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Sliding Cafeマスターのブログ

顔面麻痺発症83日目

顔面麻痺発症83日目、リハビリ開始67日目。

数日前から特にに回復の進行は見られず、停滞気味です。患側の左目が大きくなるのに対し健側の右目は小さくなる傾向にあるので、時々鏡をみながら顔面マッサージや顔面運動を行って左右の目の大きさを整える必要があります。

さて、昨日からトロンボーン演奏復帰のために導入したリハビリ道具とは、管楽器関係者の方なら皆さんご存知、巷で話題沸騰中のpBoneです。pBoneが発売されたのは随分前ですが、面白い楽器(おもちゃ?)だとは思っていましたが、楽器店で試奏はしてみたものの特に買いたいという気は起こりませんでした。遊び目的ではpBoneを欲しいとは思いませんでしたが、今回リハビリ用の道具としてpBoneを使うことにした理由は、以前pBoneを試奏した時に通常の金属製トロンボーンに比べて吹奏の抵抗がかなり少ない感覚があったので、この程度の抵抗感なら口周辺の筋肉が弱い状態でもある程度吹けるのではないかと思ったからです。

マウスピースでのバズィングならハイBb位までの高い音も出せるようになったのですが、これが楽器本体で吹くとその1オクターブ下のBbまでしか出せませんし、出せるのはノータンギングでのロングトーンだけで、細かいタンギングを行おうとすると口の左側から空気が漏れてしまいます。楽器本体から返ってくる空気抵抗に口が負けてしまうのですね。楽器の抵抗に打ち勝つための口周辺(左顔面)の筋肉機能がまだ弱いためです。つまりそれだけ楽器から返ってくる空気抵抗が大きいということです。本当に意外な程、楽器の抵抗は大きいものなんですねぇ。以前にも書きましたが、トロンボーンを吹くための正しいアンブシュアを形成するための顔面筋肉よりも楽器から返ってくる空気抵抗に負けないための顔面筋肉の方が必要なんです。

昨日からpBoneを使って練習をはじめました。やはり普通のトロンボーンに比べて抵抗が少なくて楽に吹けますね。普通のトロンボーンでは難しい細かいタンギングもpBoneなら少し出来ます。高い音もpBoneならAb位まではなんとか出せます。またpBoneで練習してアンブシュアのイメージを掴んでから普通のトロンボーンに持ち替えると今までよりも良い音で楽器を鳴らすことができますし、口の左側からの空気漏れが少なくなります。これは非常に大きなポイントです。pBoneで正しいアンブシュアの感覚を取り戻せているということですね。また、pBoneと普通のトロンボーンを交互に吹くことも非常に効果的な練習になるようです。

pBoneと普通のトロンボーンとの交互持ち替え練習では、さまざまな感覚、神経が無意識下でいろいろ調整を行っているはずです。この無意識下の感覚、神経調整がリハビリにはとても良い効果があるのではないかと思います。今の僕にとって少しでも神経の再生を促す、神経の感覚を取り戻すことが最重要課題なので、こういった無意識下で行われる神経刺激はとても有効なのではないかと思います。

また最近気がついたことですが、トロンボーンを吹いている時は顔面の違和感を全く感じないので、もしかしたら金管楽器を吹くことは顔面麻痺のリハビリ効果もあるのかもしれません。これは上記のように金管楽器演奏時には無意識下で顔面神経が働いているからなのだと思います。であるならば、顔面麻痺を患っている人は金管楽器を練習すれば効果的なリハビリになる・・・という単純な結論にはならないかもしれませんが、もし金管楽器奏者が顔面麻痺を発症した場合には、発症後1ヶ月過ぎた頃からすこしずつ楽器でのリハビリを始めた方が良いと思います。

おそらく顔面麻痺を発症して一番困る人は金管楽器奏者だと思いますが、そのリハビリに一番効果的なのは金管楽器を吹くことなのかもしれません。このことは顔面麻痺の治療、リハビリにおいて何らかのヒントになるのではなかと思います。


で、今日の本題の(?)pBoneについてですが、購入するにあたり何色にしようか少し迷いましたが、白色にしました。顔面麻痺発症により全く楽器が吹けなくなり、また0からのスタート、再出発、白紙から始めるという意味を込めて白色です。白色にはリセットという意味もありますからね。

白色pBoneが到着してから気付きましたが、なんとなくスターウォーズっぽい。




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