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Sliding Cafeマスターのブログ

トロンボーン個人レッスン

午後、埼玉大学のT.S君のトロンボーン個人レッスン。T.S君、先日アドバイスしたお風呂でマウスピースのバズィンング練習を毎日やっているようで、今日は唇のコンディションはとても良さそうでした。が、今度は呼吸が安定せず、せっかく良いコンディションの唇状態でありながら、上手く振動させてあげる事が出来ていないようでした。唇の柔軟性がありつつ、その唇をきれいに振動させるための安定した呼吸も必要です。このどちらかが欠けてはいけません。唇の柔軟性、舌の位置、口の中の容積、喉の開き、呼吸などこれら全ての絶妙なコンビネーションが取れている必要があり、どれかひとつでもバランスが崩れると楽器の鳴りが悪くなってしまいます。この絶妙なコンビネーションはスポーツと全く同じで、とにかく反復練習による身体の感覚で覚えるしかないと思います。

今日は特に呼吸が良くないようでしたので、画像のような呼吸法練習器具を用いて、T.S君に呼吸を意識してもらいました。用いた器具は、エアバッグスピロメーターです。

エアバッグは、言ってみれば風船なんですが、これを口に加えて「ホー」という発音の口と喉を開いた状態で、このエアバックにゆったり、たっぷりとした息を入れ、そしてまたエアバックに入れた息を吸うという事を繰り返します。このエアバックを用いた呼吸トレーニングをする事によって、肺の活性化とたっぷりとした息を吐くという事を意識出来るようになります。

スピロメーターは、この器具を使って息を吸ったり吐いたりする度にスピロメーター内のボールが上下するのですが、このボールの動きを見ながら、様々な呼吸トレーニングを行います。詳しい使い方はこちらに紹介してあります。このスピロメーターで特に有効なトレーニング法は、スピロメーターの吹き込み口にトロンボーンのマウスピースを装着し、バズィングでタンギングの練習をするというもの。タンギングをする度にスピロメーターのボールが上下にバウンドするので、そのバウンドの振幅が常に一定に保たれるように注意する事です。もしボールのバウンドが激しく乱れている場合は、吐く息の量とスピードが安定していないという事になります。トロンボーンで早いフレーズを奇麗に吹くためには、舌をつくスピードはもちろん重要ですが、それ以上に一定のまっすぐな息のスピードと量のコントロールがとても重要です。舌の動きばかりに意識が行ってしまって、吐く息の量とスピードの事を全く忘れてしまっている人は非常に多いようです。早いタンギングがどうしても上手く出来ないという人は、とにかくロングトーンと同じようにまっすぐな息を出し続けるという事に意識を集中すると早いタンギング時の問題は改善されます。


という訳で、今回もT.S君はまた新たな課題もできましたが、いろいろ役立つ情報も得られたのではないかな。


(2010年11月7日加筆)

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コメント一覧

マスター
次回までの課題は、唇の柔軟性と呼吸のバランスだね。

Made in Germanyのバランサー、近々コミュの方で発表しますよ。
T.S.
レッスンありがとうございました!
スピロメーターで息を見て取れるが非常に新鮮でした。
ちょっとタンギングの感覚が変わりました。
また挑戦させてください。
カッコいいバランサーありがとうございますー。
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