どんちゃんの田楽と狐のgooブログ

わがふるさと東京都北区王子の地域芸能のあれこれをつぶやこうかな。田楽だ 狐だ

「王子ささらばやし」のこと

2012-07-09 15:24:17 | 地域芸能

「王子ささらばやし」のこと

8月5(日)朝8:00、東京都北区王子神社に16基の各町会みこしが終結し、宮出しをおこなう。
当日は、設置の舞台に「王子ささらばやし」が上がり、『権現ばやし』の曲で宮出しがすすめられます。
この数年、王子神社隣接の西側地域は学校児童の小子化とか各児童の習いごとの多さとが関係して、お囃子メンバーの確保がむずかしく、「王子ささらばやし」は苦心しています。
でも、大人も応援して、今年も宮出し演奏に頑張ろうと決意を固めているところです。

「王子ささらばやし」はいまからおよそ30年前、昭和58年に誕生し今日に至っています。これまで、「王子神社宮出し」のほか「北区区民祭りみこしパレード」「赤羽馬鹿祭りみこしパレード」「大江戸みこし大会」などに演じてきました。

「王子ささらばやし」誕生の記録を振り返ります。

東京の新しい"みこし囃子”「王子ささらばやし 」の誕生! 昭和58年8月
(児童向け読み聞かせとしてネット発表したものです)

『・・・王子田楽をふっこうしよう、と考えた時、おじさんは、せっかくふえをならうんだから、こどもたちが楽しくやっていけたらいいなあと思って、みんなでそろってふえをふいておみこしについて行く、そういう、おみこしのおはやしの会「王子ささらばやし」というのを作りました。

それまで、ここ王子は東京の中なので、おみこしのおはやしと言えば「江戸(えど)ばやし」というものにきまっていました。でも、おじさんは「江戸(えど)ばやし」をやるやりかたも知らないし、また、そういうりっぱなどうぐを買えません。そういうわけで、おじさんは、おみこしの動きにあう曲をじぶんでさっきょく(作曲)して、[王子ごんげんばやし」と名づけました。ふえ、たいこ、かね、ササラでえんそうするかんたんなおはやしです。

昭和58年8月7日の王子田楽ふっこうのおどりをおえたそのあと、おどったこどもたちや、笛をふいたものたち、それにあれこれおせわ(世話)をしたなかまのおとなたちは町へ出て、おみこしが来るのをまちながら、みんなで[王子ごんげんばやし」をえんそうしていました。

おじさんは、しんぞうがドキドキしていました。なぜって、きいたことがない音楽なんかやって、おみこしの人たちがおこりだすかもしれないのです。

やがておみこしがつぎつぎやってきました。そして、その中の一つのおみこしがおじさんたちのほうめがけて、じわじわ、じわじわ、よってくるのです!... おこってる、おこってる。こまった... と、ひやあせがながれました。ほどなく、目のまえまで来たそのおみこしは、かついでいるみんなの手で高く高くもちあげられました。

「サーセ!!!、サーセ!!!」 とみんな大声をそろえています。...そのときです。いっしょうけんめいふえをふくおじさんの耳もとでそのおみこしのせきにんしゃの人が大声で言いました。「けいい(敬意⇒そんけいするきもち)をひょうし(表し⇒あらわし)てんだよ!!!」。おじさんは、うれしくて、うれしくてたまらなくなりました。目の前でゆれるおみこしが、きゅうに、日の光の中にまぶしくみえました。
  (ごんげんばやし、は東京の「ソイヤ、ソイヤ」のかけ声みこしに良くあいます。)


この年からあと、どうぐ(楽器のこと)にくふうをくわえて、あまりお金をつかわないでもできる楽器づくりをはじめました。
うちわのようなひらべったいうちわだいこというものを買ってきてそれにひもをつけて、かたからつりさげてたたく「ひらだいこ」というのをいくつも作りました。

また、まわりでお父さんやお母さんたちだれでもが楽しめるように、ちいさい板をかさねて、それにすずをつけ、チョンチョンとうちならすカッチャラという楽器をはつめいしました。もちろんササラもつかいます。

どりょくさえすれば、たくさんお金をつかわなくても、どこの町にもたのしいおはやしが作れるのです。こういうことをあちこちの町でやって、いろいろなおはやしがいっぱい生まれたらいいのになあ、と思っています。・・・』


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