岩政伸治研究室

白百合女子大学岩政研究室  ―場所は本館3階英文研究室の向かいです。

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2011-12-17 01:50:46 | メディア

この時期、海の向こうの日本でも街はクリスマスムード一色に染まっているのだろう。クリスチャンが人口の一割に満たない日本でクリスマスはいったいどんな意味を持つのだろうと考えずにはいられない。いや、このムードに水を差すつもりではない。日本でもクリスマスはしっかり意味を持つのだ。その答えは意外と身近にある。この時期にまつわる物語を思い出すだけでいいかもしれない。たとえばアンデルセンの『マッチ売りの少女』。孤児の少女が一人でマッチを売っているが、誰も買ってくれない。暗くなって人通りもなくなってしまった。このままだと店の主人に怒られてしまう。帰るに帰れない少女はマッチをすることを思いつく。マッチをすると、炎の向こうにクリスマスの楽しい思い出が次々とフラッシュバックする。美味しい食事、プレゼント、テーブルを囲んだ団らん、少女が最後にマッチを擦ったときに現れたのは、亡くなってしまった最愛のおばあさん。少女はおばあさんにしっかり抱きかかえられる。次の朝、凍てついた通りに無数に散らばるマッチの燃えかすと、凍え死んだ少女の姿を人々は発見する。アンデルセンはどうしてこんな悲しい物語を用意したのだろう。でも誰もが、アンデルセンが冷たい人だとは思わないはずだ。むしろ物語の向こうに、涙をいっぱいにためたアンデルセンの熱い眼差しを感じるかもしれない。その多くがクリスチャンでない日本人が、クリスマスから学ぶことがあるとすれば、それはこの時期だからこそ、自分とは違う世界に目を向け、抑圧されたり、苦しんでいたりする人々のことを考えようとすることだろう。恐らくここに、宗教を超えたクリスマスのスピリットがあり、だからこそ私たちも宗教や国を超えてこの偉大な文化を分かち合えるのだと思う。映像は先輩の先生がブログで紹介していたものを紹介しています。


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