3月17日
はっちがほとんど食べなくなって
3日目。
手帳を見てみたら
外猫のクロちゃんは食べなくなって
3日目に亡くなってしまった。
猫ちゃんは3日
何も食べなくなると
肝臓を悪くして急激に命の危険に
晒される事を知っていたので
不安だった。
仕事中、
そんな私を見ていたあゆみが
「師匠誰か具合いでも悪いんですか?」と声をかけてくれた。
「はっちが食べなくなってしまって
もしかしたら今日か明日危ないかもしれない」と話しをすると
お昼の電話当番を交替してくれて
私を家に帰らせてくれた。
クロちゃんの時も
電話当番で家に帰れなかったから
そんな後悔をひとつでも
減らしたかった私は
あゆみに感謝しながら家に戻った。
はっちは
朝と同じ体制でハウスの中にいた。
モンプチのパウチを湯煎で
人肌にあたためた物を
はっちの口元に
スプーンで運んでみる。
はっちは
クンクンとにおいを嗅いでから
ペロッとなめてくれた。
食べた!
少しずつ一口
もう一口と食べ出して
一袋完食してくれた。
良かった!
水分も摂れたし
少し安心した。
帰ってきて良かった。
諦めずに食べさせてみて良かった!
少し心が軽くなった私は
職場に戻った。
私の代わりに
残ってくれたあゆみに
「はっちが食べてくれた」と話すと
「良かったですね。そういう時は
待ってるものですから」と
言ってくれた。
それからの私は
(どうしたらはっちを保護できるの
だろうか)と考えていた。
外に来ていて
慣れているとはいえ
野良猫を手で捕まえるのは
不可能だという事を学んだ。
だからといって
捕獲器などで
怖い思いをさせたくはなかった。
そして
複数人の協力も必須だった。
私は看護師くんに
少し長めの棒付き網と
モンプチのパウチを買って
夜来てほしいと連絡をすると
しおりちゃんと2人で来てくれる事になった。
もう時間の猶予はない。
今夜決行しなければ。