風のアルバム

些細な記憶の断片

風呂

2024-04-15 21:46:13 | 日記

13才の夏くらいまで生家の風呂は

薪と石炭で沸かしていました

お湯がぬるくなると

「お母ちゃーん!たいてー!」と

風呂場から声をあげます

大抵台所にいる母はその声を聞くと

薪風呂釜のある半屋外のようなタタキに出て

石炭をくべてくれるのでした

この「お母ちゃーん!たいてー!」

が私は苦手で仕方なった…

 

5人の子供と かくしゃくとした姑と 

自己主張の下手な亭主とで計7人

それらの世話に明け暮れる母を

末っ子の私は幼稚でつたないながらも

労いの情で見ていましたから

母を忙しく動かすことに躊躇してしまう癖が

ついてしまったようなのです

 

ある夜 結局「お母ちゃーん!たいてー!」

が言えずに風呂を上がりました

するとその後に入った兄姉たちの誰かだったでしょうか

父だったでしょうか

お湯のぬるさに驚いて大声をあげました

 

その時母が珍しく語気を強くして私に言ったのです

「ぬるい時はちゃんと言ってちょうだい

次に入る人の為にちゃんと言ってちょうだい」

これは子供心にストンと落ちた言葉でした

 

母は 私の性質の傾向と対策を心得ていたのだな

懐かしく感服している今夜です

 

 

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らせん階段の家

2024-04-14 21:40:11 | 日記

生家のすぐ目の前に医院がありました

そこの兄妹と小さい頃よく遊びました

数年後 医院は近所に豪邸を建て

引っ越しをしました

初めてその家にお邪魔してびっくりしました

玄関を入ると吹き抜けになっていて

らせん階段で2階に上がる造りになっていました

驚いたのはそれだけでありません

廊下も階段も本来ならば板の間になっているはずの床に

全て青いカーペットが寸分の隙間なくきっちりと

敷かれてあるのでした

 

 

 

 

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謎のジュース

2024-04-13 14:02:39 | 日記

バスケットの練習試合に行く途中に

その自動販売機はありました

「グアバ…って知ってる?」

「知らない」

帰り道で再びその前に来た時

2人はそれを買いました

美味しかった!と記憶しています

 

 

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不思議なポケット

2024-04-12 16:11:58 | 日記

保育園ではクリスマスに発表会がありました

「不思議なポケット」を踊りました

♪ポケットをたたくとビスケットがひとつ〜♪

そんな歌詞だったと思います

 

私にとって不思議だったのは

水色のチェック柄のエプロンを

忙しい母がいつ仕立てたのか…

でした

 

 

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階段

2024-04-11 12:54:11 | 日記

12才まで自分の机も椅子もなかったので

時々階段に腰かけて たて笛を吹きました

そこが好きなのでした

ある日お使いで近所のパン屋さんに行くと

そこの子供が階段でお絵描きをしていました

楽しそう!と思いました

 

 

 

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