潮待小屋

我等「サヨリスト」

  
電車(通勤)男がようやくチンチンを釣り上げ一息ついていると、次第に東の空が明るくなってきた。
丁度満潮の潮止まりの時間である。

薄明りの中、水面を覗くと、無数のエンピツサヨリ(15センチ程度のサヨリの新子)の群れが泳いでいるのが見える。
サヨリの群れを目の前にして、カイズなど釣ってる場合ではない。
私は早速、ひそかに用意していた延べ竿のサヨリ仕鰍ッを取り出し、サヨリ釣りの支度にかかる。

コマセは、手持ちの「エスカトン」(液体集魚材)をコマセバケツに汲んだ海水に入れて薄めるだけ。
これを柄杓で海面にぴちゃぴちゃと撒くと、あっという間に大量のサヨリが足元に集まってくる。
間違ってもアミコマセなど撒いてはいけない。サヨリが付け餌を食わなくなってしまう。
付け餌は、オキアミの剥き身をちぎって、できるだけ小さく針に刺す。
餌が大きいと、サヨリの口に入らないのだ。

仕鰍ッをサヨリの群れの中に落とすと、すぐにヒット。
サヨリが餌に食いつくところを見ながら上手にあわせてやると、手返しよくコンスタントに釣れる。
今日の群れはかなり大きいようで、目の前の海面が一面、サヨリの群れで覆い尽くされている。
私は、小物釣り師のオーラ全開で、まるで何かに憑かれたようにサヨリを釣りまくる。
久々の入れ食いフィーバー。
近くの釣り師が港内のぶっこみ釣りで良型のイシモチを釣り上げていたが、今はそんな大きな魚に興味はないのだ。

1時間ほど楽しんだところで、干潮の下げ潮に潮変わり。
潮が大きく流れだし、それにつれてサヨリの群れも一匹残らずどこかに行ってしまった。
空模様も徐々に怪しくなってきたので、今日の釣りはこれでおしまいにした。




私が荷物を片付けていると、地元のお爺さんがやってきて、私の釣果の入ったバッカンを覗き込んで言った。
「ケエズ(カイズのこと)釣れなかったのかあ。こんだけサヨリが入ってきたらよう、サヨリ釣るのが賢いよお。」

やっぱ、そうだよね!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

さて、釣りのあとのお楽しみはこれ。



九十九里の地酒、「寒菊」。
サヨリが釣れたら、やっぱり日本酒。
あいにくの天気で一夜干しが作れなかったので、こんがり素焼きにして、小皿にいれた生姜醤油にちょんとつけて骨ごと食べる。
うまー!
ついついお酒もすすむ。

  

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