天声人語より。
昔、ある高僧のところへ年始に来た男が
何か書いて下さいと頼んだ。
僧はさらさらと
「親死に、子死に、孫死ぬ」
と書きつけた。
男が怒ると僧は静かに
「親が死んでから子が死ぬ、
子が死んでから孫が死ぬのがいいので、
逆になったら大変なことだ」
男は納得して
大事に持ち帰ったそうだ。
以上は国語学の故金田一春彦さんが
書いていた話だが、
その「逆」を招く
最たるものは戦火だろう。
「平和な時には、
子が父の葬(とむら)いをする。
しかし、戦いとなれば
父が子を葬(ほうむ)らねばならぬ」
と、これは古代の
史家ヘロドトスの書中にある。
昔、ある高僧のところへ年始に来た男が
何か書いて下さいと頼んだ。
僧はさらさらと
「親死に、子死に、孫死ぬ」
と書きつけた。
男が怒ると僧は静かに
「親が死んでから子が死ぬ、
子が死んでから孫が死ぬのがいいので、
逆になったら大変なことだ」
男は納得して
大事に持ち帰ったそうだ。
以上は国語学の故金田一春彦さんが
書いていた話だが、
その「逆」を招く
最たるものは戦火だろう。
「平和な時には、
子が父の葬(とむら)いをする。
しかし、戦いとなれば
父が子を葬(ほうむ)らねばならぬ」
と、これは古代の
史家ヘロドトスの書中にある。