クラブボクシング@ゴールドジム湘南神奈川

普通、湘南辻堂といえばサーフィンなのにボクシングでひたすら汗を流すオッさん達のうだうだ話!

Iwajovi回顧録

2013年10月30日 | Iwajovi短編妄想小説
最終章「勝利者インタビューの真相」


そういうわけで、3-0の判定で勝ったんだ。
結局さ、俺はあの時会場を感動の渦に巻き込みたかったわけ。

だから試合前の選手紹介でも、
「脇役の人生だったけど、今日主役になります。」
っていう、俺を応援したくなるような伏線を張ったんだよね。

そうそう、リングインした時だって、本当はふてぶてしく行きたかったけど、
観客を味方につけるために、四方に頭下げたんだよね。
それは、シバノフさんのアドバイスでもあったんだけど。


あの日は、学生時代の友人を何人か呼んでいて、
中には女性もいてさ、奴らからしてみれば、俺に感情があることすら驚きだろうから、
ロープに登った時点で目が潤み、インタビューで泣くぞって思ったよ。

ジムメイトや妻だって、俺が右の拳ケガしてることや
試合がなかなか決まらなくてストレス感じていたことを知ってたわけだから、絶対に泣くぞって思ったよ。

「今まで、練習キツくて・・・。」
それがインタビューの第一声だったな。涙ぐむふりをしながらね。

その辺で、
「ナイスファイト!カッコいいぞ!」
って歓声が上がるシナリオだったんだ。


ところが、笑いが起きてな。失笑?いや、もしかしたら嘲笑かもしれない。

ガッカリだよ。誰も感動してねえじゃんってな。
妻にいたっては寝てたみたいだしな。

まあいいわな。

さて、朴さん(シバノフ会若頭、朴組組長)は、どんな勝利者インタビューをするのかな。


おわり



昨日、Iwajovi回顧録を書くと予告しましたが、
やっぱり面倒なんで、いきなり最終回です。

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1 コメント

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引っ張った割に (組長)
2013-10-30 22:41:33
あっけない鉄砲玉みたいやんけ
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