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侵略戦争の歴史を繰り返すな!〜ロシアのウクライナへの侵略と日本、そして戦後の日米関係から考える〜

2022-04-14 19:14:14 | 日記
最近、私が図書館で借りてくる本は、アジア地域の第一次世界大戦以降の戦争の歴史ものが多い。

20世紀は戦争と革命の世紀と言われているが、それをアジアで言い換えるなら日本の侵略戦争に反対し、民族独立にもえたアジアの人々の抵抗と解放の歴史でもある。
それらの本を改めて読み直すと、日本軍と日本の支配者に対する抵抗闘争を発見する素晴らしい時間でもある。

朝鮮人パルチザンや三一独立運動、1925年の日本人経営者の暴力的支配に上海紡績工場労働者のストライキ。
このストライキは、日本軍の発砲により多くの人々が虐殺された事に端を発し、中国全土に拡がった革命的高揚となる。
また中国での八路軍を中心とする抗日闘争、フィリピンルソン島でのフクバラハップの闘いなど。

8月15日を境に、日本人が戦争に負けて暫く沈黙期があったものの、日本に徴用されてきた朝鮮人、中国人たちも声をあげた。足尾や常磐炭鉱などは、いままで好き勝手に支配してきた暴力的職制の糾弾や帰国するまでの間の生活保障や賃金未払いの賠償要求などを掲げて雇い主と交渉している。実8月15日を迎え、日本人の労働運動でさえも空白期とも言われていたようだ。
一方で過酷な労働に耐えかねて秋田県花岡炭鉱では、中国人がいっせいに蜂起(花岡事件)したものの弾圧され、その鎮圧で戦後も蜂起した中国人が日本人とその職制の拷問などにより多くの中国人労働者が命を落としたという。

ロシアによるウクライナへの侵略戦争が止まらない。
ウクライナへの軍事侵攻によるロシアへの非難をする前に考えておきたいことがある。

かつての日本では、ロシアのウクライナへの侵略と見紛うような弾圧と自作自演の「事件」や「事変」をでっち上げてきたという事実だ。
その結果、朝鮮半島、台湾、中国北部(満州)を支配し、日本の侵略戦争により2,000万人とも言われるアジア太平洋地域での死者、国内の300万人の死者、沖縄地上戦では20万人、ヒロシマ・ナガサキ、戦争に反対したり消極的な者への弾圧が植民地にまであったことを忘れてはならない。

(『しんぶん赤旗』によると「中国1000万人以上(「中国の人権状況」中国国務院=ただし37年7月~45年8月まで。他に2000万人との報告もある)、べトナム200万人(独立宣言)、インドネシア400万人(サンフランシスコ講和会議での同国代表発言)、フィリピン111万1938人(対日賠償要求)、インド150万人(べンガル飢餓死者のみの推計、政府任命飢餓調査委員会)、ニュージーランド1万1625人(政府公表)、オーストラリア2万3365人(同)、そのほか泰緬(たいめん)鉄道建設に投入された労働者の各国死者7万4025人(英国調査)など。ミャンマーやシンガポール、朝鮮などをのぞいても、これら諸国の公的発表の死者数だけでも1872万から2872万人を数えます。さらに日本の植民地支配のもとにおかれた朝鮮では、36万4186人が軍人・軍属として戦場にかりたてられ、死亡・行方不明者15万人(推定)、強制連行などによる死者・行方不明者をふくめ20万をこえる人びとが犠牲となりました。」)

プーチンを軍事裁判にかけろと言うなら、ウクライナへのNATO加盟を明記させたアメリカの介入、東方拡大を続けた結果、窮鼠猫を噛むでロシアのウクライナへの軍事侵攻があったことを忘れてはならない。




忘れることができないといえば、東京大空襲・戦災資料センター(江東区)に行ったとき、米軍機B29による大空襲があり多くの死者行方不明者を出した。その総指揮官であるアメリカのカーチス・ルメイが1964年「航空自衛隊を育成した」として勲一等旭日大綬章が天皇により授与されていることを知ってビックリした。
これは、戦後の日米関係の象徴的事件であり、300万人と言われる日本人死者へのアメリカの戦争責任を日本の支配者が免罪符にしたものと言えるだろう。

戦前の大虐殺者が被害国の「英雄」になる。
ベトナム戦争は、枯葉剤、ナパーム弾、ありとあらゆる最新兵器が米軍により使用され、ベトナムが勝利した後にはアメリカは賠償を一切払わず撤退した。その後も、アメリカは、アフガニスタンでタリバンを掃討すると乗り込んだもののタリバンが復活、イラクではイスラム国がアラブ周辺国を荒らしまくった。少数民族や女性、他宗派たちへの迫害がエスカレートするばかりだった。
アメリカは、このような紛争当事国でありながら、紛争地のすべてを破壊し、補償もなく無責任にも撤退していった。これらはアメリカの戦争だが、時のニクソンやブッシュらはその時裁かれたのか。そのアメリカが、プーチンを独裁者だとか軍事裁判にかけろと言うのは甚だしい憤りを感じる。
冷戦後のNATOとアメリカによる経済介入(カネで国を転覆させたといえばよいか)により間接的にロシアの包囲網をウクライナにも担がせて、挑発してきた責任はアメリカと同盟国、そしてゼレンスキーにもある。

ロシアの軍事侵略に対して丸腰で虐殺されているウクライナ国内の人々はその盾と化している。
その事を忘れアメリカの同盟国にいる日本で私たちが考える事は、悪玉と善玉に国を分けて考えるのではなく、国を超えた戦争を進める支配に抵抗する人たちとのつながりではないだろうか。
かつてアジア太平洋で犯した戦争を再び繰り返すなという憲法の精神、核共有化や自衛隊の派遣ではなく、停戦と和平のために日本政府にも働きかける事が何よりも必要とさえ感じる。
日本がロシアと同じように「自衛のため」と称して侵略した戦争の歴史を想起したい。







ウクライナに停戦と平和を!
日本政府の人道支援に名を借りた自衛隊その他のウクライナへの派遣、参戦化に声をあげよう
憲法九条で世界の平和に貢献しよう


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