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酒造コンサルタント白上公久の酒応援談 

日本文化の一翼を担い世界に誇るべき日本酒(清酒)および焼酎の発展を希求し、造り方と美味さの関係を探究する専門家のブログ。

濃厚味食品

2012-03-13 10:22:20 | 総合
 濃厚を謳った菓子、食品が増えている。濃厚味の食品は豪華さ、お得感を与える。沢山食べなくても満足感が得られ節約志向に応える。
 清酒の世界ではどうか。辛口は好況時に、甘口は不況時や戦時に流行ると古から言われてきた。日本酒の甘さは緊張感から心を解き放ち気持ちを着かせ安息安穏の一瞬を提供する。今清酒のタイプも甘口化しつつあると思う。日本酒の辛口化一辺倒に風穴を開けたのは右肩上がりの経済成長が見込めなくなり日本経済の黄昏がせまりつつあるとき現れた東北の酒であった。それまでなかった強烈な吟醸香と甘さは消費者の支持を受け続けている。それに続く銘柄も多く見かける。

 水のように差し障りがなく飲める酒はバブル経済のときにふさわしい。気分が高揚し大いに飲むときにブレーキをかける濃厚味は敬遠される。失われた20年になろうとし、この先も不透明な日本は緊縮ムードの中濃厚味に傾いている。が、経済好調な外国や地域ではやはり辛口の酒に支持がある。

 ヘレンケラーは日本酒がことのほかお気に入りだったとTVで見た。どんな味の酒だったのだろうか。来日は戦前戦後であるからそれほど甘くはなかったと思うがBIPの酒は甘口であった可能性がある。日本酒最大の特長は甘さにあることを思うと今は日本酒の失地回復を図るチャンスではないかと思う。


賀正

2012-01-01 00:00:00 | 総合
 新年お目出とうございます。

 昨年は東日本大震災という歴史的な災悪の年でした。地震津波被害に更なる追い打ちをかけたのが原発事故です。放出された放射能は天文学的な数字に上りこの先何十年何百年環境汚染被害を与え続ける恐ろしい苦難です。特に日本酒の原料米の生産地である東北地方のこうむった被害と農家の心情には察するに余りあります。また、海外ではギリシャ国債の信用不安に端を発するユーロ圏信用不安が世界経済の行く手に暗雲となって世界恐慌を招きかねない状況です。辰年の本年龍が暗雲を吹き払い曙光をもたらしてくれることを祈りたい。

 さて、ブログ開始以来日本酒の品質について書いてきました。最近の事情を考えてみたいと思います。
 日本酒需要を支えてきた団塊世代はリタイヤし一線を退き飲む機会の減少、年齢体力とともに経済的理由により消費は減少していくものと思います。更には65歳という第二のリタイヤが始まろうとし、ますます団塊世代の消費にはブレーキがかかるのではないでしょうか。消費を若い世代に引き継いで欲しいところでありますが年齢が若くなるとともに生活スタイルが多様化し飲酒は団塊世代のような重きはありません(車、タバコも同様です。)。国内消費が増える可能性は低いと言わざるを得ません。
 日本酒の振興をどうするかといえば需要が見込める外国市場の開拓しかありません。海外では日本料理がブームとなり、アメリカの日本料理レストランでは清酒の需要が旺盛であり、米国で日本酒を製造している大手酒造メーカーの業績は順調という記事がありました。日本料理には日本酒が似合うということでしょう。

 甘口酒 国内では辛口から甘口時代になった感があります。戦時や不況(感)や先行き不安の時代は甘口酒が好まれるというのは日本酒業界では常識であります。甘口酒時代の兆しは前からありましたが目立った存在ではありませんでした。十数年前甘口のフルーティな酒が口火を切りブームとなりました。甘口フルーティ酒は市場での支持が根強いようです。

 辛口酒 辛口のトレンドは昭和50年代初頭から始まり毎年辛口化が進行しましたが十数年前甘口のフルーティな酒の登場で転機が来たようです。が依然として市場では大勢力です。酒飲みには切れの良い酒が好まれます。辛口は淡麗辛口から若干味の濃い辛口になっているようです。
 アメリカでfull body dry finishを備えた日本酒が注目されている。full body dry finish とは聞きなれない言葉だが新たな味わいを持つ日本酒の登場だ。full body はワインの豊かな味わいであるがワインとは違う魅力的な味を備えた日本酒にぞっこんだそうだ。濃醇濃厚切れが抜群。熟成香リッチで甘酸辛苦旨味が調和しワイングラスで賞味すれば上立ちから飲み干すまで流れるような日本酒の美味さ豊かさが堪能できるすっきりしたあり得ないような品質である。アメリカで見出された日本酒の新たな味である。

日本酒を担っていく者

2011-09-01 09:00:00 | 総合
 日本酒を将来にわたり進歩発展をさせていく担い手はだれであろうか。もちろん造り手である酒造会社及び酒造技術者、杜氏をはじめとする酒造従事者更には研究者がメインの担い手であることは疑う余地はない。しかしそれだけで発展するものだろうか。品質(サービスを含む)を磨く砥石となる立場の消費者や飲み屋さん、料理店、レストラン、消費者との間を取り持つ卸小売店の存在も同じくらい重要と考える。これらの人はどのくらい日本酒の品質に影響を与えているのか。

 前稿で触れたが欧米では日本酒の商談会に流通業者だけでなくレストランオーナーやシェフがやってくる。それは自分の店の料理をより魅力的にするため料理に合う酒を探しにくるからだ。競争の激しい海外では当然の努力だ。日本では料亭のオーナーややシェフがやってきて酒の選定するする(価格志向でない)という話は無いわけではないが寡聞である。酒の品質に関心が薄いのだろうか。むかしから料亭では灘のナントカの一級酒とか特級酒だからいい酒だ信頼していると消費者を軽く扱ってきたきらいがあった。お客はお仕着せの手の込んだ名料理を有り難く押し戴くのが上客のマナーだった。お客でありながら料亭には逆らえない状況下では品質はあまり変化はしないしする必要もなかった。毎年同じ品質が良い酒だった。

 年年歳歳お客は変わり調理の仕方や材料が変わりご馳走も変わる。同じ品質の酒が同じように売れる保証はないのは当然のことだろう。厳しいプロの料理人の眼鏡にかなう日本酒を送り出すことが日本酒の存続と発展を約束するものと考える。造り手だけのイマジネーションだけで品質の多様性個性を支えるには限界があるというものだ。

日本酒の美味さを理解する者

2011-08-12 09:14:15 | 総合
 今年の夏は変調である。6月が異常に暑かったり7月下旬以降大雨が続き各地で水害が頻発した。日本酒業界も例外ではないようである。団塊世代も大半がリタイヤする年齢になり飲酒する回数や量が落ちてきた。高度成長期以降日本酒を大量消費し日本酒の成長を支えてきた集団は速足で去りつつある。さらにはこの夏東日本大震災の影響が残るとともに、電力不足対策としてサマータイムなどの変則勤務の導入でサラリーマンの1日の行動パターンが変わり外飲みが減りっているのも業界にとって打撃になっている。長いトレンドでみれば日本の人口の老齢化及び若者の酒離れにより日本酒国内市場のさらなる縮小は必至である。日本酒が生き残るには海外で活路を求めるということを誰も考える。

 我々以上の酒造関係者世代は日本酒の美味さが分かるの日本人だけだと信じていた。日本酒の美味しさを外国人が理解できるのか。輸出をしている酒蔵の話を聞いていると、外国人(バイヤー、シェフ)は日本酒の美味しさとサービスをより理解しようと努力しているようである。外国人に受け入れられる代表に大吟醸がある。洗練された味と吟醸香がユニークであったからである。外国市場では吟醸香の高い酒がまだ主流であるが、新しい流れも生まれつつあるようである。吟醸香をあまり感じない純米酒に注目が集まっている。昨年からこの純米酒をアメリカ市場に投入し始めた日本酒蔵の営業マンが渡米したところ、向こう側が来るのを待っていたというふうに歓迎されたとのことである。この純米酒はこのブログで書いているとおり、米の味と香り、麹の味香り、発酵の香り、酷とキレのある複雑でフルボディ(日本酒がフルボディと評されることはかってなかった。)かつバランスが良いものである。当の営業マン氏は寿司はじめ日本食、中華、フレンチにも合うパーフェクトでインクレディブルな酒と評されたと興奮冷めやらぬ様子であった。

 翻って、ある酒造メーカーのグループが各社の720ml瓶1,500円前後の商品を持ち寄り審査投票した。非常にカプロン酸エチルの香りの強い甘いものが上位を占めたそうである。外国に売るには食事との相性が大切であるということを前出の純米酒は物語っている。甘いカプロン酸エチルの酒が外国人にインパクトを与えた時代から次の時代に入っている。外国人は日本酒の新しい味とサービスを求めている。

酒鑑評会出品酒としてのアル添吟醸の役割終焉

2010-12-05 15:43:07 | 総合
 全国新酒鑑評会で純米酒はアルコール添加酒(アル添酒)に品質上位の座を譲ってきた。未だに純米酒で全国新酒鑑評会金賞入賞する酒は少ない。
なぜか。
 新酒の段階での審査は純米酒は味が馴染んでおらず酸味や苦みがきついというハンディ、審査員の評価がアル添酒に馴れ傾き純米酒を評価するマインドに欠ける、高コストで市場ニーズと合わなかった純米酒の製造技術がアルコール添加酒に比べ遅れていたのも大きな理由だと思われる。
 近年純米酒の製造技術及び品質の向上が目覚ましく漸く純米酒が全国新酒鑑評会に出品されるようになってきたが少数である。純米酒出品メーカーの努力にも拘わらず現在の審査方法を続く限り純米酒の金賞入賞は低迷を続けるだろう。それは第一番目第二番目のハンディは解消されないからである。全国新酒鑑評会にこだわる理由はその結果は今だ流通に影響力が大いため入賞の少ない純米酒は評価が低く置かれるからである。世界で通用する資格のある日本酒は純米酒である。穀物から造ったと思えないフルーティな味と香りで日本酒に革命を起こしたアル添大吟醸酒の功績は大きいが製造技術進歩という点での役目は終わったと思われる。次代を純米酒に引き継ぎ日本酒の発展を図るべきである。全国新酒鑑評会が酒造技術の進歩を謳うなら出品資格は純米酒に限ってはどうだろうか。

純米酒の時代

2010-12-04 19:06:15 | 総合
 酒は世界各地の気候風土、産物、食文化により様々である。果実及び穀類またはでんぷんを含むものであれば何でも酒にできる。しかしながら世界規模で広く飲まれているのが大麦原料のビールであり、ブドウ原料のワインである。限られた地域でしか生産されない米を原料とする日本酒はローカルな酒であり世界に広く認知されているとは言い難い。世界の大衆酒はビールであり、大衆酒から高級酒まであるのがワインである。とりわけワインは世界の政財界セレブ社交に欠かせないの必須の酒であり高級酒の需要を一手に引き受けている。ワインと同等の嗜好性をもつ日本酒の世界デビュー待たれる次第だ。ワインの牙城の一角にでも食いこみ取り崩せるよう日本酒の普及を図りたいものだ。それには洗練された味を知らしめ、サービス、飲酒スタイルを磨く努力が必要だ。

 世界に打って出る戦略酒は純米酒(この言葉以外に表現する言葉がないので純米酒を使用する。)を除いて外にない。日本酒イコール純米酒であるべき時代は来ている。

 

不思議なネーミング純米酒

2010-12-02 21:41:11 | 総合
 純米酒とは精米歩合が70%以下の白米、米麹及び水を原料として発酵させたものをいうが、何とも不思議なネーミングだ。日本の酒は古来米のみを原料としている。(江戸時代の柱焼酎の添加は一般的な清酒製造技術として認められない。江戸時代の焼酎は大変高価でアルコール添加原料として大量生産されていたという記録はなく柱焼酎は腐造の救済技術であった。)米以外の原料が使用されたのは太平洋戦争中に始まったアルコール添加、甘味を補うため糖類の使用が戦後認められた。これら米以外の副原料の使用は戦後の経済的困窮が甚だしく食糧難の時代においては止むえない措置であった。
 日本の酒清酒は米のみで造られた酒であって純米酒という名前ではない。経済的にはるかに豊かになった現在においても未だ戦後困窮時代の制度を守っているのは不思議と言わざるを得ない。原理主義を振りかざすわけではないが日本酒の名誉と世界に恥ずかしくない銘酒の地位を確立するためにも日本酒の原料を米(麹)とすべきで純米酒という変な名前で呼ぶべきでない。

 

タダ酒

2010-09-28 14:13:54 | 総合
 タダ酒は飲むなとは昔からの教えである。タダ酒を飲むと後で報いを求められ結局損するということだろう。最近居酒屋でしかも銀座でタダの酒が提供されているという報道TV番組を見た。タダ酒を飲んでいいものかどうか。もちろん相手も商売だから結局元を取るのだろう。このタダ酒一杯の原価は30円と経営者が明かし、30円なら店の名刺を配っても同じくらいのコストがかかるのだからタダでいいのだという。つまり宣伝なのである。

 この酒は焼酎甲類であろう。このタダ酒ばかり飲む客は少なく結局有料の酒を飲むから商売になるということらしい。呼び水ならぬ呼び酒ということか。お冷がタダなのは水の豊富な日本だから理解できるとしても税金のかかった酒がタダになるとは何という時代になったのだろう。ほんの数十年前まで酒を飲むということは贅沢なことであった。酒がタダで提供され水並みの扱いになるとは予想にもしなかった。

 この次は酒一杯飲むとお金がもらえるという時代が来るのだろうか。それはいくらなんでも。

 

師匠

2010-08-08 13:38:49 | 総合
 どのような世界にも師匠はいる。弟子入りしなくても師匠と崇める人はいる。これまで多くの杜氏さんを知り酒造りの現場を学んだ。その中でも酒造りの基本中の基本と精密な酒造技術を学んだ杜氏さんが故津村弥さんだ。津村さんは日本清酒株式会社札幌工場の重役杜氏さんだ。謦咳に接した6年間は津村さんが50歳前だったがずいぶん年上に感じたものだ。つまり、それだけ存在感があったということだ。
 津村さんのすごさは醸造を勉強し知識豊かというだけでなく、毎年の麹、もろみ1本細かに分析し記録し記憶していることだ。当時の吟醸造りの技術では他に追随する人はいなかったと思う。きき酒でこの酒はこうだというと、たちどころにどのようにして造ったという答えが返ってくる。頭脳明晰な人であった。

 私は津村さんから吟醸はかくかく造るという手ほどきは受けていない。1度だけ2泊3日で吟醸麹造りを見学させていただいた。そのときの様子は三十数年経った今でもよく覚えている。なぜなら、そんな麹造りは見たことがなかったからだ。ビデオでとったかのように鮮明だ。不思議なことに麹造りのデータを現場で一々記録した覚えがない。しかし今でも製造経過は記憶している。なぜなら作業中にノウハウを言ってくれるからデータを覚える必要がなかったのである。このときの経験と記憶が今の酒造りに活かされているのは無論である。
 吟醸造りのとき蔵の全員に吟醸造りの心得が配布され、三役(頭、麹屋、酒母係)には製造計画(データ)が特別に渡されていた。心得はありふれたものであるが、製造データはある意味で企業秘密である。このデータ表が机の上に放置されているのを人目がないのを良いことに写してきた。しかし、この様子を蔵の従業員がしっかり見ていたのだ。そして杜氏さんに報告した。その後苦情はなかったのかというと無かった。多分そんなデータだけではうまく出来ないよということや技術は盗むものだと大目に見てくれ腹も大きかったからだろう。

 その後昭和60年ころ能登杜氏組合の夏季講習会で津村さんが講師として招聘され2時間の予定で吟醸造りの話をされた。この内容があまりにも衝撃的で詳細かつノウハウに富んでいたため他の講師の講義全てをキャンセルし1日講演になったと聞いている。このときの内容は日本醸造協会雑誌に要約が掲載せれている。私が盗み見したデータはその一部でしかなかった。
 津村さんの講演の後能登杜氏の吟醸造りの技量が一遍に上がったのだ。濃口さんもその内の一人だろう。すばらしい技術が個人一人のものでなく酒造界に広まり受け継がれている。日本酒の発展に貢献されたのは津村さんの人間性によるものと感謝している。

 平成14年没 謹んでご冥福をお祈りします。

酒の温度、米の味と香り

2010-08-04 09:55:07 | 総合
 日本酒はお燗して飲むものと決まっていた。冷や酒(室温)は無作法、下品、縁起が悪いなどネガティブな飲み方であった。お燗して飲む理由はいろいろあるが最大の理由は悪酔いしにくいことにあるのではないか。泥酔して醜態を見せることは誠にはずかしい。世間の評価を下げかねない。

 現在では吟醸酒はじめフルーティな香りの日本酒が多くなりパック酒でさえ吟醸香がする。このような酒はどのようにして飲めば良いのか。多くは冷やして飲用することを勧めているがどうなのか。冷やして飲めば吟醸香が楽しめるのだろうか。経験的には否である。

 酒の温度は味覚にかなり影響を与える。酒の温度が低いと味覚が鈍り、味と香りが十分引き立たない。10℃以下の低温ではうま味が弱く香りも低い。さらにエステル類の影響なのか酒が辛く感じられる。それではお燗がいいのかというと吟醸香が強く立ち過ぎ飲みにくい。お燗酒は吟醸香のあまりない酒に向いている。吟醸香のある酒には室温(いわゆる冷や酒)で飲むのが最適である。25~30℃くらいが芳醇さを最も楽しめる。冷たい酒は口の中で酒を温めゆっくり飲み始め、味と香りを楽しみたい。特に米の味と香りを。日本酒のうま味はつくづく米の味であると思う。

 

純米超辛口酒+25その2

2010-07-10 19:30:37 | 総合
 酒の評価は飲んでみなければわからない。一度ではまだまだ。本日は暑かった。33℃もあった。この酒生酒だからと1升瓶を冷蔵庫に入れておけば嫁に角が生える。目に見えて分かる。生酒なのに常温放置。最高温度33℃、早く飲まなければというあせり。都合がいいとは思うが。消費すべく本日も飲酒テスト。常温の本酒をオンザロック。アルコール度数は12度以下だとおもう。薄くない。飲める。これも濁り酒の効用。なお、本日は肴なし。酒の味のみを検する。
 2合ほど飲む。まだ、飲める。低アルコール日本酒の欠点は薄い味にある。この酒は+25というエキス分の低さとブドウ糖の甘さが全くない上にオンザロックによるアルコール分の低下は嗜好にどのような影響を与えるのか。常識ではこんなとんでもない辛口酒は嗜好性ゼロのはず。飲める。この味の濃さはどこからくるのか。

全国新酒鑑評会

2010-05-26 22:30:54 | 総合
 全国新酒鑑評会の審査結果は先週発表され、本日、東広島市の運動公園体育館で製造技術研究会が開催されました。実際はきき酒です。

 開場まであと時間。やはり行列です。



 会場に入っても行列です。なかなかきき酒の番が廻ってきません。せっかく早起きしていたのだから早く並ぶべきでした。有名銘柄には酒がなくなりきき酒出来ないこともあります。


 感想
 きき酒は長時間立ちっぱなしで神経を使うため大変疲れましたが県境を越えると酒質が変わるのがよくわかりました。地域の技術指導者の考えでそうなるのでしょう。傾向としてもろみにおいての米の溶解がよく、甘い酒が多いと感じました。金賞入賞酒は審査方針が香りだけでなく味の良い飲める酒ということでしたが香りが高く華のあるものが選ばれていたように思います。例年とそれほど変わりないようです。

2010-04-07 09:20:27 | 総合
 この月曜日のテレビ東京の健康テーマ番組において、女性医師が日本酒は糖分が多いので控えたほうがいいという発言をした。理由は他のワインや蒸留酒に比べ1合で8グラムの糖類が入っているからだという。

 この医者は科学合理性をもってものごとを判断できないらしい。日本酒のエキス分は5%前後であるが、カロリーとなる糖類は半分ほである。すなわち1合で8グラムのエキスがあるとすれば4グラムがカロリーのある糖類でそのカロリーは16キロカロリーに過ぎない。食事から摂るカロリーに比べればわずかなものである。日本酒は肥満の元であるかのようなネガティブ発言はやめてもらいたい。悪意さえ感じる。

ビーフシチュー

2010-04-03 21:40:31 | 総合
 ビーフシチューをときどき作る。本日は岩手牛のすね肉を使った。使用する酒は赤ワインとものの本には書いてあるが昔から日本酒をたっぷり使う。なぜ?。そのほうが旨いからである。特に味が繊細で香りのよい日本の牛には日本酒が合う。肉の味や香りを殺さないからである。煮ても早く柔らかく3時間でとろとろになる。ワインを使うと1時間ほど余計に時間がかかり、外国牛だと煮込み時間がさらに長くなる。酸っぱいシチューに慣れた人には日本酒を使ったシチューは物足りないように感じるだろうが、味は格段に日本酒のほうがいい。日本酒とワインの併用も悪くない。シチューに深い味を与えたい場合は日本酒を薦める。

 料理に使う日本酒は吟醸などはよくない。パック酒は薄すぎて味が出ない。吟醸香の少ない純米酒か本醸造酒がいい。粕歩合が25~30%のものがお薦めだ。日ごろ料理酒にはK菱を愛用している。なぜ日本酒はワインに比べ肉が柔らかく仕上がるのか。理由は酸が少ないからである。

農口さん3

2010-03-10 17:26:41 | 総合
さて、農口さんの酒造りはどうだったでしょう。造りは作業の一部分しか映っていませんでしたが、かなり重要な部分もありました。

白米    精米の見事さにはほとほと感心しました。米が悪くてはいい酒はできません。
原料処理 米に水を十分に吸水(33%、給水時間が一般より長め)させ、生蒸しを出さないことで米の味を酒に出すことに神経が注がれていると思います。
製麹    フィルムが編集されすぎてどれがどの麹になったのか分かりませんが、白米吸水率が高い割に蒸米の捌けがよいようでした。蒸しはコシキでしたが過熱蒸気乾燥装置がついているのかもしれません。
麹室    床麹法で水分調整が難しいだろうという半面、自動湿度調節装置付き室なのには驚きました。大吟も床麹法でした。大吟の麹は見所が多くあります。
酒     残念ながら絵だけでは匂いも味も分かりませんでした。猪口の酒に色が若干ありましたので麹の水分は多いかもしれません。濃醇タイプと思います。