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酒造コンサルタント白上公久の酒応援談 

日本文化の一翼を担い世界に誇るべき日本酒(清酒)および焼酎の発展を希求し、造り方と美味さの関係を探究する専門家のブログ。

酒鑑評会出品酒としてのアル添吟醸の役割終焉

2010-12-05 15:43:07 | 総合
 全国新酒鑑評会で純米酒はアルコール添加酒(アル添酒)に品質上位の座を譲ってきた。未だに純米酒で全国新酒鑑評会金賞入賞する酒は少ない。
なぜか。
 新酒の段階での審査は純米酒は味が馴染んでおらず酸味や苦みがきついというハンディ、審査員の評価がアル添酒に馴れ傾き純米酒を評価するマインドに欠ける、高コストで市場ニーズと合わなかった純米酒の製造技術がアルコール添加酒に比べ遅れていたのも大きな理由だと思われる。
 近年純米酒の製造技術及び品質の向上が目覚ましく漸く純米酒が全国新酒鑑評会に出品されるようになってきたが少数である。純米酒出品メーカーの努力にも拘わらず現在の審査方法を続く限り純米酒の金賞入賞は低迷を続けるだろう。それは第一番目第二番目のハンディは解消されないからである。全国新酒鑑評会にこだわる理由はその結果は今だ流通に影響力が大いため入賞の少ない純米酒は評価が低く置かれるからである。世界で通用する資格のある日本酒は純米酒である。穀物から造ったと思えないフルーティな味と香りで日本酒に革命を起こしたアル添大吟醸酒の功績は大きいが製造技術進歩という点での役目は終わったと思われる。次代を純米酒に引き継ぎ日本酒の発展を図るべきである。全国新酒鑑評会が酒造技術の進歩を謳うなら出品資格は純米酒に限ってはどうだろうか。

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