このブログでの焼酎は乙類(本格焼酎)を取り上げることにしているが焼酎甲類についても一言触れたい。なお、焼酎は酒税法では「しようちゆう」で「しょうちゅう」や「焼酎」ではありません。
酒税法第三条
五 蒸留酒類 次に掲げる酒類(その他の発泡性酒類を除く。)をいう。
イ 連続式蒸留しようちゆう
ロ 単式蒸留しようちゆう
ハ ウイスキー
ニ ブランデー
ホ 原料用アルコール
ヘ スピリッツ
焼酎甲類はイの連続式蒸留しようちゆうに分類される酒類である。梅酒の原料としてホワイトリカーという名でも販売されています。
焼酎甲類(以下甲類という)は酒税法の定義にあるように連続式蒸留器で製造され、近代技術が生み出した不純物の非常に少ないアルコールの味しかしないといってもよいピュアーなお酒です。味は甘さと辛さが併存する淡白なものです。また、甲類には悪酔い成分のアセトアルデヒドが除去され非常に少ない(乙類が多いという意味ではない。)のが利点です。
甲類はアルコール分25%のもの4リットルが2000円くらいの最も安価なお酒です。なぜ安いのでしょうか。理由は安価な原料を使い工業的に大量生産され製造コストが安いからです。なにせガソリンの代替燃料にされるくらいです。
甲類の良さは淡白な味にあります。甲類のニュートラルさは焼き肉には最適ではないでしょうか。昔、スキーでくたくたに疲れ、雪野原でジンギスカンをほおばり甲類を飲んだ時の五臓六腑体中にアルコールが浸みわたっていく感覚は今も忘れがたい。高価な酒とはなにか。価値ある酒とはなにか。この経験はお酒の味に関する原点の一つです。