人生、一分を減省(げんせい)せば、すなわち一分を越脱(ちょうだつ)す
――人生減省一分、便超脱一分
『菜根譚』
「この人生では、なにごとにつけ、減らすことを考えれば、それだけ俗世間から抜け出すことができる」
といった意味である。
『菜根譚』は、こう語ってから、つぎのように付け加えている。
「たとえば、交際を減らせば、もめ事から免れる。口数を減らせば非難を受けることが少なくなる。分別(ふんべつ)を減らせば心の疲れが軽くなる。知恵を減らせば本性(ほんしょう)を全うできる。減らすことを考えず、増やすことばかり考えている者は、まったくこの人生をがんじがらめにしているようなものだ」
『菜根譚』のこういう立場から見れば、やたら雑用ばかりふやして忙しがっている人は、「なんと哀れ者よ」ということになろう。たしかに、減らすことはむずかしい。上手に減らすことのできる人は、人生の達人なのかもしれない。われわれも、せいぜい減らすことを考えたいものだ。
以上、「中国古典一日一言」(守屋洋)より
定期的な、物理的や心理的な断捨離を心がけたいものですね。
特に心理的なものは、溜め込み過ぎるとロクなことがない。
今日も一日がんばりましょう。
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