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吹く風ネット

酔っ払いブギ3

2001年5月30日
 一日中雨が降っています。今日は客数も少なく、暇な一日でした。こんな日にも必ずやってくるのが、酔っ払いのおいちゃんです。
 出入り禁止にされたにもかかわらず、性懲りもなく店に現れて講釈をたれている。相変わらず店の中に痰を吐くし、昨日はたばこ銭を見知らぬ人にたかっていたらしいし。何が楽しくて来るのかわからないけど、もういいかげんにしてくれという感じです。

 聞いた話だが、このおいちゃんが川べりで寝ている(どこででも寝る)のを見た通行人が、倒れていると勘違いして救急車を呼んだらしい。その時は連れて行かれたかどうかはわからないが、一度連れて行って入院させてほしいものだ。
 そしてアル中を治してもらいたい。酒を断てば、あのおいちゃんも人の迷惑というものを考えるようになるだろう。


2001年8月1日
 この間の月曜日に、あの酔っ払いのおいちゃんが騒ぎを起こしたらしい。うちの店の敷地内に噴水があるのだが、そこであのおいちゃんが水浴びをしていたらしいのだ。それも真っ裸で。その後うどん屋の前でパンツ一枚で昼寝をしていたとか。
 とうとう、このおいちゃんも酒と暑さでおかしくなったのか?店長は「もう勘弁してくれ」とこぼしていた。


2002年2月12日
 昨日の話。閉店前、夏によくこの日記に登場した酔っ払いのおいちゃんが現れた。泥酔状態である。かかわると面倒なので、ぼくはちょっと距離を置いてこのおいちゃんを見張っていた。すると、おいちゃんはテレビの前に座り込み、タバコを吸おうとして火を点けた。もちろん店内禁煙である。ぼくはおいちゃんに駆け寄り、
「おいちゃん、何回言うたらわかるんね。ここは禁煙やろ!」と言った。
「ちゃんと消しますけ」とおいちゃんは言って、火の点いたタバコを床に捨てようとした。
「いい加減にしとけよ。帰れ!!」とぼくは言って、おいちゃんの手からタバコを取り上げた。そして腕を取り、店の外に引っぱって行った。途中おいちゃんは、「何かコラー!!」などと言って大声で凄んでいたが、ぼくは知らん顔していた。

 店の外に出て、ぼくはおいちゃんの腕から手を放した。そして
「たばこ吸うなら、ちゃんとここで吸い」と、ぼくは取り上げたタバコを返そうとした。するとおいちゃんは
「いらん!」と言って、ぼくの手を払った。カチンときたぼくは
「何が『いらん』ね。あんたのタバコやろ!」と言って、タバコをおいちゃんの口に無理やり差し込んだ。おいちゃんはしぶしぶタバコを吸い始めた。

「おいちゃん、いい加減にしとかんと警察呼ぶばい」と、ぼくが言うと、おいちゃんは
「いや、何も悪いことはしてません」と下を向いて小さな声で言った。ぼくは
「今度は警察やけね。わかったね」と言って売場に戻ったのだった。


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