体型というのは、誰一人として同じではない。それにもかかわらず、痩せている人は神経質だとか、太っている人は自分に甘いだとか、様々な説がある。世界に全く同じ人体を持つ人間は存在し、全く同じ食事をする人はいないのに。
先月俳優のマシュー・ペリーさんが亡くなった。ドラマ『フレンズ』のチャンドラーのほうがピンと来る方が多いかもしれない。
ジェットスキーの事故（1997年）で処方された薬をきっかけに、薬とアルコール依存との戦いの日々が始まる。あんなにイケメンで機知に富んだ会話ができ、異性にモテて、ジュリア・ロバーツのようなトップ俳優とも交際し、大豪邸に住んでいた彼は、スクリーンに登場する事に、ある時はやつれ、ある時は太り、ある時はまた良くなり、を繰り返していた。でも、プロとして毎回皆の期待に応えていた。
彼の体型は変わり続けたが、当人の行動と結果を本当に表していただろうか？彼は人気を保つだけの実力を提供し続けたのである。亡くなった今でも惜しまれる声は消えず、これからもずっと続くだろう。
また、アメリカの有名なお金持ち女性ヘイ・グリーンは、毎日同じ服を着て、パンと豆と生の玉ねぎを食べ続けて痩せており、ドケチで有名だった。息子が足を怪我したときの治療費を出し惜しんだため、息子は足を切断した。彼女が死んだときの遺産は約1億ドル。このような生き様を体型だけで判断できるだろうか。
見かけ、体型に惑わされないようにして、ものごとの本旨を見極められるようになりたいものだと思う。何事も全く同じ条件はあり得ず、盛者必衰で、毎日まいにち、わたしたちは変わり続けていくのだから。
