西荻日記 再び

やっぱテキトーです

『異邦人』

2010-01-07 | 
『異邦人』
アルベール・カミュ(窪田啓作 訳) 新潮文庫


フランス系アルジェリア人・カミュの『異邦人』。
ただ素直だった故に生まれた悲劇といいますか。
「俺ってムルソーに似てる」なんて思われる方も多いかも。

この人の『カリギュラ』読みたいんだよな。そういえば。


『郵便配達は二度ベルを鳴らす』

2010-01-05 | 
『郵便配達は二度ベルを鳴らす』
ジェームス・ケイン(田中西二郎 訳) 新潮文庫


2009年最後に読んだ1冊。
1934年かー。
まったく時代に浸食されない、素晴らしい作品であった。
映画も見てみようかなー。
ジャック・ニコルソンのやつはこゆそうだなー。

いっしょに買ったカミュの『異邦人』が解説に出てきた。奇遇。

石原慎太郎の『秘祭』もおもしろそうだな。

『夷斎小識』

2009-12-22 | 
『夷斎小識』
石川 淳 中公文庫

わが万太郎
不幸でなさすぎる
京劇雑感
二十七歳の達観
三好達治
宗達雑感
ドナルド・キーン著「能」(英文)序
倫敦塔その他
大みそかの夕
坂口三千代著「クラクラ日記」序
ゼロックス
革命家の夢
讀み癖
めぐりめぐって
無法書話
「中國の考道」を讀む
ダダについて
吉備路
千田是也の手
文學談斷片
タケノコの説
無害は有害といふこと
本居宣長
高志高興
舌を結ぶ


読み取るべきものの半分も読み取れたかどうか。
私にはまだまだ難しい一冊。
それでもそれなりにおもしろい。
またしばらくしたら再読してみよう。


『ナショナル・ストーリー・プロジェクト』

2009-12-10 | 
『ナショナル・ストーリー・プロジェクト』
ポール・オースター(柴田元幸ほか 訳) 新潮文庫

jou ge


動物

家族
スラップスティック
見知らぬ隣人
戦争



瞑想


ポール・オースターがラジオの企画で全米の一般人から実話の物語を募り、
それをカテゴリーわけして編んだのがこの本。
けっしていい話ばかりではないのだけど、なんかぬくくなってくる全180話。

『銀齢の果て』

2009-11-30 | 
『銀齢の果て』
筒井康隆 新潮文庫


ポール・オースターの『ナショナル・ストーリー・プロジェクト』を読んでたら
ちょっと毒のある話が読みたくなったので寄り道。

扱いようによってはしょうもなくなりそうなテーマだけど、
そこはさすが。

登場人物もそれぞれに個性があってよい。



三船敏郎が出てる映画の『銀嶺の果て』はおもしろいかな。

『チャイルド44』

2009-11-13 | 
『チャイルド44』
トム・ロブ スミス(田口俊樹 訳) 新潮文庫

jou ge


ここ最近の流行りの米作品は、ストーリーテリングと、いかに最後にどんでん返すかに重きを置きすぎていて、文学的味わいがないという印象を勝手に持っていたわけですけれども。

いやはや今回は読み応えがありました。
さすが2009年の“このミス”1位。
引き込まれざるをえませんでしたです。

参考文献にあがっている「収容所群島」は遠い昔に読んだ記憶が。
「悲しみの収穫」と「子供たちは森に消えた」と「撫で肩の男」も読んでみたいところ。


映画化が楽しみであります。
リドリー・スコット、がんばってー

『トム・ゴードンに恋した少女』

2009-10-16 | 
『トム・ゴードンに恋した少女』
スティーヴン・キング(池田真紀子 訳) 新潮文庫


本を読むのは電車に乗っているときだけなので
1冊読み終わるのに少なくとも何日かはかかるわけですが
まー今回は本を閉じて電車を降りても
トリシアちゃん大丈夫かしらんと
心の片隅で先の展開を心配する日々でありました。

それにしてもウマいなー。

野球ファンにもおすすめ。かも。

『幸運の25セント硬貨』

2009-10-09 | 
『幸運の25セント硬貨』
スティーヴン・キング(浅倉久志ほか 訳) 新潮文庫

なにもかもが究極的
L・Tのペットに関する御高説
道路ウイルスは北にむかう
ゴーサム・カフェで昼食を
例のあの感覚、フランス語でしか言えないあの感覚
一四〇八号室
幸運の25セント硬貨


「一四〇八号室」目当てで読む。
「ゴーサム・カフェで~」は既読。

よくこんなに次から次へとアイディア出てくるなー。

「一四〇八号室」は怖い。密室話は怖い。
映画どうするかなー。

『おとしばなし集』

2009-10-01 | 
『おとしばなし集』
石川淳 集英社文庫

おとしばなし 尭舜
おとしばなし 李白
おとしばなし 和唐内
おとしばなし 列子
おとしばなし 管仲
おとしばなし 清盛
おとしばなし 業平
鉄枴
張柏端
曾呂利咄
小公子
蜜蜂の冒険
乞食王子
アルプスの少女
白鳥物語
家なき子
愛の妖精


なんとも軽妙でじつにおもしろし。
「鉄枴」~「曾呂利咄」はSF的雰囲気さえある。
「小公子」以下の童話はアナーキーな内容に書き換えられており。
読みやすく中身の濃い一冊であった。