。アラハンのプロローグの台本です。
○ プロローグ(アラハン十字陵)
明転。そこは外光の届かない洞窟奥深い場所。時折、岩肌から染み出た水滴の落ちる音が洞窟内で反響している。と、鍵を開ける音。そして重々しい鉄の扉の開く音。
灯籠を持った男達登場。アラハンの神衣を纏った男達数人と、挙動不審で落ち着きのない男が一人。パルマである。パルマ、持っている灯籠で回りを照らし、何かを捜してる様子。
パルマ「……(男達に)ど、何処にいるんだ?おいっ」
と、アラハンの男達、持っている灯籠をパルマの頭上へ。
パルマ「……?」
見上げる、パルマ。と、灯籠の明かりで映し出されたのは、宙に浮き瞑想している男。
パルマ「(驚き)うわっ!」
腰を抜かすパルマ。
アラハンの男1「(手をさしのべ)大丈夫ですか?パルマ様」
パルマ「(立ち上がり)おどかすなっ」
灯籠を照らし、恐る恐る、男を見るパルマ。宙に浮き瞑想する男、結界の明かりが男を拘束している。ボロを纏、廃人のように無造作に伸びきった白髪が長きに渡り、この場に幽閉されていたことを感じさせる。
パルマ「……この男がそうなのか?」
アラハンの男1「はい」
パルマ「この男と、二人だけで話しがしたい」
アラハンの男1「それは出来ません。結界の中とはいえ、危険な男です」
パルマ「女王陛下より伝令を預かって来ているのだ。他の者に聞かせるわけにはいかない」
アラハンの男1「何故、女王陛下がこのような男に?」
パルマ「国務に関する事だ。お前達アラハンの知る所ではない」
アラハンの男1「……」
パルマ「いいから、下がれ」
アラハンの男1「……少しでも妙な動きをしたら、すぐにお呼び下さい」
パルマ「わかった」
アラハンの男達、退場。パルマ、アラハン達がいなくなったのを確認し、コウキに話しかける。
パルマ「……お前が、コウキか?」
コウキ「……」
パルマ「お前が私に力を貸すのであれば、ココから出してやる」
コウキ「……」
パルマ「おい、どうなんだ?答えろ」
コウキ「……お前は何物だ?」
パルマ「お前の力を必要としている者だ。どうだ、お前もココから出たくはないのか?」
コウキ「どうやってココから?この結界を解かねば、ココからは出られん」
パルマ「どうすれば、この結界を解くことが出来る?」
コウキ「……教えてやろう。こちらへ」
パルマ「……」
コウキ「恐れる事はない」
パルマ、コウキの側へ。と、コウキ、パルマに手をかざす。
パルマ「?……」
パルマに宿る煩悩を見定めるコウキ。
コウキ「(軽く鼻で笑い)フンっ、煩悩の固まりのような男だな」
パルマ「……」
と、いきなりパルマの首を絞めるコウキ。
パルマ「あっ……何をする?やめろっ!」
コウキ「……」
パルマ「……おい、助けてくれっ!誰かー!」
と、アラハンの男達が駆け込んでくる。
アラハンの男「パルマ様っ!」
パルマ「……何をしている、早く助けろっ」
アラハンの男達「……」
コウキ「結界を解かねば、この男を殺す」
アラハンの男達「……」
コウキ「(さらに締め上げる)」
パルマ「あぁ……」
アラハンの男1「……結界を解くぞ」
アラハンの男2「……しかし」
アラハンの男1「やむえん」
アラハンの男達、コウキを囲むように並び、九字護身方の呪文を唱え九字を切る。
アラハンの男達「臨兵闘者皆陣列在前っ……ハァーっ!」
コウキを拘束していた結界の明かりが消える。コウキ、パルマを突き放す。そして、ゆっくりと地上に降り立つ。
アラハンの男達「(緊迫)……」
アラハンの男達、再び結界の呪文を唱えようとするが、
コウキ「無駄だ」
アラハンの男1「この男を絶対にココから出してはならない。……かかれっ!」
とコウキに挑むアラハンの男達。が、圧倒的な力の差の前に、次々と殺されていく。
コウキ「(パルマを睨む)」
パルマ、逃げようとするが、目の前に煩悩像が現れる。
パルマ「(驚き)うわぁ」
と、方々から煩悩像が湧き出てくる。
パルマ「……な、なんだっ」
行き場を失うパルマ。
コウキ「驚く事はない。すべてアナタの煩悩だ」
パルマ「……」
コウキ、パルマの方へ
パルマ「(恐怖)……」
コウキ「……この借りは、必ずおかえししましょう」
オープニング映像とダンシング。
アラハンOP映像
○ プロローグ(アラハン十字陵)
明転。そこは外光の届かない洞窟奥深い場所。時折、岩肌から染み出た水滴の落ちる音が洞窟内で反響している。と、鍵を開ける音。そして重々しい鉄の扉の開く音。
灯籠を持った男達登場。アラハンの神衣を纏った男達数人と、挙動不審で落ち着きのない男が一人。パルマである。パルマ、持っている灯籠で回りを照らし、何かを捜してる様子。
パルマ「……(男達に)ど、何処にいるんだ?おいっ」
と、アラハンの男達、持っている灯籠をパルマの頭上へ。
パルマ「……?」
見上げる、パルマ。と、灯籠の明かりで映し出されたのは、宙に浮き瞑想している男。
パルマ「(驚き)うわっ!」
腰を抜かすパルマ。
アラハンの男1「(手をさしのべ)大丈夫ですか?パルマ様」
パルマ「(立ち上がり)おどかすなっ」
灯籠を照らし、恐る恐る、男を見るパルマ。宙に浮き瞑想する男、結界の明かりが男を拘束している。ボロを纏、廃人のように無造作に伸びきった白髪が長きに渡り、この場に幽閉されていたことを感じさせる。
パルマ「……この男がそうなのか?」
アラハンの男1「はい」
パルマ「この男と、二人だけで話しがしたい」
アラハンの男1「それは出来ません。結界の中とはいえ、危険な男です」
パルマ「女王陛下より伝令を預かって来ているのだ。他の者に聞かせるわけにはいかない」
アラハンの男1「何故、女王陛下がこのような男に?」
パルマ「国務に関する事だ。お前達アラハンの知る所ではない」
アラハンの男1「……」
パルマ「いいから、下がれ」
アラハンの男1「……少しでも妙な動きをしたら、すぐにお呼び下さい」
パルマ「わかった」
アラハンの男達、退場。パルマ、アラハン達がいなくなったのを確認し、コウキに話しかける。
パルマ「……お前が、コウキか?」
コウキ「……」
パルマ「お前が私に力を貸すのであれば、ココから出してやる」
コウキ「……」
パルマ「おい、どうなんだ?答えろ」
コウキ「……お前は何物だ?」
パルマ「お前の力を必要としている者だ。どうだ、お前もココから出たくはないのか?」
コウキ「どうやってココから?この結界を解かねば、ココからは出られん」
パルマ「どうすれば、この結界を解くことが出来る?」
コウキ「……教えてやろう。こちらへ」
パルマ「……」
コウキ「恐れる事はない」
パルマ、コウキの側へ。と、コウキ、パルマに手をかざす。
パルマ「?……」
パルマに宿る煩悩を見定めるコウキ。
コウキ「(軽く鼻で笑い)フンっ、煩悩の固まりのような男だな」
パルマ「……」
と、いきなりパルマの首を絞めるコウキ。
パルマ「あっ……何をする?やめろっ!」
コウキ「……」
パルマ「……おい、助けてくれっ!誰かー!」
と、アラハンの男達が駆け込んでくる。
アラハンの男「パルマ様っ!」
パルマ「……何をしている、早く助けろっ」
アラハンの男達「……」
コウキ「結界を解かねば、この男を殺す」
アラハンの男達「……」
コウキ「(さらに締め上げる)」
パルマ「あぁ……」
アラハンの男1「……結界を解くぞ」
アラハンの男2「……しかし」
アラハンの男1「やむえん」
アラハンの男達、コウキを囲むように並び、九字護身方の呪文を唱え九字を切る。
アラハンの男達「臨兵闘者皆陣列在前っ……ハァーっ!」
コウキを拘束していた結界の明かりが消える。コウキ、パルマを突き放す。そして、ゆっくりと地上に降り立つ。
アラハンの男達「(緊迫)……」
アラハンの男達、再び結界の呪文を唱えようとするが、
コウキ「無駄だ」
アラハンの男1「この男を絶対にココから出してはならない。……かかれっ!」
とコウキに挑むアラハンの男達。が、圧倒的な力の差の前に、次々と殺されていく。
コウキ「(パルマを睨む)」
パルマ、逃げようとするが、目の前に煩悩像が現れる。
パルマ「(驚き)うわぁ」
と、方々から煩悩像が湧き出てくる。
パルマ「……な、なんだっ」
行き場を失うパルマ。
コウキ「驚く事はない。すべてアナタの煩悩だ」
パルマ「……」
コウキ、パルマの方へ
パルマ「(恐怖)……」
コウキ「……この借りは、必ずおかえししましょう」
オープニング映像とダンシング。
アラハンOP映像
ブログに新上さんの脚本が!!
贅沢すぎます。
出だしのト書き部分は特に、小説を読んでいるように、情景が浮かんできます。
素晴らしいです。
クロヒョウも毎回楽しみにしてます。
新上さんの考えるアクションは、見ごたえがあり、迫力があり、大好きです。
個人的には、前回の放送で、学生時代の回想のケンカシーンの、相手役の方に主役の方がまたがって殴りかかるとことかなんだか好きです。
脚本もアクションも多才ですね。
これからも応援してます。
抗菌バスターシリーズなどACの舞台のOPはいつもかっこいいですが今回のは本当に何度見ても鳥肌が立ちました。
前説なしでいきなり本編が始まるのも新鮮でした。
このOPテーマは出典があるんですか?