コピーライターを目指す人の日記

言葉と、人と、文章を書くことが、僕はきっと好きです。

平等の話

2014-12-20 23:20:08 | 日記
ひどく落ち込んだ女性を見て、
僕もひどく落ち込んでしまった。



代官山の蔦屋書店からの帰り道のこと。
その日買った本を渋谷のカフェで読んでいた。

隣のテーブルに男性と女性がいた。
敬語で話していたから、カップルでないことはすぐにわかった。

「自分に自信がないんです。」
女性が言った。
「なんで自信がないんですか?」
男性の聞き方は、やや高圧的だった。

「まず体型…。」

確かに女性は少し太っていた。
男性は鼻で笑った。
「まず痩せなきゃ。」
「でも体質ってあるから。」
「知り合いのエステティシャンによると、
痩せようと思えばみんな痩せれるらしいです。
体質ってのは言い訳らしいですよ。」
「でも我慢するの嫌だし。」
「ラクして生きていきたいってことですか?」

その後も男性の説教は続いた。

こいつは何様なんだろう、と僕は思った。
女性はキレて帰ってもおかしくなかった。
というより、帰るべきだったと思う。
それ以上その男性と話す意味はないように思えた。

女性は少しづつ不機嫌になっていった。

男性が聞いた。
「いま、何したいですか?」
「カップル全員殴りたい。」

僕は悲しくなった。

その後、女性はついに「帰る」と言った。
「じゃあ、帰りましょうか。」

女性は言った。
「なんか、ゴメンね。」


なぜあなたが謝る?
僕はなんだか悲しくなった。



人間は生まれながらにして優劣が決まってる?

美人として生まれた人と、
そうでない人との世界は違う?




もし僕が神様になれたら、
まずは生まれ来る人間を
平等にすることから始めようと思う。