フランツ・カフカ

悲しい気分のときには悲しい音楽を聴くと良いそうです。
「同質の原理」と呼ばれています。

その後で、楽しい音楽を聴くと良いそうです。
「異質への転動」と呼ばれています。


僕は悲しい音楽も好きだし、
悲しい言葉も好きです。



約百年前の小説家、
フランツ・カフカは
恋人への手紙にこう書いたそうです。

ずいぶん遠くまで歩きました。
五時間ほど、ひとりで。
それでも孤独さが足りない。
まったく人通りのない谷間なのですが、
それでも、さびしさがたりない。


繰り返しますが、
恋人への手紙にこんなに暗い言葉を書いたそうです。

また、別の時には
「ひとりで遠くまで歩くためには、過去に多くの悩みが必要」
とも書いているそうです。


暗い言葉だけれど、
僕はこの言葉に安心を覚えます。
すごく共感できます。


ポジティブな言葉だけでは乗り越えられない壁もあります。
そんなときは、ネガティブから生まれる強さを信じてみることも良いと思うのです。