才能

人は「自分には才能がある」と思いたがる。

意識していなくとも、
多くの人の心の底にある感覚だと思う。


「努力せずともできる人」でありたがる。

それは一見スマートで
カッコいいように見える。



けれど、よく考えてみると、
それってあんまり面白くない。


もし全ての能力を兼ね揃えた人になれるとしたら、
それはそれで味気ないものになると思う。

できないことができるようになるから面白い。
悔しいと思えるから人生に深みがでる。

自分に足りないものがあると
わかっているから人に優しくできる。


だから、才能はいらない。

叱られる。

年を取ることに対して
一つだけ不安に思うことがある。

それは“叱られなくなる"ということ。


若いうちは、よく叱られる。
自分の間違った行ないに気づかせてもらえる。

その時にどれだけ自分を変えられるかで、
成長のスピードが変わると思う。


けれど、年を取るほどに
叱られることが少なくなる。

自分が停滞していても、
迷走していても、誰も気づかせてくれないかもしれない。


僕は、それが少し恐い。


だから、若いうちに
めいいっぱい叱られて、
めいいっぱい自分を変えていこうと思う。