支笏湖の自然を満喫しよう!

支笏湖の自然を紹介するブログです。

早春の花

2007-04-24 18:08:29 | Weblog
暖かい日差しに誘われて外を歩いていると1週間前には、足がズボズボと雪に埋まった場所がすっかり溶けて地面が見えていました。
 日に日に溶けていく雪になごり惜しさを感じながら歩いていると、ヒメイチゲが蕾の状態で開花準備を進めていました。ヒメイチゲが開花すると次々と咲き競うかのように春の花々が一斉に咲き始めます。
この時期は、嵐の前の静けさのようでなんだかそわそわします。
ほぼ例年通りヒメイチゲは開花しそうです。

【木の根元でまだ蕾の状態のヒメイチゲ】

早朝の特権

2007-04-18 18:46:33 | Weblog
朝の鳥の調査ではカメラを持たずに出かけるのですが、今日は天気も良いのでカメラを持って出かけることにしました。
そうすると、リスに出会うことができました。リスは木々を選びながら若いカエデの幹をかじり樹液をなめ、固雪の地面を走りながら支笏湖の森の中へと消えてゆきました。

そして、イイズナにも出会えることができました。この時期のイイズナは全身真っ白です。
イイズナは体長20cmと小柄で、牧草から山地まで広く分布し、ノネズミや鳥・昆虫などを捕食しています。

朝から2種類もの動物に出会え、得した気分で1日が始まりました。

■湖畔周辺で出会った鳥
ゴジュウカラ、ハシブトガラ、シジュウカラ、アカゲラ、ヤマゲラ、コゲラ、ウソ、キクイタダキ、カケス、ヒヨドリ、ウグイス(初認)、マガモ

センターの訪問者

2007-04-11 11:15:27 | Weblog
ビジターセンターの訪問者とお話をしていると、
「実は、昔私ここに住んでいたんです。そしてここの小学校に通っていたんです。」と、地図では何もない場所を指しておっしゃいました。
「丸山小学校に通われていたのですか?」
「そうそう 当時在校生80人ぐらいいたでしょうか・・・」
と、当時のことを思い出しながら話してくださいました。
当時はその場所に営林署の署員住宅があり、その家族が通う学校で昭和57年に廃校になりました。
支笏湖の周りでは廃校になった学校がいくつかあり、今では建物などはほとんどなく整備され、木々が生い茂った森となっています。
様々な支笏湖の昔の話を聞いていると、あった物がなくなるということの存在の大きさを実感します。



冬から春へ

2007-04-08 15:26:39 | Weblog
「今日は水鳥の数が少ないなぁ そろそろオシドリ飛来してもいい頃なのに」と、観察を終わってセンターに戻る途中に、オシドリ夫婦が湖から川の方向へ上空を飛んでいるのを偶然にも遭遇。ちょうど噂していたところだったので、1年ぶりのオシドリの姿に心和まされてしまいました。
 

 千歳川沿いの斜面のシカたちも移動を始めたようで、オス2頭 メス4頭と数も少なくなっていました。

 雪解けとともに山の奥へと移動し、2ヶ月もすると妊娠しているメスジカは出産、オスジカは角を落としまた新しい角へと生え替わり、そしてオスメスともに鹿の子模様へと毛替わりします。

■千歳川水鳥観察結果
アオサギ2羽、カワウ1羽、ヒドリガモ2羽、キンクロハジロ1羽、コガモ2羽、オシドリ2羽

・写真は、メスジカが子ジカに毛づくろいをしている所です。
(オシドリは、トップページの写真の中の鮮やかな鳥です。)

夜の観察

2007-04-07 14:05:31 | Weblog
夜の黒い世界では、人の目ではうまく視界が聞きません。そんなため、夜に活動する生き物の存在知らなかったり、出会いたくても出会えないというもどかしさ。そんな夜活動する生き物の中に『モモンガ』という動物がいます。木の穴体に皮膜を持ち、木から木へと移動しながら木の種や木の芽を食べて生活しています。
そんな生き物が支笏周辺の森にも生活しています。

■モモンガと出会うための確率を高くする方法
①モモンガの食べたあと(食痕)を探す
②糞を探します。糞も木の股や地面にたくさんあれば巣穴が近くにある可能性が高いです
③糞の周りにモモンガが利用していそうな木の洞を探します。
④その木の洞から日没30分後に、休んでいたモモンガが巣穴から出てきます。


 モモンガが利用していそうな巣穴を観察しました。
この時期の日の入りが18:00頃なので、ちょっと早めに18:00からモモンガが利用している可能性が高い巣穴の前でスタンバイ。冷たい風が湖を返して吹いてきたり、キツネが目の前を横切ったり、私の後ろの方でカモの飛んでいる声が聞こえたりと誘惑がいっぱいですが、巣穴から目を離すとモモンガが巣穴から出てくるその一瞬を見逃してしまいます。
 張り込みの刑事のようにじっとひたすら待ちつづけること30分。18:30 徐々に周りが暗くなり、高さ13mぐらいある直径5cmの木の穴も徐々に見えずらくなりかかった頃、巣穴から顔を出し外の様子を伺っている動物を確認。双眼鏡を使ってもその姿はうっすらぼやけています。その後、巣穴から飛び出しサァーと隣の木へ飛び移り、私から遠ざかり姿を追うことはできなくなり、夜の森へと消えてゆきました。
わずか1分ほどの出来事でした。そんな短い時間でもなにか心からこみ上げてくるものがあります。

写真:モモンガの糞 (こんな糞をみつけたら要注意!)