韓国の食卓に並ぶ日常的な料理とは?
韓国の人は毎日のように高価なカルビや宮廷料理を食べているわけではない。
それでは、普段、韓国の人たちは自宅でどんな食事をしているだろうか?
とても気になる料理を一つずつ紹介しよう。
キムチ
のり
作り置きしたおかずが多い
韓国の人たちが自宅で食事をするときは、
「ご飯」「スープまたはチゲ」「キムチ」の3種類が基本で、
その他におかずを3~5品用意するのが一般的。
それは、3パンサン(飯床/膳立てという意味)とか、
5パンサンと呼ばれている。
これらは作り置きしておいたものが多いので、
数が多い割にはそれほど手間がかからない。
それでは、
ふだん食卓に並ぶ代表的な料理を一つずつ説明しよう。
〔キムチ〕
言わずと知れた韓国の代表的なおかず。
多くの家庭で毎日の食卓に登場している。
漬け込むときに、
イカや牡蠣などの魚介類を使うこともあり、
さらに、
漬け込むお母さんの手の味までが加わって、
各家庭でキムチの味は微妙に異なる。
韓国ではある程度キムチを発酵させ、酸っぱくしてから食べる場合が多い。
〔のり〕
日本でもおなじみとなった韓国のり。
乾燥させた岩のりを焼き上げ、ごま油と塩で味付ける。
ご飯にもお酒にもよく合うので、
一般家庭はもちろんのこと、
食堂や飲み屋、屋台などでもよく出される。
また、のり巻きにも多用されるので、韓国での消費量はかなり多い。
春ナムル
おでん炒め
春ナムルとおでん炒め
〔春ナムル〕
春に採れる山菜などを使ったナムル。
それぞれの山菜を水洗いしたあとに軽く茹でて、
酢をかけた唐辛子みそやごま油、
ごま、塩、きざみにんにくなどと一緒に揉みこむ。
春ナムルはしんなりした食感で、香ばしさと辛みが特徴。
日本の焼肉屋にあるような、ほうれん草やもやしのナムルもあるが、
韓国での味付けは辛くするのが一般的。
〔おでん炒め〕
韓国にもおでんがあり、日本語と同じ言葉で呼ばれている。
おでんのネタにはたまごや大根などがあるが、
一般家庭でよく炒めて出されるのが薄切りした油揚げ。
湯掻いて油分を落としたあとに、一口サイズに刻み、
油を薄く引いたフライパンに水あめ、きざみにんにく、醤油、ごまなどを入れて炒める。
コマック貝のあえ物
サンチュ、ごまの葉、唐辛子
貝のあえ物と生野菜
〔コマック貝のあえ物〕
コマックと呼ばれる貝を水洗いし、
軽く湯掻いたあとに、
醤油、唐辛子の粉、きざみにんにく、ねぎ、ごま油などを混ぜ合わせた調味料をかける。
貝からあふれ出る潮の香りに、
濃い口の調味料の味わいが加わって、ご飯もよく進む。
食堂で料理を頼む際にも、付け合せによく登場する。
韓国では最もポピュラーなおかずの一つだ。
〔サンチュ、ごまの葉、唐辛子〕
サンチュやごまの葉は、
カルビなどの肉料理を包んで食べるときに絶対必要だ。
また、きざんだ唐辛子やにんにく、唐辛子みそなどを
一緒に包むときにも使われるが、
キムチだけを包んで食べることもある。
韓国では唐辛子を生のまま……たいていはみそをつけてよく食べる。
中には、さらに唐辛子みそにつけ、激辛にして食べる人もいる。
文=「ロコレ」編集部