シェル風日記

何気ない日々、風のたよりのメモ的日記

光陰矢のごとし

2019-06-30 | 映画・TV・DVD・音楽・本

久々にコンサートに行ってきました。

☆井上陽水~光陰矢のごとし、少年老いやすく学成り難し~☆

〝光陰矢の如し〟とは井上陽水さんの今回のコンサートのタイトルですが自分もまさにそういうことを実感するお年頃です。

デビュー当時から最近の曲まで、ヒットした曲はほぼ網羅という感じで、大満足の2時間半でした。『夢の中へ』はつい歌っちゃいました。

合間のお話もクスッとしてしまう独特のユーモアで楽しかった~♪

陽水さんの音楽を最初に聞いたのは大学生の頃、ラジオからの

〝傘がない〟でした。

初めて聴いた時は衝撃でした。

後にも先にも歌でこれほどの衝撃を受けた記憶はありません。

まず、その歌詞にびっくり!

『都会では自殺する若者が増えている

今朝来た新聞の片隅に書いていた

だけども問題は今日の雨 傘がない』

えっ!何だって!?1人暮らしっぽいこの若者は

新聞を定期購読してるらしいのに傘も買えないの?

と突っ込みどころ満載なのはさておき、切々と歌い上げる声が非常に美しい。その声からくるイメージと、その後に拝見した写真とのあまりのギャップにさらなる衝撃。

それから何年か後、私も社会人となり1人暮らしを始めたある日の朝。

会社に行こうとしたら雨が降ってました。かなりの本降り。

で・・・「か、傘がない!!」

なんと前日、会社に傘を持って行き、帰りは晴れたのでそのまま置いてきたのでした。

単身って傘を1本くらいしか持ってないのね。

なるほど、こういうことだったのか!と陽水さんの歌を実感したのでした。

さて、けっこうな雨の中、商店の屋根をたよりになるべく建物にすり寄る感じで濡れながら急ぎ足で駅に向かってましたら、同じく駅に向かってる若い男性が「どうぞ」と傘を差し出してくれて、駅に着いたらお返しして、後ろ姿にお礼をいうやいなや去っていかれ、一期一会とはまさにこんなことでは?

と、『傘がない』を聴くたびに、『実録傘がない』をほのぼのと思い出します。

お顔の記憶は皆無ですが、<あの爽やかな若者はきっと幸せな人生を送ってるに違いない>と心から思ってます。

あの時も今年のように梅雨らしい日が続いていたような・・・

と井上陽水さんのコンサートを聴いて、若い頃の気持ちとその時の風景が昨日のことのようにくっきりとよみがえりました。


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