さぶの被災地からのアートセラピーレポート-8 「地震ごっこ」

一日お休みして、さぶのレポートが届きました。


避難所の移動が決まったようです。


子どもたちも、子どもたちなりになんとか自分と向き合っています。


さぶの新たな決意があふれるレポートです。


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疲れた！


体のあちこには切り傷やアザが…


今日の子供達はとてもエネルギッシュでした。


帰りの時間も延びてしまい、６時半になってしまいました。

最近、メリハリが無くなってきてます。



今日は避難所に着いてすぐ、おままごとをしました。

20数年ぶりです。


私は長女です。

いつもの片付けをしながらのおままごとです。


布団で寝て、すぐ朝になって、ご飯を食べて…。

子供達が私の布団をかけてくれます。



横になってみて、初めて体育館の高さを知りました。



凄く高い。

そして寒い。



そんな場所で１ヶ月近くも寝起きしている子供達。

風邪もひくはずです。



地震ごっこ



専門家もシバシバも言っていました。



避難所の子供達に関しては、今までそういった行動は見られなかったのですが、


今日、それは突然起こりました。



おままごと最中に

普通の生活の中に


『ごっこ』の地震は起こります。



『地震だー』


『きゃー！』


『隠れろー』



毛布の中に潜ります。


子供達は無邪気に遊んでいました。


夕方頃には、キカンボくんが一人、津波ごっこをして遊んでいました。


私も地震ごっこに参加しました。


リアルに再現しようとしている子供達に少し戸惑いましたが最後まで続けました。



おままごとの後は、子供新聞をみんなで作りました。


原発の被害にあった町の名前などが書かれています。






可愛い女の子の絵や消防車の絵、毎朝子供たちがやっているラジオ体操の絵。


４コマ漫画。



一同が揃ってやっている時間は短かったのですが、みんな一生懸命に描いてくれました。



お笑い担当の男の子は他の子の絵や文を茶化します。


私にも慣れてきたのか、ナマイキな突っ込みを入れて来ます。

私も大人げなく仕返ししたり、されたり。


顔にも落書きされたり。



彼はクレヨンを数本持って虹を一気に描こうとして、止めました。

黒を使いたがります。


雪だるまを描いたのですが、後から黒のクレヨンでばってんを描いていました。


バツ印の雪だるまになりました。


絵を描くのはキライとは言いつつも、みんなの側にちゃんといます。

茶化しながら。


ふと時計を見ると三時半を過ぎていました。


子供達が何やら喧嘩を始めました。


三年生の女の子が作ったダンボールのパソコンとそれを置くお部屋。


キカンボくんがそこに警察署を作ると言い始めたのです。



三年生の女の子は勝手に触られて怒ります。


キカンボくんも譲りません。


いつの間にか


女の子VS男の子という図が広がっていました。



オシャマちゃんが私にジャッジを求めます。


困った…。


あーだこーだ討論した結果、男の子達のデスクも作る事になりました。


三年生の男の子（彼は４コマ担当なので、４コマ君と呼びましょう）が男の子のリーダーとなり机を作り始めました。




女の子も負けてはいません。


棚を作ります。

ダンボールとガムテープの家具です。




それぞれのプライベートな空間が欲しい頃なのだと思います。


思い思いの家具を作ります。


オシャマちゃんがまた私に言います。


『さぶちゃんはどっちが凄いか判定してね！』


私は平等を貫きます。
（むつかしい…）



これは明日も続きそうです。


子供達はご飯もそっちのけで制作しています。


私や、お母さん達が言っても「聞く耳持たず」です。



私はカッター係。


両方ともなかなかの出来です。

大人たちも笑顔で通り過ぎます。

明日が楽しみです。


話は変わりますが、


広野町が９日から２次避難所へ移動します。


まず第一陣から。


三カ所の場所それぞれに移動するようです。

↓

いわき湯本温泉

石川母畑温泉

東白河本面



仮設住宅はいわき市に作る事が決まっています。



それまでの間、（最長で７ヶ月）広野町の方々はそれぞれ施設で生活をするそうです。


個人的に県外に出られる方もいます。

キカンボくん一家は埼玉の親戚の所へ行くそうです。


最近のキカンボくんは前にも増してキカンボになりました。


３日間埼玉に行って様子を見てきたそうです。


大人も環境の変化にはなかなか会わせられません。

勿論子供も…。




今日は、いつもより、いっぱい怒って泣いて大きな声を出していたキカンボくん。

お兄ちゃんだし


いっぱい頑張ってるんだね。。


明日もまた遊ぼうね。



と思いながら帰って来ました。


帰り際に広野町の役所の方に移動先でもアートセラピーをさせてもらえるか聞いてみました。


それについては構わないとの事でした。


ただ、場所が離れるので、その事を心配されていました。


私はどこまでも着いてゆきます！


今日の子供達は、とにかく情熱的で、夢中になって遊んでいました。

泣いて怒って笑って、真剣な目をして…。


私はしたいことをし、


情熱の炎を燃やし、


今ここにいます。


夢中にただ、がむしゃらに生きている日々が続きますが、結構気に入ってます。


心折れそうになったり

傷が出来たり


そんな日はスローペースな私で。


この胸に灯る情熱の炎を大切に優しく、輝かせていきたい



沢山の仲間と一緒に！


とにかく今日は疲れた！


おやすみなさい☆＝


‐さぶ‐