たとえば、一生の終わりに自分の人生を思い出したとして、あのパリでのことは、どうしたって避けては通れないだろう。あの時、僕は彼女と会って、彼女は僕に会って、それきりもうあうことはなかったのだけど、だからこそ、忘れられない思い出となった。こんな風に言うと、バリバリの純愛メロドラマを期待されるかもしれないけど、そういうことではなくて。まるでなくて。人生という道に迷った同志のような、なんだか少し世間とはズレてしまった、そんなふたり。コミカルで、悲哀に満ちていて、胸の真ん中が切なくなる…パリでの短くとも長い3日間の物語。
北川悦吏子 | |
中山美穂、向井理、桐谷美玲 |
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