セカイの周縁

世界の中心から遠く離れた縁っこで、細々と生きている―そんな日常の中でアンテナにひっかかったモノゴトを。

サプリ Episode.01

2006-07-11 16:06:00 | ドラマ
新ドラスタートラッシュ、第2週めに突入

石田勇也(亀梨和也)が電車内に置き忘れた携帯を、
藤井ミナミ(伊東美咲)が偶然拾い、その後二人は、
広告会社「クリエイトエージェンシー」の
アルバイトとCMプランナーとして出会う。

これまで高嶺の花的キレイどころ役の多かった伊東美咲は、
今回、キレイなキャリアウーマンとして登場。

仕事中心で徹夜もザラの不規則な生活を送り、彼氏に別れを告げられても、
一人ポロリと涙を流すだけ。失恋の傷みを紛らわすため家事をこなし、
職場でも取り乱さず淡々と仕事をこなす…

サイボーグ並みの強靭さッスねぇ
仕事に燃える人間は、こうまで強くあれるもの?
いくら仕事にやりがいを感じていても、時にはストレスで煮詰まったり、
人恋しくなったり、グジャグジャ悩むのが生身の人間だと思うんだが…。

かたや、これまで14回も職を変わった(いいねぇこのチャレンジ精神!)が、
未だにピンとくる仕事に出会えず、サーフィンをすることだけが楽しみの勇也。
だけど、仕事に一生懸命のミナミと出会い、彼の中で何かが変わり始める…。

彼がこの後、どういう人間的成長を遂げるのかについては、
ちょっと興味をひかれる。

金子ありさ脚本のセリフは時に唐突で、
ストーリーの流れについていけないときがある。

オーロラビジョンに映し出された犬のCM(あれは私も好きだった)に
心をとめた者同士、シンパシーを感じているのはわかるが、
ミナミが勇也にいきなり「出っ歯のガチャピン」の話をするシーンはどうかと。

人間、自分の弱い部分というか、心の秘密に関わるような話は、
お互いの人間関係とか対話が深まらないうちは
なかなか出てこないと思うんだけどな…。

保険会社のCMの競合プレゼンに破れた後、次のプレゼン目指して
準備を始めるミナミに勇也は問いかける。

「よくやれますよね。なんかそんな、通るかわかんない、ムダっぽい仕事。
なんでやるんですか?
だって、いくらがんばったって、給料一緒じゃないですか。
だって、どうせ仕事って金でしょ?
金させ稼げれば、ラクして楽しい方がいいし。
海行って遊んだり、ワイワイ楽しくやったり、
案外みんなそういうふうにやってるじゃないですか?
なのになんで…なんでそこまでして働くんですか?」


一見、浅はかだけど、仕事に対する疑問についての
本質的なところをついていると思う。

仕事にやりがいを感じていない人間なら
「ラクして楽しい方がいい」とみんな思っていることだろう。
それに仕事をしていて一番ツライのは、忙しすぎることではなく、
自分が身を削ってやっているそのことに
価値や意味を見出せないことであるからだ。

勇也の問いかけに対して
「気づいたら、こっちに来ちゃってたから」
というミナミのセリフには、彼女の純粋な部分が出ていていいなと思った。

「たった15秒が一生ものになる。この仕事じゃなかったら気づかなかった。
一秒一秒がどんなに重いか。大事に磨くとどんなに輝くか。幸せだなって思う。
そんな一秒を重ねていけたら、私はこれからも幸せだなって思う。」


23年間生きてきて感じていた疑問を投げかけた勇也に対し、
ミナミはCMプランナーとしての自分のやりがいについて語ることで応えた。

人生楽しむことにプライオリティをおく勇也と、
一つのことに一生懸命打ち込むことにプライオリティをおくミナミ。
互いが互いにない部分を補う「サプリ」のような関係になっていくようすを
今後見れたらいいなぁと思う。

伊東美咲のキャリアウーマンは、まずまずいい感じ。
亀梨くんも「野ブタ。」のときと同様、キャラが魅力的。
クリエイティブディレクターの今岡響太郎(佐藤浩市)は、
軟派な感じなんだけど軽くなくて存在感がある。さすがベテランの風格。

元カノ(りょう)とヨリを戻しつつ、ミナミも標的にしている、
一見マジメそうで実は女たらし?な営業の荻原智(瑛太)も見逃せない。
「アンフェア」のときも思ったけど、瑛太くんは「陰」が出てきて
なんかいい役者さんになってきた。

とにかく、役者は揃っているので、
毎回楽しめるラブストーリーであってほしいなぁと願う。


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