勝ち投手の権利って変じゃない?
私が常々疑問に思っているのが勝ち投手の権利だ。例えば先発投手は5回を完了しないと勝利投手の権利は与えられない。譬え(注1)4回2/3まで(注2)パーフェクトに押さえていても、そこで降板すればその試合の勝利投手には絶対なれない。これはこれで文句はない。責任回数が5回が妥当かどうか(4回で良いのか6回以上必要か)は別にしてある程度のイニングは投げ切らないと勝利投手の権利が貰えないのは賛成だ。
(注1)4回2/3 5回のツーアウトを取った時点
(注2)パーフェクト 一人の走者も出さない状態
ところが引き継いだ投手はそれより短いイニングでも勝ち投手の権利を貰える。1イニングを投げただけでも勝ち投手になれる。場合によっては1球で(打者が初球打ちをし、ワンアウトを取って)勝ち投手になれる。これなど珍記録であるが、珍記録と言えば理論上0球で勝利投手になれる。リリーフして、例えば牽制でアウトを奪ってそのイニングが終了。その裏味方チームが逆転または勝ち越し。自分はワンポイントだからまたリリーフを送られたなんて場合だ。これもまた変な話しだ。
ここである例を出してみる。先発投手が5回どころか8回を0点に抑え投げ抜いた。0対0の同点。しかし裏の自軍の攻撃でチャンスに投手の打順となり監督は仕方なく好投の先発投手に替えて代打を送った。残念ながら得点には結びつかなかった。9回にリリーフに出た投手が1イニングを投げた。何とか押さえ9回裏、味方が得点してくれサヨナラ勝ちを納めた。この場合リリーフ投手が1回を投げただけで勝ち投手になってしまう。8回を0点に抑えた投手と1回しか投げていない投手で後者に勝利投手の権利が与えられるのだ。
この例をもう少し極端なケースに変える。9回リリーフに出た投手が5失点の炎上。負けを覚悟したが何と9回裏味方打線が大爆発。6点を奪いサヨナラ勝ちを収めた。この場合でもリリーフ投手に勝ち投手の権利が与えられる。こんな馬鹿なことがあるだろうか?8回を無失点に抑えたピッチャーと1回で5失点の炎上ピッチャーでどちらがチームの勝利に貢献したと言えるだろう?
元凶は試合が同点・逆転など二転三転したシーソーゲームの時は最終的逆転・勝ち越しのターニングポイントで投げていた投手を勝ち投手とするからこんなおかしな事になるのだ。何も同点にされた時点でそれまで投げていて既に降板した投手の功績をリセットする必要はこれっぽっちもない。あくまで試合が終了した後振り返ってみて一番勝利に貢献したと思われる投手を勝ち投手にすれば良いのだ。勿論いちいち審判が、しかも試合終了後集まって協議していたのでは時間が掛りすぎる。私自身、細かい具体的なところまでまだ思い付いていないが、その試合で一番長いイニングを投げ、尚かつ最少失点ならその投手が勝ち投手になるとかある程度ルールは作っておかないといけないだろう。投げた回数と失点絡みからルール作りをしていけば良いと思う。
元凶にはもう一つある。それは何か?その前に一つの昔の思い出話をしたい。
昭和55年、パ・リーグに注目の投手がデビューした。前年のドラフト1位、日本鋼管出身の日本ハム木田勇投手だ。彼はこの年期待に違わず連戦連勝。15年振りの新人20勝を挙げるなど22勝で最多勝を獲得、その他防御率や最高勝率などタイトルを独占。まさにアメージングルーキーであった。
彼が二桁勝利を挙げた試合であったが、この試合で日本ハムは9人の投手に1イニングずつ投げさせた。確かオールスター直前で、出場選手以外は暫く休みにはいるからその調整だったような記憶がある。22勝を挙げた投手の10勝目だから前半戦折り返しだと計算は合う。この試合は木田投手が勝ち投手になったが、何とも不思議な理由だった。先ず先発は責任回数を全うしてないので除外。それ以降の理由付けは忘れたが最後のピッチャーはセーブが付いて勝ち投手になれなかったのかもしれない。そこで投球内容が一番良いピッチャーが勝利投手になるとのルールで木田投手に勝ち投手の権利が与えられる事になった訳だ。何とも釈然としない勝利投手だ。
これもそれも必ず勝ち投手を決めなければならないという脅迫観念からこんな事が起きる。これがもう一つの元凶だ。私は「この試合は勝ち投手の該当者なし」というのがあっても構わないと思う。試合・試合では必ずしも投手がチームの勝利に貢献したとは限らない場合もある。何も無理に勝ち投手を作る必要はないのだ。先の例なら投手が貢献はしたが全員で貢献したと言えるだろう。その際は勝ち投手は要らない。
先発投手同様全ての投手には勝利投手になるには規定投球回数を設けるべきだ。例えば4イニング以上投げないと勝利投手になれないとか何アウト以上を取らないと勝ち投手になれないとか。
また何点以上失点したら勝ち投手の権利は与えられないとすべきだ。乱打戦で7点も8点も取られて勝ち投手なんていうのはおかしい。その試合は投手で勝ったのではなく打者で勝ったのだ。投げたイニング毎に権利消失の失点を決めるべきだ。
例えば
4回~5回未満 4失点以上で権利喪失
5回~6回未満 5失点以上で権利喪失
等、1イニング辺り1失点以上だと権利喪失で良いのではないだろうか?
セーブが付く・付かないに関しては細かい具体的な点について自分の知識がないが、何点差だと付くとか付かないがあるのは知っている。また、リリーフに出たイニング(8回から登板か9回から登板か)にも関係していたような気がする。とにかくリードが大きい場面ではセーブは付かない。こんなふうに勝ち投手の権利も条件により付く・付かないがあるべきだ。
私が常々疑問に思っているのが勝ち投手の権利だ。例えば先発投手は5回を完了しないと勝利投手の権利は与えられない。譬え(注1)4回2/3まで(注2)パーフェクトに押さえていても、そこで降板すればその試合の勝利投手には絶対なれない。これはこれで文句はない。責任回数が5回が妥当かどうか(4回で良いのか6回以上必要か)は別にしてある程度のイニングは投げ切らないと勝利投手の権利が貰えないのは賛成だ。
(注1)4回2/3 5回のツーアウトを取った時点
(注2)パーフェクト 一人の走者も出さない状態
ところが引き継いだ投手はそれより短いイニングでも勝ち投手の権利を貰える。1イニングを投げただけでも勝ち投手になれる。場合によっては1球で(打者が初球打ちをし、ワンアウトを取って)勝ち投手になれる。これなど珍記録であるが、珍記録と言えば理論上0球で勝利投手になれる。リリーフして、例えば牽制でアウトを奪ってそのイニングが終了。その裏味方チームが逆転または勝ち越し。自分はワンポイントだからまたリリーフを送られたなんて場合だ。これもまた変な話しだ。
ここである例を出してみる。先発投手が5回どころか8回を0点に抑え投げ抜いた。0対0の同点。しかし裏の自軍の攻撃でチャンスに投手の打順となり監督は仕方なく好投の先発投手に替えて代打を送った。残念ながら得点には結びつかなかった。9回にリリーフに出た投手が1イニングを投げた。何とか押さえ9回裏、味方が得点してくれサヨナラ勝ちを納めた。この場合リリーフ投手が1回を投げただけで勝ち投手になってしまう。8回を0点に抑えた投手と1回しか投げていない投手で後者に勝利投手の権利が与えられるのだ。
この例をもう少し極端なケースに変える。9回リリーフに出た投手が5失点の炎上。負けを覚悟したが何と9回裏味方打線が大爆発。6点を奪いサヨナラ勝ちを収めた。この場合でもリリーフ投手に勝ち投手の権利が与えられる。こんな馬鹿なことがあるだろうか?8回を無失点に抑えたピッチャーと1回で5失点の炎上ピッチャーでどちらがチームの勝利に貢献したと言えるだろう?
元凶は試合が同点・逆転など二転三転したシーソーゲームの時は最終的逆転・勝ち越しのターニングポイントで投げていた投手を勝ち投手とするからこんなおかしな事になるのだ。何も同点にされた時点でそれまで投げていて既に降板した投手の功績をリセットする必要はこれっぽっちもない。あくまで試合が終了した後振り返ってみて一番勝利に貢献したと思われる投手を勝ち投手にすれば良いのだ。勿論いちいち審判が、しかも試合終了後集まって協議していたのでは時間が掛りすぎる。私自身、細かい具体的なところまでまだ思い付いていないが、その試合で一番長いイニングを投げ、尚かつ最少失点ならその投手が勝ち投手になるとかある程度ルールは作っておかないといけないだろう。投げた回数と失点絡みからルール作りをしていけば良いと思う。
元凶にはもう一つある。それは何か?その前に一つの昔の思い出話をしたい。
昭和55年、パ・リーグに注目の投手がデビューした。前年のドラフト1位、日本鋼管出身の日本ハム木田勇投手だ。彼はこの年期待に違わず連戦連勝。15年振りの新人20勝を挙げるなど22勝で最多勝を獲得、その他防御率や最高勝率などタイトルを独占。まさにアメージングルーキーであった。
彼が二桁勝利を挙げた試合であったが、この試合で日本ハムは9人の投手に1イニングずつ投げさせた。確かオールスター直前で、出場選手以外は暫く休みにはいるからその調整だったような記憶がある。22勝を挙げた投手の10勝目だから前半戦折り返しだと計算は合う。この試合は木田投手が勝ち投手になったが、何とも不思議な理由だった。先ず先発は責任回数を全うしてないので除外。それ以降の理由付けは忘れたが最後のピッチャーはセーブが付いて勝ち投手になれなかったのかもしれない。そこで投球内容が一番良いピッチャーが勝利投手になるとのルールで木田投手に勝ち投手の権利が与えられる事になった訳だ。何とも釈然としない勝利投手だ。
これもそれも必ず勝ち投手を決めなければならないという脅迫観念からこんな事が起きる。これがもう一つの元凶だ。私は「この試合は勝ち投手の該当者なし」というのがあっても構わないと思う。試合・試合では必ずしも投手がチームの勝利に貢献したとは限らない場合もある。何も無理に勝ち投手を作る必要はないのだ。先の例なら投手が貢献はしたが全員で貢献したと言えるだろう。その際は勝ち投手は要らない。
先発投手同様全ての投手には勝利投手になるには規定投球回数を設けるべきだ。例えば4イニング以上投げないと勝利投手になれないとか何アウト以上を取らないと勝ち投手になれないとか。
また何点以上失点したら勝ち投手の権利は与えられないとすべきだ。乱打戦で7点も8点も取られて勝ち投手なんていうのはおかしい。その試合は投手で勝ったのではなく打者で勝ったのだ。投げたイニング毎に権利消失の失点を決めるべきだ。
例えば
4回~5回未満 4失点以上で権利喪失
5回~6回未満 5失点以上で権利喪失
等、1イニング辺り1失点以上だと権利喪失で良いのではないだろうか?
セーブが付く・付かないに関しては細かい具体的な点について自分の知識がないが、何点差だと付くとか付かないがあるのは知っている。また、リリーフに出たイニング(8回から登板か9回から登板か)にも関係していたような気がする。とにかくリードが大きい場面ではセーブは付かない。こんなふうに勝ち投手の権利も条件により付く・付かないがあるべきだ。
数字として気にしたこともない