先日、サンフランシスコでApple社のイベント『WWDC2011』がおこなわれました。
CEOのスチーブ・ジョブス氏も、会場に登場し、新商品に対するプレゼンをしていましたが、その痩せ細った姿を見た時、深い哀感の念を感じずにはいられませんでした。
表面的でしか伺え知れませんが、彼の生い立ちも、その努力の大きさも、幾分かは知っている者として、本当に濃密な生を全うしている人である事に感嘆しない訳にはいきません。
そして、彼の残している足跡から、私も含めて多くの人たちが時めきを享受させてもらっています。
ただ、忘れてはいけない事は、私たちは、3月11日の震災以降、原発事故から大きな教訓を得たという事です。
それは、全体の機能をコントロールする術を蔑ろにするまで、システムや組織を大きくする事のみに、私の国が、邁進してきて、個人のときめきや感嘆を大切にするイノベーションを忘れていたという事です。
システムや組織の成長を優先するあまり、個人が知っておかなければならないリスクや行わなければならない労苦も省いてしまったという事です。
かつて、戦後に、最低限の生活からより豊かにする為のイノベーションは、先人が、ジョブス氏同様な努力をはらって、私たちに与えてくれた事を大阪にある大阪起業家ミュージアムで知り事ができます。


震災以降、私たちは、ジョブス氏の生み出すイノベーションを享受するだけでなく、生活水準を上げるイノベーションを生み出した日本の先人の功績も忘れる事なく、次のイノベーションを生み出さなければいけない時期が来たのではないでしょうか?
それは、個人の人間が、偽善的で、嘘のない透明性のある情報により、より人間らしい、当たり前の生活をおくる事の出来る為のイノベーションが重要であり、必要になっているという事です。
当然、そこには、リスクや労苦もあるでしょうが、その事も、受け入れてでも、その方向性でイノベーションを起こす必要があります。
具体的な行動は、これから始まるでしょうが....