goo blog サービス終了のお知らせ 

EASY-GOING

始まりと終わりを繰り返し、繰り返すコトで回る地球

奇跡のちょうど真ん中に居たのです。

2013-07-14 | 
夏の夜に紛れて、丘の上の雑居ビルの屋上にあがった。


星がすぐそばにあって、風は踊る。

古ぼけたアンテナが、淡い月明りに影を作る。

そして、眼下に広がる街のずっと向こう側で、

おおきな花火が上がった。



すべてが完ぺきなタイミングで、

そのとき、

私は奇跡のちょうど真ん中に居たのです。



天気のいい2月の昼に

2010-02-23 | 
新宿渋谷品川新橋の雑踏はものすごく苦手ですが上野の雑踏はなんだか心地良くて、
不思議にテンションが上がる。線路下で営む菓子屋にて世界各国チョコレートのパッケージを見て小躍り。カフェでパフェを頼む。古書屋の前で地団駄、女はタバコを咥えた。そんな平日の帰り道、中央線向かいの席に座るおっさんの格好。古ぼけた天使、天気のいい2月の昼に


鎖骨が鎖国、無骨な遺骨、死んでなお厳格なジイさん。
引退する新人、錠剤をコーラで呑む、
冗談で校舎から飛ぶ。奇知に富んだ話、基地に飛んだ爆弾。
キチガイのパレード、赤と白の速いの、朝と夜の近いほう、ハイホー



















ゴムをまくり付ける。

2009-12-27 | 

そろそろ部屋を片付けねばなと、気を引き締める。
やろうやろうと思うも明日でいいやと引き伸ばし、雨。
その間にも散らかってゆく部屋の床、
ちゃぶ台の上。PC回り、カウチの上、じゅうたんの下、へその中、
本棚の回り、耳の裏、階段の上に敷かれた薄い埃、日曜日の夕暮れ、
6月のカビ、8月の蝉、金属バットが球を打つ音、響いてうなる夕立ち。
朝立ちにフェラ、最高のマンデー。
陽の当たらない部屋の宿命、釈迦の指先、猿の憂鬱、
イルカのフリをした鮫、イカのフリをしたタコ、イタコのクソを踏む百姓。
僕も宝くじなんか買わないよ、どんなにお金があったって、
今より幸せになれるわけがないに賛同、
目線ナナメ45度の先のたんぽぽ、種子、
種を撒く、
種、
散らさないように、
夜、
ゴムをまくり付ける。









onelove














シチューが食べたくなったら冬。

2009-12-03 | 

ブラックペッパーを振り撒いた、
シチューが食べたくなったら冬。






【詩・ブラックペッパー】


文学が「反抗」だとすれば、

拳は健在です。



可笑しくて、エロいのが好きで、
磨かれた言霊に好奇心は踊らされる。

アイラブユウからファックミーまで、
駆り立てて過ごそう。震わせて愛そう。
愛憎から、くだらない出来事まで。



ビートですよ、

併走するのは。








合掌

ラヴァーズ・バス・ドライバー

2009-11-21 | 

高円寺から笹塚に向かうバスの中で、
猫が鳴いた。

珍しい光景だった。

誰かの腕に抱かれたバッグの中で鳴いた感じだった、

僕より前にバスに乗った人の中に、猫連れはいるのだ。

はたしてその人は、猫を隠して乗車したのか、
それとも、運転手さんと猫云々の話を済ませたのだろうか、
もしも前者だとすれば、

静かな車内で小さく聞こえた猫の澄んだ声に、
飼い主は、相当あせっただろうね。相当ね




ほんでもしも運転手さんが、一粒の悪事も見逃さないほど生真面目な神経質で、
推理小説好きな人だったらきっとこうなっていたと思う。


●運転手さん(大袈裟にバスを停めて、席から立ち、後ろを振り返る)
「はーい。みなさん動かないでください。この中に犯人はいます」


▼飼い主(顔を伏せながら、肩を強張らせて)
「うっわ、やっべ、運転手がバカだ」


●運転手さん(保母さんのような笑みで)
「はーい、みなさん。
ルールを破った人がどうなるかは知ってますよねー?

(ひと呼吸の間を置いて)

病院の前で下ろします。病院に行ってください」(満面の笑みで)


▼飼い主
「病院・・・なんだソレ!病院!健康なのに!何されるの!」



●ドライバー
「でも安心してください。


そこは動物病院です、

猫の鳴き声が少し擦れていました、

風邪でしょう。

私が知っている、評判のいい院を紹介しますよ」



▼飼い主(俯いたまま席を立つ)
「ありがとうございます」






そのとき、

猫がまたひとつ鳴いた。


それはまるで
世界で一番、優しい音でした。









peace





DAY PHOTO.

2009-11-16 | 


冬の光、午後の影。











【寄り目エレーナ】







【デズニーはみている】







【アホ面マスコット】







【モンスーン】







【Super Seven 月曜の朝】






【秋がおわる】





【聞いてあろえりーな】






【コレで5回目だぞ】






【将太、28歳になった夜】





【ポルノ女優は見ている。しぶや】





【ザットウ】






【靖国の夕べ】






【オイチョリon the ミラー】










peace



あの子に焼いてもらうコトにしよう。

2009-04-01 | 

目を覚ませば午前6時、
「早すぎるわアホか」と思ったがなかなか愉快な寝起きだったコトもあり、
ベッドから起き上がって風呂に入るコトにした。

クジラが邪魔で湯船に浸かることは出来なかったが、
限界スレスレの温度でシャワーを浴びてなんとか身体を温めれば、
右乳首に蓮華草が咲いて、
左乳首は金庫の鍵(回転式)になった。

僕は金庫の中身が気になって仕方がなかった、

ヴァスルームから出て身体を拭いて部屋に戻ると、金庫破りに躍起になった。


カチカチカチ・・・
カチカチカチ・・・


案の定、簡単に開いた。
ビッチが開く股より早かろうもん、
かぎ番号は高2の時の担任の誕生日だった。不思議。



肝心の、金庫の中身は「ベーコン」でした。



そのベーコンを両手で持って太陽に透かせば文字が浮かんだ「I love you」



あの子に焼いてもらうコトにしよう。










ぴーす



死と花、つまりそれは詩になる

2009-01-14 | 

たとえば、僕が死んだら

身体中に種を埋めて、ツタや葉や花が僕自身に絡まるまで待ってくれ






そして花が咲いたとき、

僕の魂は肉体を離れついに風に乗るのだ、






残された花よ、

君の窓辺で揺れてくれ、僕の記憶と。

残された花よ、

詩人泣かせの枯れない花を目指せ。









one love.



もわんもわんと時雨する音々

2008-08-28 | 

むみぃーんむみぃーん、とどろく蝉の音、
重なり合うあちこちの5時のチャイム。


夕暮れ直前の街に
もわんもわんと時雨する音々の真ん中に自分、
20秒後の雨の匂いが漂えば、静寂。

クラクションを鳴らしたのは誰だ、
せっかく音は平らになったのに、
救急車のサイレンが消えた後で。



音といえば、夏、

秋といえば、香る。



じきに、夜に充ちる金木犀


もう少し、夏の端っこで慌てて居たい





peace






SOUL IN THE FIST,

2007-09-27 | 

アイツが生まれた環境は良かった、運に恵まれて産声を上げた、
雨音の揺りかごの中、いつものように紫陽花は揺れて、
大きな川が流れて人が流れて顔が流れて、幾数の夜も流れて、それらは海になった

生まれて間もなくアイツは、十字架の在る場所で、
水の日と土の日には教会に足を運び、
その小さな胸の前で小さな両手を結び小さな頭(こうべ)を垂れた、
賛美歌を唄う口はなかったがステンドグラスの光に抱かれて、
愛が小さな頬に触れた。

6度目の春に友達が出来た、
7度目の春は小さな恋を覚えたりした、
11度目の夏に仲間たちと海にもぐり、
12度目の夏は星たちの歌、屋根の上で聞いた、

あれから、10年以上の朝と夜に跳ねて、いつの間にか飛び越えて、
田んぼや、畑の色や、山や、川からの風、
自然から自然と季節に気付かされることはなくなった、
ここでは色のないビルが空を覆い、草のない地面が熱を帯びる、
人は人の顔を伺い、君の都合だけで残酷にも君を裏切る、
そして、裏切ったことも忘れて愛想笑いで塗りつぶした悪を隠し、平然と、
その口から愛のない言葉を吐き、無垢な優しさを泥だらけの靴で踏む。

たまに振り返れば、遠くに置いて来た恋が見えたりもした、
笑ってる顔も泣いている顔も、夜に窓の外、伝う雫に流されて、忘れた。

そして、アイツには何人かの、トモダチも出来た、
例えばいつか死んでも、あの世で再会出来るであろう頼もしいトモダチが出来た、
例えばいつか子を授かりしときに、最愛の祝福をくれる温かなトモダチが出来た、
例えば過去の困難も未来の災難も共に往なし跳ね返せるトモダチが出来た、
まるで自分のようなトモダチだから、アイツは言う、

心配するな、俺はお前だから、

空っぽになった感情に吹いた風に共鳴するように新たな感情は芽生え、
四苦八苦手探りで薄暗い記憶の底を漂う感情を思い出して微笑み、

アイツは別れと出会いと、生涯貫くべき真っ白な嘘を身に纏い、
日の丸の上の荒野を煙草吹かしながら猫背で進む。そうさ、後ろには海。
生まれてから今までに失ったモノと、
これから先に得るはずのものをごっちゃに混ぜて、
過ごしてきた時間と過ごすはずの時間も、その中に入れて。
今日も横柄に雑多に、時に繊細に時にイタズラに、
時に怒り、時に愛され、時に抱き、時に嘘をついて、


地獄の真ん中ですら笑っていたい。

月光が生んだアイツの影も、笑っているように見えた

ある9の月の晩より、

アイツは、才能を開花させる日を手の中に掴んだ。


握られた拳(こぶし)の中にこそ魂が、存在する。





One love