ねえ...私の事愛してる?) 桜子は日々の生活の中で
夫に対して想っている気持ちを吐き出した...
...返答は無い...
-‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐--
25年前、産まれた病院の前の道を、ピンク色で可愛い花弁が沢山
道を塞いでいたから(桜子)と名付けられた事をふと思い出し(意味の
無い名付けかただ...)と苦笑い... 思春期になると
自分の名前が妙に嫌で(なんで桜子なの...ユリちゃんやトモちゃん
の方がよかった..)何て思ってた...でも
今となっては、何となく愛着が湧いて来て...
桜子って名前で良かったのかも...
♪♪♪きょうは P.Jで下着でも買おうかしら?P.Jで買った下着って
安いけど可愛いのよね~♪
絶対に旦那様のハートを動かしてあげる♪♪ウキウキワクワク♪
乙女心ってこれよね?幸せ... なんだかテンション上げて喋って
たら喉が渇いたな♪ 落ち着け☆桜子☆!
喉が渇いた桜子は、冷蔵庫の扉を開ける...
(ゴトッ) 冷蔵庫に詰め込まれたビニール袋が落ちた.. 赤い液体
が染み出るのを防ぐ為に何重にも包まれたビニール袋が...
ボサボサの眉、50代にみえる顔のシワ、爪をほとんど噛みきり肉がはみ
出した指で、伸び放題の髪をかき上げ言った...
(ゴメンなさい♪痛かったでしょ~?今日はねアナタを誘惑しようと
エッチな下着を注文したのよ♪絶対に喜ぶと思うわ♪...)
ビニール袋から返事は無かった...
僕は眠る...ただ眠る..
ここの所 一日が過ぎ去る早さに戸惑うばかりで、余裕という心の
バランスに必要な物が無い... そんな忙しさの中でも男としての
本能が働くのが妙に滑稽で、何とも表現のしようが無いジレンマに襲われ
ている... そんな僕に対して桜子はいつも優しい。 何も言わずに
ジッとまって居てくれる。 そんな僕は桜子の髪の長さが変わった事も
、新しい服を着ている事も分かっていたが知らん顔..気づいて欲しそう
にしている淋しげな桜子を僕はしっていた...
でも僕は悪魔では無い、罪悪感と現実逃避の隙間を のた打ち回って
いる..
(よし...今日のほんの何時間かだけでも、桜子の為だけに付き合って
みよう)と何の祝いでも無いが、今日は桜子の好きな花...
なんだっけかな..買って帰るか..
(RRRRRR...RRRRRRRR....) 携帯が鳴った。
(もしもし)
(もしもし♪シンヤ?私♪今日は会えないの?淋しいよ~♪)
(...えっと..きょ、今日は..)
(じゃあいつものお店で待ってるから♪じゃまた後でね♪ピッ!)
僕は断る事が出来なかった。
あの時...あの時に断る事さえしていれば....
寒い... 妙に寒い... 真っ白の世界が僕を包み...
こんなに寒いのに吐く息はまったく白く無い... 不思議だな...
体がどこも動かない... 眠い...
真っ白な世界の向こう側から、桜子の楽しげな声が聞こえる...
そうここは冷蔵庫の中...
あの時断ってさえいれば...
つづく
夫に対して想っている気持ちを吐き出した...
...返答は無い...
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25年前、産まれた病院の前の道を、ピンク色で可愛い花弁が沢山
道を塞いでいたから(桜子)と名付けられた事をふと思い出し(意味の
無い名付けかただ...)と苦笑い... 思春期になると
自分の名前が妙に嫌で(なんで桜子なの...ユリちゃんやトモちゃん
の方がよかった..)何て思ってた...でも
今となっては、何となく愛着が湧いて来て...
桜子って名前で良かったのかも...
♪♪♪きょうは P.Jで下着でも買おうかしら?P.Jで買った下着って
安いけど可愛いのよね~♪
絶対に旦那様のハートを動かしてあげる♪♪ウキウキワクワク♪
乙女心ってこれよね?幸せ... なんだかテンション上げて喋って
たら喉が渇いたな♪ 落ち着け☆桜子☆!
喉が渇いた桜子は、冷蔵庫の扉を開ける...
(ゴトッ) 冷蔵庫に詰め込まれたビニール袋が落ちた.. 赤い液体
が染み出るのを防ぐ為に何重にも包まれたビニール袋が...
ボサボサの眉、50代にみえる顔のシワ、爪をほとんど噛みきり肉がはみ
出した指で、伸び放題の髪をかき上げ言った...
(ゴメンなさい♪痛かったでしょ~?今日はねアナタを誘惑しようと
エッチな下着を注文したのよ♪絶対に喜ぶと思うわ♪...)
ビニール袋から返事は無かった...
僕は眠る...ただ眠る..
ここの所 一日が過ぎ去る早さに戸惑うばかりで、余裕という心の
バランスに必要な物が無い... そんな忙しさの中でも男としての
本能が働くのが妙に滑稽で、何とも表現のしようが無いジレンマに襲われ
ている... そんな僕に対して桜子はいつも優しい。 何も言わずに
ジッとまって居てくれる。 そんな僕は桜子の髪の長さが変わった事も
、新しい服を着ている事も分かっていたが知らん顔..気づいて欲しそう
にしている淋しげな桜子を僕はしっていた...
でも僕は悪魔では無い、罪悪感と現実逃避の隙間を のた打ち回って
いる..
(よし...今日のほんの何時間かだけでも、桜子の為だけに付き合って
みよう)と何の祝いでも無いが、今日は桜子の好きな花...
なんだっけかな..買って帰るか..
(RRRRRR...RRRRRRRR....) 携帯が鳴った。
(もしもし)
(もしもし♪シンヤ?私♪今日は会えないの?淋しいよ~♪)
(...えっと..きょ、今日は..)
(じゃあいつものお店で待ってるから♪じゃまた後でね♪ピッ!)
僕は断る事が出来なかった。
あの時...あの時に断る事さえしていれば....
寒い... 妙に寒い... 真っ白の世界が僕を包み...
こんなに寒いのに吐く息はまったく白く無い... 不思議だな...
体がどこも動かない... 眠い...
真っ白な世界の向こう側から、桜子の楽しげな声が聞こえる...
そうここは冷蔵庫の中...
あの時断ってさえいれば...
つづく