キミはジャンボリーという言葉を聴いたことがあるだろうか?
東京では「SHIODOMEジャンボリー」とか「骨董ジャンボリー」とかのイベントをやっていたり、以前は「中津川フォークジャンボリー」というような大会がされていたこともあった。この言葉を「goo」などの検索エンジンに入れても実に多くさまざまな事例が表示される。実は、このジャンボリーというのは、もともとはボーイスカウト用語で、大勢が集る野外でのキャンプ大会の名称に使っていたことが一般に定着してきていたようだ。
「ジャンボリー」とは、ボーイスカウトが集って、国際的あるいは国単位で開催される野外でのキャンプ大集会のことだが、いまから100年近く前にイギリスで始まったボーイスカウト運動がまたたく間に世界中にひろがってしまい、スタートして12年後にはもう初めての国際大会を開催することになった。インターネットがあってすぐさまに情報が世界中をかけめぐる現代ならばともかく、20世紀がはじまった頃で、まだテレビもラジオもなかった時代、12年というと「干支」を一回りという年月だが、それで国際大会が開けるぐらい、世界中に広まっていったというのは、とてもすごいことだと思わないかい。この国際大会をロンドンで開催するときに、アメリカの英語で「お祭り大騒ぎ」という意味をもつ言葉をボーイスカウト運動をはじめた「ベーデン-パウエル卿」が用いたことが、始まりだったんだ。
実は、こうしたボーイスカウトが使い出して、100年ぐらい前にはあまりなじみがなかったけれども、今ではすっかり定着して市民権を得てしまっている言葉には、ほかにこんなものがある。キミはこうしてみてみると、ボーイスカウトがはじめに使い始めて広がったのは、野外活動そのものが一般の人々の間にでも、楽しみの一つとして定着したこともあることがわかるだろう。
・キャンプ・・・実はボーイスカウトがキャンプをするまでは、一般の子どもたちがキャンプをするということはなかったようだ。
・ハイキング・・・これもボーイスカウトが使い始めて一般にひろがった言葉だそうで、もともとは19世紀にイギリスのコーンウォール地方の方言HIKE(骨を折りながらてくてく歩いていく)というような言葉から由来している。
・キャンプファイア・・・ボーイスカウト運動は、「ベーデン-パウエル卿」が出版した「スカウティング・フォア・ボーイズ」を読んだ少年たちが始めていったが、その本には「キャンプファイア物語」として、キャンプの火のかたわらで語りかけるような口調で書かれていたために、ボーイスカウトにとってキャンプファイアは特別なものであった。今でももっとも興味深く印象に残るのはキャンプファイアであると多くのスカウトが答えている。
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