映画 ■■日本のいちばん長い日■■

すっごく観たかったわけじゃなくて
映画観たかったんだけど
他に面白そうなのがなくて．．．



映画　■■日本のいちばん長い日■■

☆

Yahoo映画の評価3.85（５点満点　2015年8月27日現在）



こういう映画観る度に思う
日本史勉強しなおしたい．．．
自分の国のことなのに何も知らないのだ



観る前から注目しておきたかった点は
「天皇に戦争責任はあったのか」
という疑問



「終戦のエンペラー」観た時も思ったけど
昭和天皇自身は
国民が安全に平和に暮らせることを望んでいた
平和主義者だった印象を受けた

戦争に突き進んだのは
軍部が暴走して、誰にも止められなかったからと
よく聞くけれど

昭和天皇が独裁者で
ヒットラーのように強力な求心力で
ぐいぐいと戦争に引っ張っていったわけではなくて

政治を動かしていたのは政治家達だった

昭和天皇は若かったこともあり
性格的にも奥ゆかしく
積極的に政治を自分の意思で動かしていくことに
抵抗を感じていたような印象も受けた

決して当時の国家最高の権力を持っているからと言って
威張りもせず
荒唐無稽な我が儘で振り回すこともなく

「民意」を尊重していたように思えた



だから、多くの人が指摘しているように
「天皇は利用されただけ」
という言葉も
その通りであるように見えた

天皇はパペットであったかのように



でも
戦争で多くの命が犠牲になっていることに
本当に強い憤りがあったのなら

原爆が投下される前に
「一刻も早く戦争を終わらせよう」という
確固たる決意があったなら

政治家達に訴え、説得して
国民にも働きかけていたら
それは、実現出来
多くの命が救われていたのではないかな．．．

いや、そんなことしたら
実現出来る前に
クーデターが起きてたかな．．．



ロケは舞鶴や明治村で撮影されたものが
多かったようだけど
恐らく、映画用に作られたセットではなく
現存する古い建物を使っていたのではないかと思います

70年前の話だから
当時はもっとピッカピカだったんじゃないかな～
（ちょっとアンチック過ぎないか？）
と、思ったけど

非常に芸術的な建物が多くて
美しかった



皇居の内部として出てきた
日本の伝統的なスタイルの建物が
とても綺麗で印象に残っています。

多分、「ラスト・サムライ」や
「終戦のエンペラー」にも
同じ建物が出てたのではないかな？

部屋と部屋の間が
屋根付き、手すり付きの長い渡り廊下で結ばれていて
渡り廊下からは池のある日本庭園も見える

その渡り廊下がなんとも言えず素敵なのね
もちろん木造で

今ではあまり見られない
日本独特の美を感じました



そして、今ではあまり見られない
日本独特の美は

死を恐れず
日本人であることに誇りを持って
なんとしてでも
命に代えても、その誇りを守ろうとする
当時の日本人の気高い「覚悟」の中にも見えました



国のために死ぬことを美化することは
危険なことだと思うから
「美しい」なんて賛美しちゃいけないとは思うけど

いまやすっかり絶滅してしまった
肝の据わった
誇り高き男達は
クレイジーなんだけど
雄々しく精悍で美しい

と、思ってしまった。不覚にも。



生きたいように生きられる自由がある今
言いたいことが言える今
好きな髪型にして
着たいものを着て
渋谷とか秋葉原とかを歩く日本の男性達とは
えらい違いと思う

ああ、これが
彼らが「命に代えても守りたい」と思った日本なのかな
と、(;^ω^A　こんなに感じたりする



私は年寄りがよく言う「昔は良かった」という言葉が
大嫌いなのだけど

でもでも
映画の中の軍人達の方が
今の日本人よりも
凛々しく、気高く、勇敢で
誇り高く、カッコイと思ってしまった

自由で平和な
理想的な社会をせっかく手に入れたのに
享受している私たちは
それらを勝ち取るまでにどれだけの命が失われたのか
どんな思いが込められているのかを
全然知らずに浪費しているのが情けない



過去から学ばなくては．．．
と、思いました