That's the Way I Am

私の好きなものについて

映画 ■■ヤング≒アダルト■■

2012年03月05日 02時52分02秒 | 映画
原題は「YOUNG ADULT」
小説のジャンル名で「ティーン向け」くらいの意味かな?

邦題には、なぜ ≒ を入れたのかな?
オリジナルの意図を勝手に膨らましたつもりで
壊している。

と、思ったら
字幕は戸田奈津子だった。



「JUNO/ジュノ」の監督(ジェイソン・ライトマン)と
脚本(ディアブロ・コディ)
これは期待大だ!



主演 シャーリーズ・セロン。
もう、大好き!
綺麗なだけじゃない。
演技も、ものすごく繊細で上手い。




映画 ■■ヤング≒アダルト■■

☆☆

日本の Yahoo ムービーの評価 3.38(5点満点 2012年)
3.24(2015年4月6日現在)



うーん。
予告編で、重要なシーンを殆ど使っているから
予告編で予告されたとおりにストーリーが進んで
あまり驚きがなかった...



しかし、イタかった!
イタイ、イタイ!

観た人みんな、イタイと感じたに違いない。



そして、イタいという感覚。
それはきっと、自分の中にある恥ずかしい部分を
見せつけられているような気分になるからじゃないかな。



37歳、離婚歴のある女性、メイビス。
田舎暮らしを嫌がって
都会でひとり暮らし。

ゴーストライターだが
シリーズものがTVドラマ化された時は売れていたけど
今は打ち切りが決まって
最終回を書かなくてはならない。



Hello Kitty のTシャツを着て寝て
次の日、そのTシャツで出かける。

家の中は散らかり放題。
こんなだらしない人が
犬なんて飼っちゃダメでしょ...

プリンターのインクがなくなったカートリッジに
唾を入れてなんとか1枚プリントアウトする。

だー!



でも、人に会うときは
ヘアもメイクも時間をかけてバッチリ決めて
ムダ毛の処理も、ネイルもキッチリぬかりなく
完璧に装って出かける。


つきあっている彼はいないけど
男性には不自由していない。



高校時代は人気者で
周りの女の子達を
ブスだのダサいだの、見下ろして生きてきた。

「卒業しても私は今も
みんなが憧れるような
輝く女性なのよ!」
と、信じている。



高校時代の元彼から
赤ちゃんの命名パーティに来ないかと
招待メールが届いて

根拠のない自信が炸裂していく。

招待メールを
自分への未練の表れだと受け取る。

自分は37歳だけどまだ若くて綺麗だから
私がアプローチすれば
相手は簡単に自分のものになると信じて

故郷、マーキュリーに向かう。



以前見たことがある
そんな彼なら捨てちゃえば?
という映画に似ている。

「この人が好き!」という気持ちが高まって
相手には全然その気がないのに
上手くいく可能性は全くないのに
「絶対受け入れてもらえる!」と妄想が炸裂し、突っ走り

相手が言った何気ない一言を
自分の都合の良いように誤変換して
「彼は妻と別れて
私とやり直したがっている!」
と、勝手に誤解して有頂天になる。



















ネタバレ感想



37歳にもなって
気持ちは高校時代のまま。
大人になっていない。

高校時代の友達がみんな
ダサい町でダサい生活して
幸せを感じてるのが、信じられない。

自分はとても美しく
ゴーストライターではあるけれど
執筆業に就いていて
都会で自由で華やかで刺激的な生活をしているけれど

全然満たされていない。
幸せではない。



でも、その「何か満たされない」気持ちは
高校時代の妊娠、流産、彼との別れという心の傷を
まだ引きずっていることが原因なのかな?

...と、見えてくると
彼女への見方も変わってきた。

過去の傷に囚われ
克服出来ずに
想い出の中に生き
精神が成熟するチャンスを逃してしまった。



そうして
「誰もがみんな自分をうらやんでいる」と
うぬぼれていたけど

実は、逆で
みんなから嫌われ、呆れられ
哀れまれていたのだと知り
自分の愚かさを悟る



でも、「高校時代、メイビスに憧れていた」
という女性に

「あなたは変わる必要は無い。
あなたは美しく、すばらしい。
みんながあなたに憧れている。
こんなつまらない街に住む
つまらない人たちにどう思われようと
気にすることはない。」

と、言われると
一瞬で元に戻り

「ありがとう」と、礼を言いつつ

「ミネアポリスに連れて行って」
と、懇願されると
「なんであんたなんかと」
と、言わんばかりに冷たく拒絶する。



このエンディングはどうなんだろうな
「ああ、また元に戻っちゃった。
いろいろあったのに、結局全然成長していない」
ってことなのかな。

「それをあなたの個性として
周りにどんなに迷惑をかけても、哀れまれても
そのまま突っ走って行きなさい」
って
応援なのかな?
それとも、突き放しなのかな?

なんとも、落ち着きの悪い終わり方だった。

でも、こういうの嫌いじゃない。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿