生誕100年記念 ブルーノ・ムナーリ あの手この手 2007年12月1日~2008年1月14日




闇の夜に猫の恋人達、彼が彼女に囁く 「話の前後を考えることなく」飛び跳ねるくせがある。
「ちっちゃな白ネズミなんか好きかい?」 そのお陰でびっくりするような場面に次々飛び込んでゆく。
なんと素敵な一撃必殺の殺し文句!!! この本読んで我振り直そう!?





表意文字である漢字にも興味を持っていた。 構想段階のタトルは「kebana」
ムナーリの生け花を紹介している。

1957年ミラノ・トリエンナーレ ジオ・ポンティーを介して。
あのバタフライ椅子、あのヤカン。

『ムナーリ・バイ・ムナーリ』図形楽譜。
「演奏者は色を聴き、メッセージを全身で送り出し、永遠の時空間を『無なり』へ変貌させる」
(「プログラム・ノーツ」『武満徹著作集5』より)

「無意味の意味」「無用の用」を軽やかに表現するムナーリとの出会い。

ブルーノ・ムナーリ(1907-1998)は、絵画・デザイン・美術教育などの分野で多岐にわたる活動をしました。この展覧会は、ムナーリの活動を彼が生涯にわたってかかわり続けた「本」の仕事を手がかりにして分類、展示し、彼の思考の軌跡をたどる試みです。
展示内容は、ムナーリの書籍を中心に、日本ではほとんど紹介されていない、未来派時代の油彩画やスケッチ、絵本原画、映像作品なども含まれる予定です。また、ムナーリと日本の文化人やアーティストとの交流も併せて紹介します。10のコーナーの冒頭には、ムナーリをリスペクトする駒形克己氏デザインの、ダンボールを用いた展示ケースにシンボルとなる作品が印象的に展示されます。
柔軟な発想と、自由なものの見方を大切にしたムナーリ。近年、イタリアと日本を中心に復刊が相次ぎ、生誕100年を期に改めて注目を集めています。この記念すべき年に、イタリアと日本から集めた約330点のムナーリ作品を一堂に展観します。
絵本の展開
『読めない本 - 白と赤』デ・ヨング社
1950年、ミラノで初めての「読めない本」を発表します。これらは、本の形をしていると同時に、抽象的な彫刻としての機能も持つものでした。当時のムナーリは、ロシア構成主義とバウハウスの影響を色濃く受け、イタリアの抽象派の活動に参加しています。
『闇の夜に』
ムナーリは「読めない本」での一連の実験をもとに、1956年「闇の夜に」を出版しました。最低限の言葉を用い、色紙のページには穴が開いていて、絵はトレーシングペーパーに印刷されるなど、本全体から立体性を感じ取ることができるという、新しいタイプの絵本の誕生でした。