声のことを考えることが好きです。
声は本当に興味深いです。
声は特別な事情がない限り、全ての人に与えられ、使い方を教わらないうちに使い始めます。
一度、不思議なことがありました。
呼吸法が重要だ、ということで、十代の時に呼吸法を習いに行きました。
すると、かえってお腹、胸の自然な動かし方がわからなくなり、苦しくなりました。
そこで思いました。
赤ちゃんから誰にも習わず息をしているのに、その方が自然で苦しくなかったんだなあ、と。
声は声帯の形と厚み、身体の筋肉の使い方、その部位や使用の強度、全身的なバランス、身長や肉付きにも左右され、構成しているエレメンツが多岐に渡ります。
加えて、加齢によるホルモンの影響、精神的な健康具合、自分の声を捉える感覚の鋭さ、など、身体事情以外にも関与する事項があります。
声を専門的に使用する人でも、使用しない人でも、一生のあいだにいろいろな声の変化が生じているでしょう。
私は、最近、声は「その人、そのもの」を表しているように思います。
皆さんの声はどのような変化をたどっているでしょうか。