のほほんとしててもいいですか

ソプラノ歌手 佐藤容子のブログです。よろしくお願いいたします!

西洋美術史講座

2006-05-17 | 『美術館・絵画に関すること』
青山のギャラリーで行われた今日のレクチャーはスペインの作家ゴヤでした。わたしは、肌の白い女性がソファーにねそべった「着衣のマヤ」しか知らなかったけど、この絵にも服を来ている絵と着ていない絵の両方があって、重ねて置いて、ずらして楽しむ、なんて話も聞いた。肖像画には秀作が多かった。それに反してブラックユーモアを超えた毒のある絵も多くてイメージと違いました。その生涯は世渡り上手(カルロス4世、フェルナンドス7世といった権力者に取り入るあたり)でエネルギッシュ、しかも一匹オオカミな印象でした。40歳ほどで耳がきこえなくなるけど、82歳まで生きました。耳が聞こえなくなるのはベートーベンみたいだけど、ベートーベンと同じ時代に生きていて、ゴヤの死の前年にベートーベンが死んでいます。ゴヤの耳が聞こえなくなったのは梅毒と疑われたこともあったらしいですが、定かではないということでした。このような偉人とはなんの関係もないのですが、3年くらい前にわたしは突発性難聴になって、一時期海の底にいるようなごぼごぼとした音しか聞こえなくなって不思議な経験をしました。なんかそういう時、危機感が少なくて、どちらかというと状況を味わうタイプです。聞こえなくなったら聞こえない生活を楽しめばいいや、と思っていました。突発性難聴は基本的に片耳に起きるそうです。でも、その時は、買い物のレジなどでも金額などが聞き取れなくて、耳の聞こえない人は大変だなーと思いましたけど、完全マイペースでオッケー、と思い出したのも確かです。

さて美術史講演後のコンサートのほうは、結局ドレスは濃い青のビスチェタイプマーメイドラインになりました。イタリアのオーダーでウエディングを作っている会社のもので、端正な造りです。足のあたりから下は同じ濃い青の花柄の透かしレースのトレーンが長く付いていて、スタイルがよく見えるように作られています。最近なんだか青系ばかり、めずらしい。曲目はライトな曲ばかりでしたけど、歌ったわたしも楽しかったです。ギャラリーの才子夫人がお誕生日が近いので、コンサートのあとは講義を受けた皆さんで、いちごぎっしりのバースデーケーキを囲んで「ハッピーバースデートゥーユー」を歌いました。才子夫人は「椿姫」の「乾杯の歌」が好きだということで、プレゼントしました。
そうそう、「ハッピーバースデートゥーユー」にはかわいい話があります。この曲の中には「ハッピーバースデーディア○○ちゃん」と名前を入れるフレーズがありますが、ある日の幼稚園児のゆーちゃんのレッスンで、○○に家族の名前を入れることにしました。初め、妹の名前が入りました。そしたら「家族全員やらないとかわいそう」と言って、1回1回全員の名前を入れて歌いました。全部歌い終わると、ゆーちゃんはすっきりした顔をしてました。



コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« トラジ | トップ | ヴァイオリンの生まれ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

『美術館・絵画に関すること』」カテゴリの最新記事