今年もあと一ヶ月だ。早いもんだね。愉快だね。去年の年越しの瞬間は油断してしまってシャワーを浴びていたんだ。虚しい感じがしたよ。良くない一年が始まる予感をビシビシ感じたけどね。なんとか楽しく過ごせてホッとしているよ。あと一ヶ月、油断せずに過ごそうっと。
草野球に行ってきた。野球のルールはたくさんのスポーツの中でも複雑だと思う。サッカーやバスケなどは、細かいルールがあっても結局は「ボールをゴールに入れる」という単純な得点方法以外ない。野球は複雑だ。ホームランはもちろん、ヒット、スクイズ、タッチアップ、失策、フォアボール、ボーク、フィルダースチョイス、その他何通りの得点方法がある。アメリカのスポーツなのに、やたらと日本的であると思う。「犠牲バント」などは、日本の心をさえ感じる。ちなみに僕は小学校の頃から犠牲バントだけやたらうまい、日本的なプレイヤーです。
中島らもの「僕に踏まれた街と僕が踏まれた街」を読んだんである。とても面白かったんである。と中島らも口調になってしまったよ。癖になるね。簡単に言えば青春である。ほろ苦いが笑える。笑えるが胸が切なくなる。生きることは恥だ。生きることは悲しみだ。でもたった一度の「生きてて良かった」と思えばそれでいい。ハイロウズのこんな曲を思い出した。「失敗したら残念だけど 最悪でも死ぬだけだから 今はちょっと楽しむ時」ちなみに中島らもは「私は酒が原因で死ぬと思う」という予言通り、酔っ払って階段から落ちて死んだ。なんとも中島らもらしい、悲しいが笑える死に方だ。
久しぶりに仙台の頃に仲が良かったバンドの友達から電話がきて話した。彼は天狗になっていた僕をいつもコテンパンに打ちのめしてくれた。言葉で、行動で、そしてその音楽で。僕が尊敬するミュージシャンだ。周りからは仲が悪いと思われていた。いつも言い合いばかりだったし、お互い同時期にバンドをやっていたから、ライバルみたいなもんだった。僕はライバルなどと思ったことは一度もないが。いつだってそいつが目標だった。僕の仙台で最後のライブで、彼は泣きじゃくってくれた。あの涙を僕は忘れない。いつかまたあいつの前で歌いたい。