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ブラックジャックによろしく~涙のがん病棟編~

2006年03月22日 13時48分13秒 | ドラマ・映画 全般の話

このドラマは本編を毎週楽しみに見ていました。平井堅の主題歌も好きだし、なにより、原作を全く知らないので、白紙で楽しめた。
以前はちょっともたもたした(失礼)イメージの妻夫木聡くんの演技力がこのドラマで評価を高め、主役級の役者になっていった記念すべき作品です。

さて、今回ご紹介するのはその本編「ブラックジャックによろしく」のスペシャル編。
先日見直したので感想がほやほやです(o^^o)♪
以前「食わず嫌い王」でやけに親しげに妻夫木くん&阿部寛とタカさんが話していたな、と思ったら、このドラマでの共演がきっかけだったのですね。

<このSPの主な登場人物>
斉藤・・・妻夫木聡(永大の“ガン”と言われる熱血研修医)
出久根・・・加藤浩次(斉藤の同期。このSPでは相棒の山本さんもゲスト出演)
庄治・・・阿部寛(斉藤のオーベン(指導医)で、現実主義の外科医)
宇佐美・・・石橋貴明(出久根のオーベンで、ガンの延命治療に反対)
芳江・・・薬師丸ひろ子(庄治の患者。すい臓がん。夫と息子が一人いる)
まどか・・・伊東美咲(宇佐美の患者で、末期がん)
赤木・・・鈴木京香(ドラマ全体を通して、斉藤の良き相談相手の看護師)


<感想とあらすじ>
斉藤と出久根は第4外科へ行くところからドラマは始まります。
第4外科はガン専門。朝、偶然道で出会った芳江が病院へ訪れ、斉藤のオーベンである庄治が、いきなり告知するのに驚く斉藤ですが、「告知するのは直る見込みがあるからですよ」と声をかける庄治。そんな彼に頼もしささえ感じる斉藤・・・。

一方、出久根のオーベン宇佐美(タカさんは、眼鏡をキラリーンとかけていて、冷たい雰囲気です。殆ど無表情)は、まどかをただ見守っているだけ。
「どうして何もしないんですか?」の出久根の問いにも答えない。宇佐美は延命治療に反対で、患者に数%の可能性のために苦痛を与える抗がん剤治療に否定的立場をとっていたのです。

さて、斉藤が担当した芳江は、手術後、ほどなく肝臓に再発。もってあと2ヶ月という診断です。庄治は、一変して「告知しない」という。真実の先にあるのは絶望だけだといい、きつい抗がん剤治療を続けます。
芳江は何も知らず、抗がん剤治療に耐えますが、あまりの辛さに食事も喉を通らない・・・。
検査結果は悪化の一途で、庄治はとうとう芳江に転院を進める決意をします。第4外科はガンを治療するところ。終末医療には向いていない、という理由からでした。

出久根はというと、反発されながらも次第にまどかと交流を深め、彼女の病室の窓から見えるところにチューリップ畑をつくり「今度はひまわりを植えますから見てくださいね」と言います。
そんな二人を見て宇佐美は「患者に恋愛感情を持ってはいけない」と忠告。出久根はむきになって反発し、どんどん衰弱していくまどかに早くチューリップを見せようと懸命になります。

斉藤は「庄治先生は芳江さんを切り捨てるんですか!」と反発。
一人で他の抗がん剤(日本ではまだ認証されていない薬が、世界にはたくさんあるのです)を探し、毎日徹夜です。(同室にいていつも傍観している宇佐美(タカさん)が、時々斉藤にチクッと鋭い言葉を投げかけるのですが、これが結構ポイント!)

数日後、斉藤がやっと見つけた、副作用の少ない、芳江に合うかもしれない薬。しかしそれは “胃がん”にのみ承認されている薬でした。もちろんどんな結果が出るかわからない、手探りの薬です。何かがあれば病院が責任を問われ、大問題になります。しかも未認可なので費用がとても高い!
それを庄治に相談すると、即反対され、終末治療のできる病院を彼女の夫へ勧める庄治。

思い悩む斉藤に、赤木が、庄治と宇佐美の過去を語り始めます。
今は全く無視し合っている二人は、実はかつて親友だった、と話す赤木。
二人が医療に情熱を燃やしていた頃、典子という若いがん患者と出会い、未認可の薬を使用してでも彼女の延命のために奔走したという過去があったのです。
しかし、典子はそれを喜ぶどころか二人を罵り、恨んだ。彼女の望みは、延命でははく“治ること” だったから・・・。
そうして典子は結局死に至り、最後に宇佐美に「もっと生きたかった」と言葉を残します。
宇佐美が亡くなった典子と、入院中に籍をいれていたという事実にも驚愕する斉藤。
以来、庄治も宇佐美も、まったく反対の方向の信念を持つこととなり、友情は消えてしまっていたのでした。

さて、とうとうまどかの死期が近づいてきた夜。出久根は必至で、咲いたチューリップをさがし、最後に彼女に小さな喜びを与えてあげます。
出久根の腕の中で息をひきとったまどかの最後の言葉は「もっと生きたかった」
その言葉に衝撃を覚える宇佐美・・・。

一方、斉藤は芳江を切り捨てられない、告知をして患者に未認可の薬を使用するかどうか選択させたい!と庄治に懇願します。庄治は根負けして、彼女に全てを話しますが、答えは
「それって要するに実験体ってことよね。・・・バカにするな!!」
でした。
どんなによかれと思ってやったことでも相手が喜ぶとは限らない──。
庄治は諦めろ、と斉藤を慰めますが、さすが、熱血&一生懸命の塊の妻夫木くん、芳江を追いかけて行って、「ずっと待ってますから」と言葉をかけます。
さらに、研修期間が終わっても、芳江を待つために、第4外科に残ると言い出す斉藤。

場所は一転、「宇佐美典子」の墓前。
チューリップを持って訪れた宇佐美の前に現れた庄治・・・。
「おまえたちを少しでも長く一緒にいさせてやりたかったんだ」という庄治に宇佐美は、
「俺はずっとここでおまえを待ってた」と言います。
延命治療をした典子、それをしなかったまどか。でも二人の最後の言葉は全く一緒だった。
想像を絶する苦痛、絶望。でも人は最後まで死、そして命と向き合うのだということ
──それが、二人が紆余曲折を得て知りえたことだったのです。

芳江はカルテを持って病院をまわり、どんどん生きる道を失っていき、ある日激痛に襲われて、救急車で運ばれて永大へ──。
「私はまだ死にたくない。夫や子供のそばに少しでも長くいたい・・・」
芳江はそう言って、斉藤の提案した薬を使用することを決意。
「最後は斉藤先生に側にいてほしいな」と彼女はつぶやきます。

二度目なのにまた泣いてしまいましたが、残念なのは、テーマがたくさんあるのに、放映時間が短い、ということ。二部くらいに分けて欲しかったな・・・。
でもやっぱり多くのことを考えさせられ、単なる催涙ドラマになっていないところに感心しきりの作品でした。個人的には、まどかと出久根のエピソードが泣けたなぁ・・・。


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