猿山政治論

巷に溢れる情報から妖しく光る原石をピックアップ!ステロタイプ的政治論に囚われぬ独自の世界観で「きれいごと」抜きに鋭く分析

経世会(≒平成研究会)リーダーの不自然な末路(2)

2009-08-06 11:29:47 | 経世会リーダー
2.大物たちの蹉跌

経世会領袖クラスを襲ったスキャンダルを列挙してみます。検察官の皆さんは何故か経世会に厳しい!宗主国に飼われる政治家より幾分ましだとおもうんですけど・・・。

(1)ロッキード事件(1976年・田中角栄)
 戦後最大の疑獄として有名ですが、この事件が表面化したきっかけは、ロッキード社の不正工作極秘資料の入りの差出人不明の小包が、誤って上院多国籍企業小委員会(チャーチ委員会)に誤配されたことにあるとされています。また、三木首相の次男で「スモール・ミキ」こと三木格氏が事前にチャーチ委員会と接触していたとの話もあります。
 このように、スタートから???でして、丁寧に追っていくと山ほど怪しげな話が出てまいります。多くの名著・迷著がございますので、ぜひご自身で確認してみてください。
  
(2)リクルート事件(1988年・竹下登)
 当時の派閥領袖オールスターズが揃って出てきた事件でした。ですから竹下氏をターゲットとしたものとは言い切れないのですが、当時の最強派閥経世会領袖の竹下氏が首班となりやっと成立した「本格内閣」が、これをきっかけに潰されたことは事実です。検察への生贄には、中曽根派より藤波孝生元官房長官が差し出されました。

(3)東京佐川急便事件(1992年・金丸信)
 政界のタニマチ東京佐川急便の渡辺社長が主役となった事件で、社会党も含め多くの政治家の名が挙がりましたが、立件されたのは結局金丸氏(これをきっかけに失脚)だけという結果になりました。このあたりから「検察対経世会」という構図を描く識者が出てきたわけです。

(4)日歯連闇献金事件(2001年・橋本龍太郎)
 橋本龍太郎元総理、野中広務元自民党幹事長、青木幹雄自民党参院幹事長という平成研(=経世会)のコアメンバーが揃って捜査対象となり、露骨な経世会潰しとして記憶に新しい事件です。検察への生贄には、村岡兼造会長代理が差し出され、橋本氏と青木氏は不起訴、野中氏は起訴猶予となり決着しました。

(5)西松建設事件(2009年・小沢一郎)
 すっかりタマを抜かれた現在の平成研はもはや本流ではなく、むしろ小沢氏こそが田中角栄の衣鉢を継ぐものといえますので、この事件を「検察対経世会」という構図の中で捉らえることもできるでしょう。
 既にお気づきの方もいらっしゃるでしょうが、自民党所属議員を代表するかのように元経世会で元小沢氏側近の二階氏は叩かれましたが、尾身氏、森氏などは、二階氏に準じるかそれ以上の資金提供を受けていたにもかかわらず報道ではほとんど取り上げられませんでした。
 本事件がどう決着するのか興味深いところです。

続きは次回で

筆:猿山太郎


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。