
一石二鳥、二人三脚、三寒四温、四捨五入、五臓六腑、七転八倒・・・。
最近の日本語ブームで四文字熟語が脚光を浴びていますが、同じ四文字でも今日の話題は英語の「4-letter」words です。日本語の「ちくしょう」「くそっ」などの口汚い表現に相当する言葉で、Swearword, Curse の総称です。
ビジュアル系であればモザイクでぼかしたり当該部分の活字を「XXXX」で置き換えたり、オーディオ系であれば「ピッ!」と雑音でかぶせたりして、一般聴衆の目や耳に入れないような配慮が求められる、あの種の言葉は何故か4文字が多いとみえて、four-letter wordsと総称されていること、これも既にご存知でしょう。
洋の東西を問わず外国語で最初に身に付けるのは人前でオオッピラに使えない種類のものが多いようです。友達からのクチコミであったり、知ったかぶりの先輩からのOJTであったりとルートは多種多様です。
詳細な個別表現への言及は控えて、わたしの経験だけをご披露するにとどめます。
私も高校時代のアメリカ留学で、多くの友達から教わりもしたし、友達が会話の中で盛んに使うのを聞いて用法を身につけても来ました。でも、言葉の意味は分かっても、ネイティブのように生き生きと会話に生かす見事な用法は習得し難く、断念した経験があります。
高校留学時代の私にいろいろ指導してくれた親友のTomとHowieに、2005年夏久しぶりに再会してきました。今でも会うと必ず話題になるのが、トムが最初に私に教えたfour-letter wordのエピソードです。
トムが盛んに使う表現に興味を示し、「そりゃどういう意味だ」と訊くと"It's terrible"との答え。「"Terrible"と同義語か?」"That's right”
英語の力を着々と身につけていることをshow offしたい、何とか上手く使いこなして周囲を驚かせたい、そんな私にチャンスが巡ってきました。
ホストファミリーが毎週日曜日に礼拝にかよう教会にYouth Fellowshipなる若者のサークルがあり、そのパーティーから帰ってのhost motherとのやり取りです。
母:Oh, you are back, Sanzo. Did you enjoy the party? How was it?
私:The party was pretty good, actualy. But, the food, you know, was a little bit horse sXXX.
母:・・・!!???(当世風には「目が点」状態とでも言うのでしょうか)
このやり取りを傍で聞いていたhost brotherが慌てふためいて自分の部屋に私を引っ張り込み、"What did you say, Sanzo?"から始まる尋問の嵐でした。新しい言葉を身につけた過程の一部始終を淡々と白状した私に、弟がこれまた淡々と諭してくれたルールは、次の二つでした。
1.子供は親の前では絶対に使わないこと。
2.大人でも原則として異性の前では使わないこと。
弟からこの話を聞いたトムが、鬼の首を取ったような手柄話として周りに吹聴して回っていた情景が今でもよみがえります。
確かに、同性の友達同士の会話には洪水のごとくfour-letter wordsが氾濫していたものです。それを使いこなすことが大人に一歩近づいた証であるかのような印象すらも受けたものでした。
もっとも、最近は映画でもテレビでもfour-letter wordsが氾濫していて、今やこのルールは無きに等しいようですが。
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