『過ぎてしまえば旅の記憶は・・・』

2018-03-22 12:01:38 | 日記
かなわなかった恋ほど、あ
とをひくのはなぜだろう。

わたしは蓮が好きだった。

黒く濃くて長い、蓮のまつ
毛が好きだった。
そのまつ毛の下の、一見
意地悪そうな視線が、好き
だった。

細かい文字を読もうとする
ときの、ほんの少しだけ目
を細める癖や、頬杖をつい
て考え事をしている時の

どこか無防備な仕草が好き
だった。ほんの少しだけ湿
った、あたたかい手のひら
が好きだった。

骨張った両腕。その腕が私
の腰をしっかりと支え、み
じんの不安を感じさせない
で、軽々と、私の躰を抱き
上げる瞬間が、好きだった。

YouTube
夕闇をひとり

https://www.youtube.com/watch?v=uSiAnchDQJU



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