つき合うなら、やっぱり
仕事のできる男だ。
できる男はたいてい、人と
の信頼関係をじょうずに
結んでいる。
確かな明日のない、捉え
どころのない愛は、ふたりの
信頼関係がなかったら、
崩れてしまう。
社会に出て出世の階段を
駆け上がっていくのはなに
もその人の実力だけでは
ない。
運も必要だし、時には政治的
に動くこと、
たとえば、組織の中の派閥の
選択も必要になる。
何をもって実力をいうか知ら
ないが、無駄なく、手ぬかり
なく、効率的に物事を処理し
ていく能力が高く評価される
ことも多いのだ。
大人の恋をするなら、
単にできる男と芳醇な酒と
グルメの時を持ちたいと
いうわけではないのだ。
女は男のウラの顔にひろが
る茫漠(ぼうばく)とした間の、
一筋の光になりたいので
ある。
男の内奥を感じ
られる感性を持つ女でないと、
そういうできる男に選ばれない。
女も上質な女でないと、男の
光になれない。
真にできる男に選ばれたら
女冥利というものではないか。