愛国保守のメルマガ特集

現在の日本は危険な状態です。国内に反日勢力が蠢いています。在日朝鮮人、中国人がいます。また、外国のスパイが野放しです。

韓国問題-現代 第四部 近くて遠い国 : 4-3 「みんな仲良く」の日本人「俺が俺が」の韓国人

2014-01-26 09:56:07 | 政治
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韓国問題-現代 第四部 近くて遠い国
4-3 「みんな仲良く」の日本人「俺が俺が」の韓国人


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■1.「日本ではカラスまで一緒にさそって」■


 韓国ウォッチャーとして著名な産経新聞ソウル支局長・黒田勝弘氏が、ソウルで韓国人の年配の知り合いと会った時に、日本の童謡の「夕焼け小焼け」が話題になった。

__________
夕焼け小焼けで日が暮れて 山のお寺の鐘がなる
お手々つないで みな帰ろ カラスも一緒に帰りましょ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 その知り合いはしみじみとこう言った。

__________
 日本ではカラスまで一緒にさそって、みんな手をつないで仲良くしようというんですよねぇ・・・。それに比べると韓国人は、この「お手々つないでみな帰ろ」ができないんです----。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 別の韓国人は、しばらく日本に駐在してから韓国に帰ってきた。子供たちも日本の学校に通っていて、韓国の学校に戻ったのだが、何かにつけて遅れをとって困ると言う。

 ボール遊びとか、教室に先を争って入るとか、何かを受け取ったりするときなど、「先を争ってわれ勝ち」という場面で、自分の子供は弱い。その原因はどうも日本での教育のせいではないか、と言う。日本の幼稚園や小学校では「みんな仲良く」「みんな一緒に」と、絶えず協調を教えるために、それになじんでしまった子どもが、韓国の学校では遅れをとってしまう、というのである。

 日本人と韓国人は隣人どうしで、外見もそっくりのため、お互いに自分と似ていると考え勝ちだが、実は似ていない点も多い。そして、そこにそれぞれのお国ぶりが現れるのである。

■2.恒心を持ちえない状況の中に生きている民族■


「みんな仲良く」の日本人と「俺が俺が」の韓国人の違いがどこから来ているのか、韓国の著名な作家である李炳注氏は次のように語っている。

__________
 ・・・日本人にある、いやおう盛ですらある協同のマナーもしくは精神がどうしてわれわれにはないかということは、実に不可思議なことですけれども、この不可思議な問題を可能なところまで追求してみるのも重要だと思いますね。・・・

 私は漠然とですが、恒心という問題を提起してみたいと思います。結論からいえば、わが民族は恒心を持たない民族、恒心を持ちえない状況の中に生きている民族だと私は思います。・・・

 韓国人と日本人を比較するとき、周囲の環境をつきつめてみなければなりません。安定した環境である程度の確立した社会に生きる人びとと、常に不安定で価値の乱れた社会に住む人びととを対等に比較することはできませんよ。[2,p4]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 安全で平和な島国である日本では、お互いに仲良く力を合わせて仲良くやっていくことが、幸福への道であった。時折、台風や地震が襲ってくるが、それらも皆で力を合わせて乗り越えていく。そうした社会では、恒心、すなわち、安定した価値観と心持ちを持って、生きていくことができる。

 それに対して、半島国家である韓国は、周囲の大国のパワーゲームの舞台とされやすい。朝鮮半島は古代から中国と日本のせめぎ合いの舞台であり、近代に入ってからは、ロシアやアメリカが加わり、さらに国土も南北に分断されて軍事的対立の中で生きてきた。

 韓国国内も親中派、親日派、親露派、親米派などに分裂し、抗争が続いてきた。そのような不安定な社会では「みんな仲良く」などというのは絵空事である。「俺が俺が」と他人を押しのけ、生き延びていかねばならない。

■3.自転車に乗るのは体面にかかわる■


「俺が俺が」の社会は、勝者と敗者が明確な格差社会となり、勝者はことさらに自らの体面を重んずるようになる。

 企業や役所の幹部など、社会的成功者は運転手付きの公用車、社用車に乗る。一般大衆がすし詰めになったバスの横を、黒塗りの大型車がスイスイと走っていく。

 会社や役所で車付きの幹部を務めた人が、退職後にもっとも愚痴をこぼすのが、運転手付きの車がなくなったことで、満員のバスに乗ったり、タクシーを拾ったりする「みじめさ」に耐えられず、つい外出もおっくうになるほどだと言う。

 黒塗りの大型車の対局をなすのが、自転車だ。みすぼらしい格好の労働者が大きな荷物を乗せて、汗をかきながら自転車を漕いでいる、というのが、伝統的な「下層労働階級」のイメージである。

 黒田氏の知人の日本人が、知り合いの韓国人の牧師の家に遊びに行った時のこと。この牧師は日本の教会との交流で、何年か日本生活の経験があったという。その牧師の奥さんがこう言ったそうだ。

__________
 うちの人は日本にいる時やっていたといって、自転車で外出しようとするので困ります。あんなはしたないことされると体面上困ります。[1,p87]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 立派な聖職者は「自転車なんかに乗って出歩いてはいけない」というのが、この奥さんの「体面」へのこだわりである。

 もちろん、日本でも同様な感覚を持つ人も多いだろうが、一方で、「地位のある人でも慎ましい生活をしているのが本当に偉い人だ」という価値観も根強い。かつて経団連会長を務めた土光敏夫さんがバスで通勤している姿が静かな感動を呼んだ[c]。

■4.「サジャンニーム!(社長さーん)■

 体面の最たるものが、肩書きである。韓国社会では日常会話でも、相手を肩書き付きで呼ぶことが多い。

__________
 新聞社では記者同士で「○○記者(キジャ)」と言い合っていますし、大学では教授たちがお互いに「○○博士(パクサ)」と呼び合っています。

街の通りや、食堂、飲み屋などでも連れだった客同士が「キム部長(ブジャン)」「パク課長(クワジュン)」・・・と肩書き呼称が飛びかっていますし、さして大きなバー、クラブでなくとも飲み屋の男子従業員をホステスたちが「○○専務(チョンム)」「○○常務(サンム)」といい、大通りで「サジャンニーム!(社長さーんの意)と声をあげれば、みんな「オレのことか?」という顔で振り向くほどに、韓国には社長がたくさんいるということになります。

 韓国人の独立心が強いのも、結局、誰かの下でいつまでも働いていたのでは「カムトゥ(官職、地位)」が得られないため、独立すれば手っ取り早く肩書きができるから、ということかもしれません。独立し、一人で商売を始めると、みんな社長になれるというわけです。[1,p99]
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 逆に、相手の体面に相応した呼称をもちいないと、韓国人は激しく怒り出す。日本の各マスコミのソウル支局では、日本語のできる韓国人スタッフをおいて取材の協力などをして貰っている。各社の特派員たちは彼らを「助手」と呼ぶが、この肩書きは本人たちには大変評判が悪い。

 ある時、新しく赴任してきた若い日本人特派員が、本人のいる前で「助手の○○さんは・・・」とやったところ、本人がつかみかからんばかりに怒った。本人にしてみれば、何代にもわたって特派員を手助けしてきており、新参者の特派員などよりも先輩だという自負があった。

 日本では「助手」という言葉に侮蔑感は含まれていないから、この新米特派員もそう呼んだのだろう。長年「助手」として務めてきた人には、周囲の人も敬意を払う場合が多いからだ。


■5.「おでん屋三代」に驚き■
 

一方、負け組に対しては、露骨な蔑視が当然とされる。黒田氏の行きつけの韓国料理屋の女主人は、業界団体の視察旅行で日本に行った時の経験をこう語った。

__________
 たしか京都のどこかのお寺でした。見物したあとバスが出るまですこし時間があったので、お寺の近くをぶらぶら散歩していたら、路地裏に小さな「おでん屋」があったので、何人かで入ったんです。韓国にもそのまま「おでん」という名前であるんですが、日本で食べたのはうまかったですねえ。おでんがあんなにおいしいものとは知らなかった。

 ところが、わたしたちが驚いたのは、その何の変哲もない小さなおでん屋が、何と三代にわたってやっているというんですね。三代というと百年ですよ。驚きましたねえ。

我が国だと屋台をすこし大きくしたようなおでん屋などは、つまらない商売ですから親子三代なんか決してやりません。そんなものに一生をかけるなんてことはありません。小金をためて、できるだけ早くやめたいと思っていますね。・・・

 それと、やはり日本は安定社会だなあとつくづく思いましたねえ。おでん屋を同じ場所で三代も続けているというのは、社会が安定しているということではないでしょうか。[1,p54]
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■6.「つまらない仕事を親子何代もやっているのは恥ずかしい」■


この話で黒田氏が思い出したのは、KBS(韓国放送公社)のテレビで親子何代にわたって同じ仕事を続けている職人を紹介する番組を作ろうとしたが、何度募集しても応募がなかった、という話である。この女主人はこう謎解きをした。

__________
 韓国にももちろん職人はいるし、親子何代でやっている人たちも、日本ほどではないければいると思います。ただ、テレビで紹介するといった場合、ひょっとすると恥ずかしがって出ないかもしれませんよ。わたしたちには、出世せずにつまらない仕事を親子何代もやっているのは恥ずかしい、という思いがあります。とくに食べ物屋なんか自慢になりませんからね。[1,p55]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 日本は創業100年を超える老舗企業が10万社以上あると推定されている「老舗企業大国」である[d]。おでん屋を三代にわたってやっているというのは、我が国では尊敬されこそすれ、「恥ずかしいこと」などと思う人はいないだろう。


■7.「われわれを登場させると本の品位が落ちる」■


 韓国における「賤業蔑視」の話をもうひとつ。ソウル特派員時代、黒田氏は『韓国人あなたは何者か』というタイトルの韓国語による評論集を2巻出版し、合計10万部近く売れるベストセラーとなった。読者から多くのおたよりが来たが、その9割が好意的なものだった。

 しかし、名門・梨花女子大のある学生は「著者は飲み屋のアガシ(娘さん)の話ばかり引用しているが、何故われわれに話をきいてくれなかったのか」と怒っていたそうである。韓国社会を語るのに、自分たちのようなエリートをさしおいて、無教養で下賤な飲み屋のホステスなんぞに語らせたということで、いたく誇りを傷つけられたのだった。

 同様に、飲み屋のホステスたちも「クロダ氏、今後、韓国で本を書くときはわれわれを登場させてはいけない」と口を揃えて言った。「われわれを登場させると本の品位が落ち、ひいてはクロダ氏の品格が問われることになるので、やめた方がよい」という親切心からだった。

 銀座のバーのマダムたちが書いた本が何冊も出版されているわが国とは、根本的に事情が異なるのである。


■8.日本人は見ず知らずの人に親切、身内には他人行儀■


「俺が俺が」の不安定社会においては、見ず知らずの他人はすぐには信用できない。そうした社会の人々が日本に来ると、驚くことがある。

__________
 韓国人たちも、日本を旅行した感想として語るベスト・スリーの日本印象のなかには、必ず「日本人は親切」というのが入っています。とくに初めて日本を訪れた韓国人は、ほとんどの場合、「日本人は悪い奴」という先入観を持っていますから、逆に意外な親切さに驚き、印象的に思うようです。

 もちろん、この親切というのは、たとえば道をたずねたときとか、ショッピングでの対応とか、各種窓口での接触とかを通じての印象です。つまり、日本での見ず知らずの人間に対する、一回切りの接触での親切に、韓国人たちはとくに感心します。いや「見ず知らずの人間にもかかわらず、なぜあんなに親切なのか」という意味で、日本人の一般的な親切さに感心するのです。[1,p131]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 逆に韓国ではいったん親しくなると、「肝までくれてやる」とことわざに言うほど、とことん親切にする。そして、お互いにその親切さを要求する。こうした感覚から見ると、日本人は親しい間柄になっても、よそよそしく「他人行儀」だと韓国人は非難する。このあたりから生ずる日韓摩擦は[a]で紹介した。


■9.日本人が感謝すべきこと■


 日本人と韓国人は外見はそっくりだが、その行動様式はこれほどに異なる。お互いに外見がそっくりだから、行動様式も似ているだろうと思いこむところから、摩擦が始まる。無用な摩擦を回避するためには、まずはお互いに全く異なる文化を持つ「外国人」どうしであることを認め合わなければならない。

 そして、両国民の行動様式の違いの大きな要因の一つが、李炳注氏の指摘したように、日本人が「安定した環境である程度の確立した社会」の中で皆が平等に仲良く暮らす国柄を築いてきたのに対し、韓国人は「常に不安定で価値の乱れた社会」の中で生きてこざるをえなかった点にあるようだ。

 日本民族は、近隣諸国から海で隔絶された安全な美しい島国に住み着き、数千年の間、他国に比べればはるかに平和で安定した、そして平等な社会を築いてきた。たまたま、そのような国に生まれついた我が身の幸福を認識しなければならない。

 そして、このような幸福な社会を築いてくれたご先祖様に感謝し、それをさらに維持・発展させて、子孫たちに受け継いでいくべき責任が、我々の世代にあることも自覚すべきであろう。

 さらに、世界の多くの恵まれない国々に生まれついた人々のためには、なにがしかの分福(福の分かち合い)をしたいものである。
(文責:伊勢雅臣)

■リンク■

a. JOG(313) 日韓文化摩擦を乗り越えて
 日本という異文化社会に飛び込んだ韓国人女性が、 様々な文化摩擦に悩みつつ得たものは。
http://www2s.biglobe.ne.jp/~nippon/jogbd_h15/jog313.html
b. JOG(246) トウガラシの韓国、ワサビの日本
 日韓共催のワールドカップは、隣人同士の異質さを明らかにした。
http://www2s.biglobe.ne.jp/~nippon/jogbd_h14/jog246.html
c. JOG(234) 土光敏夫~個人の生活は質素に、社会は豊かに
 月5万円の質素な生活をしながら、数千万円を女学校に寄付する財界総理の人生哲学。
http://www2s.biglobe.ne.jp/~nippon/jogbd_h14/jog234.html
d. JOG(558) 老舗企業の技術革新
 情報技術やバイオテクノロジー分野で活躍する日本の元気な老舗企業。
http://www2s.biglobe.ne.jp/~nippon/jogdb_h20/jog558.html

■参考■(お勧め度、★★★★:必読~★:専門家向け)
  →アドレスをクリックすると、本の紹介画面に飛びます。

1. 黒田勝弘『韓国人の発想』★★★、徳間文庫、H5
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4195676347/japanontheg01-22%22
2. 黒田勝弘『韓国社会を見つめて―似て非なるもの』★★、徳間文庫、S62
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/419598291X/japanontheg01-22%22

韓国問題-現代 第四部 近くて遠い国 : 4-2 日韓文化摩擦を乗り越えて

2014-01-19 08:59:21 | 政治
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韓国問題-現代 第四部 近くて遠い国
4-2 日韓文化摩擦を乗り越えて

 日本という異文化社会に飛び込んだ韓国人女性が様々な文化摩擦に悩みつつ得たものは。
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  ■1.初来日での「肩透かし」■__________

 日帝時代を頑迷に反省しない日本人-それは許さないという反日意識を強く持っていた私は、どこへ行っても優しく親切な日本人、どこへ行っても整然としてきれいな日本の街並みに触れて、何か肩透かしをくわされた感じがした。

 戦後、最も強固な反日教育を受けた「反日世代」といわれた私の世代は、日本といえば「悪魔の国」と答えるほどだったから、「日本人がよい人たちであるはずがない」という強い先入観をもっていたのである。[1,p16]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 これが「東京経由のアメリカ留学」の計画で来日した27歳の韓国人女性・呉善花さんの日本での第一印象であった。

■2.日本の商売人は何て良心的なんだろう!■


 昭和58年7月に留学生ビザで来日した呉善花さんは東京は北区十条の友人のアパートに同居し、そこから日本語学校に通い始めた。ソウルでは間借り生活で台所やトイレも共用だったが、ここではすべて自前で、さらに友達が冷蔵庫、洗濯機、テレビ、電話まで揃えていたのにびっくりした。

 白米のご飯のおいしさにも感動した。韓国で白米を食べられるようになったのは1988年のソウルオリンピックの頃からである。それまでは一般の家庭では白米に粟や麦を混ぜて食べていた。学校へ持って行く弁当でも百パーセント白米のご飯は贅沢だというので禁止されていた。

 そんなある日、近所のお米屋さんでお米を一袋買って炊いてみると、パサパサとしてまるでおいしくない。不思議に思って店で聞いてみると、三分づきのほとんど玄米と同じ健康食用のコメを間違えて買ってしまったと分かった。

 店のご主人は呉さんが誤って買ったお米を普通のお米に取り替えてくれ、差額だけを支払って下さい、と言う。何て良心的なんだろうと呉さんは思った。ソウルでは1万ウォン札を渡したのに、5千ウォンだったと店の人がごまかして喧嘩になったことが何度もある。日本ではそんな事は絶対にない、日本人は良心的だ、という噂が留学生たちの間に流れていく。


■3.自然の美しさ、人々の温かさ■
    


来日した当初は、親切な人が多い、秩序が安定している、街がきれい、豊かな生活物資が満ちあふれているなど、とにかくいい所ばかりが目についた。

 特に呉さんの心を打ったのは、海と山が間近に接近した独特の地形が織りなす自然の美しさだった。東京の叔母に誘われて伊豆の東海岸を旅行した時には、その風景の美しさにすっかり魅了された。

 これほど海と山と人の生活が溶け合った光景は韓国ではほとんど見られない。海と山は平野によって遠くに隔てられている--そんな大陸的な風景が韓国のものである。旅先で出会った地元の人々からは、風景そのままの率直な温かさが伝わってくる。

 都会でも山の緑が家々のすぐ近くまで張り出している。それなのに人々はさらに自宅の庭に草木を植える。韓国では人々が暮らす村里に緑があると動くのに邪魔になるという感覚が昔からある。庭に草木を植える家はかなり上流階級に限られていた。しかし日本では普通の人でも普段の生活の中で緑を慈しむのだという。そんな違いも驚きだった。



■4.急に怒り出した八百屋さん■
     


 日本に来て最初の一年は、良い日本に感激した時期であった。それは韓国で教えられていた日本の姿とはまったく違っていた。しかし、2年経ち、3年を経て、日本の内部に入っていくようになると、呉さんはしだいに文化や習慣の違いからくる摩擦に悩まされるようになっていった。

 十条のアパートの近くに小さな八百屋があった。ご主人が親切にしてくれるので、野菜はいつもその店から買っていた。ある日、キムチを作ろうと、その八百屋に白菜を買いに行った。呉さんは店先に積まれた白菜を、一つ、また一つと触って品定めをしながら、「おじさん、今日は白菜をたくさん買いますからね、いいのを選んで下さいよ」と言った。

 すると、主人は急に怒り出して、「悪いけど、うちのものはあなたには売りませんよ」。何が気に障ったのか、わけがわからない呉さんが「なぜそんなに怒るんですか」と聞くと、プイと横を向いて「朝鮮人にはものを売りませんよ」。同じようなことが、美容院やお寿司屋さんでもあった。ようやくその理由が分かったのは、それから数年後のことだった。

 韓国ではものを作る人、売る人を一段下に見る風潮があり、また店の方でもいい加減なものを作ったり売ったりする傾向が強い。そのため買い物をする時に、品質について念を押したり、自ら商品に触って確かめるという事が一般的である。八百屋にいけば「いい野菜をください」というのが、ごく普通の挨拶であり、それが店の人への親しみの表現なのであった。

 しかし、日本では八百屋は八百屋なりに、うちでは悪い野菜など売らない、という誇りがある。韓国流の「いい白菜をくださいね」という挨拶は、その誇りを傷つけるのだ。こういう場合は「キムチを作りたいんだけど、どんな白菜がいいかしら」などと、相手を専門家として持ち上げてやることが日本流である。

 こういう対人関係の有り様は、右側通行か、左側通行か、という交通規則と同じで、優劣の問題ではなく、一つの文化内の暗黙のルールなのである。左側通行の社会で右側通行をしたらあちこちで衝突する。呉さんが悩んだのは、こういう文化の違いだった。



■5.消しゴム事件■
 

日本人の友だちができて、本格的につきあい始めると、ここでもさまざまな摩擦が生じてきた。たとえば、韓国ではご飯もスープも食卓に置いたまま、スプーンですくって食べるのが食事作法である。お茶碗を手に持って食べるのは、たいへん行儀の悪いことである。

 それが日本の作法だと知っていても、目の前でそうされると、生理的な嫌悪感を抑えることができない。日本人はなぜそんなおかしな事をするのか、嫌な人たちだ、と思えてしまう。

 大学に入ってから、とても気のあう日本人の友だちができた。しかし、その友だちは一緒に勉強していて、呉さんに消しゴムを借りる時に「ちょっと消しゴム、貸してくれる?」と聞くのである。返すときもいちいち「ありがとう」と言う。そのたびに呉さんは「この人は私のことを本当に友だちだと思っているのだろうか?」と不安な気持ちに襲われるのだった。

 韓国では親友や家族の間には、距離があってはいけない。私の物はあなたの物、あなたの物は私の物、それでこそ親密な間柄と言えるのである。だから友だちの間で「消しゴムを貸して」とか、いちいち「ありがとう」などと言うのは、とても失礼なことなのだ。

 呉さんのほうは、友だちの消しゴムが横にあれば、まるで自分の物のように断りもなしに使い、返すときもいちいち「ありがとう」などとは言わない。ある日、呉さんがいつものようにそうしたら、友だちは耐えかねたのか、明らかにムスッとした表情を示した。なぜそんな顔をされるのか、分からないまま、呉さんはいいようのない暗く沈んだ世界に一人取り残された気分に陥ってしまった。



■6.日本人も韓国人も行き違いに悩んでいる■
       

呉さんは大学に通いながら、コンサルタント会社でアルバイトをするようになった。そこでは月に1、2回日本のビジネスマン相手に韓国ビジネス・セミナーを開いており、呉さんは事務局役をやりながら、セミナーを後の席で聞いていることができた。

 そこでは日韓の摩擦について話題になる事が多かった。ちょうど呉さんと反対に、日本人ビジネスマンが韓国に行って、摩擦に悩むという声がしばしば聞かれた。悩みはお互い様なのだ、という当たり前のことに気づかされて呉さんは嬉しくなった。そのうちに会社からの要望で、日本人ビジネスマンに韓国語を教え始めた。

 ちょうどその頃、縁があって、韓国人ホステス数人相手の日本語教室を自分のアパートで開いてみた。一般の学校での教え方とは違って、韓国人が理解しにくい日本人の発想の仕方から教えていくと、同じ年頃の韓国人の女性から教わるという事もあって、よく分かる、と好評だった。

「こんな言葉を使えば、日本人の男性には好感を持たれるのよ。韓国式にこんないい方をすれば、必ず嫌われるわよ」と呉さんが教える。彼女たちは早速、店でそれを実行すると、「なるほど先生の言うとおりだった」となる。その評判がパッと口コミで韓国人ホステスの間で広がった。

 昼は韓国人との行き違いに悩む日本人ビジネスマンに教え、夕方は日本人との行き違いに悩む韓国人ホステスを教える。日本人と話しても、韓国人と話しても、行き違いはだいたい共通する所にあった。

 日韓摩擦のポイントは、その共通項の解明にあるのだ、という考えが徐々に固まっていった。そして語学教室でそのあたりから教えていくと、日本人ビジネスマンも韓国人ホステスも非常によく理解してくれるのである。まさに生きた文化人類学研究であった。

 異なる文化間の摩擦とは、相手が自分のルールに従ってくれない、という所から来る。自分では左側通行が当たり前だと思っているのに、相手が右側通行をするので「なぜこの人は平気で交通違反をするのか」と悩んだり、怒ったりすることになる。

 それは「違反」なのではなく、相手は違った交通ルール体系に従っているのだ、と知ることが、摩擦を乗り越える第一歩なのであろう。そうしてお互いの交通ルールの違いを知ることが、まさに自分自身を知ることにもつながる。


■7.彼女は済州島出身の田舎者で、、、■
                 

 平成2年、呉さんは「スカートの風」を出版した。日韓の文化・習慣の行き違いについて、韓国人ホステスの例などを通じて述べた本である。反響は大きく、3ヶ月ほどで10万部を超えるベストセラーとなった。これを機に、あちこちから講演や原稿執筆の依頼が殺到するようになった。

 ある時、東京の日本語学校の先生たちの集まりで、一時間ほど講演をして欲しいという依頼を受けた。その場には主催者側が、東大の博士課程に在学中だという韓国人男性を呼んでいた。呉さんの話が終わって、質問の時間になると、その韓国人が立ち上がって、つかつかと前に出てマイクを握った。

__________
みなさん、私は、いままで何も言わずに黙って聞いてきたけど、彼女がどういう人だか知っているのですか。彼女は韓国の軍隊出身なのですよ。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 確かに呉さんは高校を出てから、きびきびした女性軍人に憧れ、10倍以上の狭き門をくぐって、教育期間を含めて4年間軍隊に在籍し、その間大学にも行った。しかし、それと呉さんの講演と何の関係があるのか、日本人聴衆はまったく分からなかったろう。この男性が言いたかったのは、軍隊に行くような女はまともではない、ということであった。さらにこう続けた。

__________
 彼女は済州島出身の田舎者で、日本に来ても歌舞伎町のホステスたちと仲良くしているような人間だ。そんな人間が話すことを、あなた方は韓国の代表的な意見であるかのように聞いたり、質問したりして、盛り上がっているというのは、いったいどういうことですか?
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


                         

■8.「紺屋の白袴」■
 

その時、後ろに座っていた一人の日本人が「失礼なことをいうな。おまえ出て行け!」と怒鳴った。韓国人男性は「そっちこそ失礼ではないか、人がせっかく説明してあげているのに怒鳴って」と、怒鳴られた理由がまるで分かっていない。

 そこで彼は、自分を紹介しますと言って、私は東大の博士課程にいて、有名な○○先生のもとで、これこれの研究をしている、と自慢げにとうとうと述べ立て始めた。これが韓国であれば、一にも二にも彼の輝かしい学歴が、その主張の正しさを保証し、だれもが彼の意見を尊重する所だ。

 しかし日本ではそうはならない。高学歴だからと言って、その人の言うことが正しいとは誰も思わないし、そもそも「学者馬鹿」などという言葉すらある。会場の日本人たちからは口々に彼への反発の声があがる。しかし、彼はなぜ日本人たちが自分に反発しているのか、まるで分からない。

 異文化摩擦の絵に描いたような事例である。呉さんには、その行き違いが手に取るように分かった。そもそも彼の師事する東大の○○先生は著名な人類学者で、呉さんの「スカートの風」には大変に感動した、立派な本だと誉めて、韓国専門の先生方や学生の前で話をさせてもらった事があったのである。

 この男性は博士課程で文化人類学を研究しながら、自分自身では日韓の文化の違いをまるで理解せずに、韓国流そのままで振る舞って、日本人聴衆の反発をかっていたのである。まさに「紺屋の白袴」とはこの事だ。


■9.行き違いを克服した原動力■


 平成9年4月に呉さんは新宿の高層ビル街にマンションを購入した。呉さんが日本に渡って16年、物書きを職業とするようになって、すでに12冊もの本を出していた。マンション購入は日本への定住の意思表明だった。

 呉さんが今までを思い返してみると、日本という異文化社会に飛び込んで、様々な迷路に迷い込み、何度も行き違いに悩んできた。そんな呉さんを救ってくれたのは、「よき人」との出会いだった。行く先々で本当にいい人たちと出会え、その人たちが様々な形で呉さんを助けてくれた。

 そしてそういう「よき人」たちとの出会いを作りだしたのは、呉さん自身の「よき人」を求める気持ちの強さ、真剣さではなかったか。日韓の行き違いから逃げずに、「よき人」を求めるて悩みながらも行き違いを直視し、その原因を考えてきた。その真剣さが、行き違いを克服する原動力だったのだろう。

 現代のグローバル社会では、あらゆる国々や民族との文化摩擦を乗り越えていかねばならない。その「しんどさ」に耐えていくためには、それだけ「よき人」を求める真剣さを持たねばならないのだろう。


(文責:伊勢雅臣)

■リンク■

a. JOG(246) トウガラシの韓国、ワサビの日本 
日韓共催のワールドカップは、隣人同士の異質さを明らかにした。
http://www2s.biglobe.ne.jp/%257Enippon/jogbd_h14/jog246.html
b. JOG(265) 「反日」ナショナリズムという病 ~ "日韓"関係の正常化に向けて
 韓国の「反日」ナショナリズムを分析すれば、日韓関係がうまく行かない理由が見えてくる。
http://www2s.biglobe.ne.jp/%257Enippon/jogbd_h14/jog265.html

■参考■(お勧め度、★★★★:必読~★:専門家向け)
  →アドレスをクリックすると、本の紹介画面に飛びます。
1. 呉善花、「私はいかにして『日本信徒』となったか」★★★、PHP文庫、H15
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569579701/japanontheg01-22%22

【デヴィ】脱原発より、緊急事態に危機管理能力のある人を、五輪に向けて行政能力のある人を‏

2014-01-18 11:40:58 | 政治

【デヴィ】脱原発より、緊急事態に危機管理能力のある人を、五輪に向けて行政能力のある人を‏












読者の皆様ごきげんよう。

今日のテーマは、
『脱原発より、緊急事態に危機管理能力のある人を、五輪に向けて行政能力のある人を』


皆さま ごきげんよう!
今年の東京都の 新成人
人口は 11万4千人でした。                       

その内訳は 男性は 5万9千人
女性は5万5千人でした。

2月9日に行われる予定の
東京都知事選挙ですが
11万4千人の 方達の
初めての 選挙となります。

立候補を 表明した方々も 揃ってきました。
TVで 成人式の会場で
立候補している方々について
質問をしているところが 出ていました。

細川 護熙氏は第79代の
内閣総理大臣でしたのに
う~ん・・・教科書に出てたかもしれない~ と
全く 関係ない答えでした。

舛添 要一氏は その名前の漢字すら
読めませんでした。

田母神 俊雄 (たもがみ としお)氏は
「タモジン 」
「野球の選手か 何かでしたっけ 」
との返事が・・・

弁護士の 宇都宮健児氏については
全く知らないとのこと。

選挙なら 何でも、
全ての選挙に出馬する
ドクター中松は いったい 何度
落選すれば諦めがつくのでしょうか?
公費狙い病でしょうか


しかし 20歳を過ぎて
もう大人の仲間入りなのに
将来を背負って立つ若者が
この様です。 


あ~ 情けないです


成人式当日には グランドヒル市谷にて
田母神(たもがみ)氏の
『東京を守り 育てる 都民の会』
〓結成大会〓が ありました。
私も 応援に駆けつけました。

首都直下型地震が
起こるという科学的報告が出ていますが
大地震、 大災害に耐えられる
安全、安心の町 東京を実現しなければ
大変なことになるのです。                        


東京を救える人
それは 田母神(たもがみ)氏しか
いらっしゃいません。


航空幕僚長(航空自衛隊のトップ)だった
田母神(たもがみ氏)、防衛の最前線で
実務をこなしてきた方です。

細川さんも 舛添さんも
素晴らしい人に違いありませんが
彼等には 何の希望も持てず
東京は変わらないでしょう。


都民の いいえ 国民の 命と 財産、
生活を守ってくれるのは
田母神 俊雄(たもがみ としお)氏しか
いないと思います。

前日の日曜日には
秋葉原駅前で 街頭演説がありましたが
私も駆けつけ 応援してまいりました。

田母神氏の 公約の中に
〓すべての子供は社会の宝。

心と心が通じ合う教育支援や
子育て中のご夫婦を支援、
例えば 共稼ぎの中で 安心して
子供預けられる託児所や
保育園の整備を 積極的に行い、
東京に生まれ育つ子供と
その家族を 全力で 守り支援していくこと。〓

そして 〓高齢者が 安心 安楽に
楽しく 余生を送り暮らせる
新たな「太陽の街」創り 目指すこと。〓

〓救急医療のネットワークを強化し
24時間365日安心して過ごせるよう
地域ごとに お互い助け合っていける
体制を創っていくこと。〓

石原元都知事も田母神氏を防災、
防衛の先生と仰ぎ、子弟関係だったと
おっしゃっています。


この石原氏が 駅に託児所を創り
働くお母さんの手助けをし
都民の意見をちゃんと現実化して
下さった事実があります。


その石原氏が先生と仰ぐ
田母神氏です。

田母神氏は
〓東京を守る!東京を育てる!東京を創る!〓
を必ずや実現してくれるでしょう。

秋葉原駅前の街頭演説には
沢山の方々が集まり、
耳を傾けてくださいました。

その後、上野駅前に場所を移し
そちらでも応援してまいりました。

陽が暮れ外気も
寒くなってきたにもかかわらず、
数多くの方々が足を止め、
聞き入って下さいました。

航空自衛隊のトップまで
なされた方がご自分の考えを論文に
書いたため、

更迭された過去がおありですが、
これこそ、自分の信念をぶれずに鋭く、
言及・提言する田母神氏の姿そのものです。

東京を守る!東京を育てる!東京を創る!
をスローガンに、
強く、たくましく、優しい「心のふるさと東京を!」


田母神 俊雄(たもがみ としお)氏は
実現して下さるでしょう。

2020年の東京オリンピックに備え
警察 消防 自衛隊そして民間が
一体となった危機管理体制を
確立できるのも実務経験者の
田母神 俊雄(たもがみ としお)氏しかいません。


脱原発も大切ですが、
もっと改善されなければならない
問題は他に沢山あります。

都民に直接かかわってくる身近な
問題が沢山あるのです。


来るかもしれない大地震などの
緊急非常事態をすぐに救えるのは
田母神 (たのがみ)氏しかいません。

東日本大震災の時自衛隊
消防 警察が動きましたが、
すぐに動かせるのは
田母神(たもがみ)氏しかいらっしゃいません。


東京オリンピックでの安全対策にも
国と協力して万全な体制を取れるのも
田母神 (たもがみ)氏しかいらっしゃいません。


都民の命、財産、生活を
守ってくれるのは他でもない
田母神 俊雄(たがみ としお)氏です。


23日(木曜日)にも
また街頭演説がございます。

まだ詳細は決まっておりませんが
決まり次第すぐお知らせ致します。


この日も私は応援に駆けつける
予定ですので皆さまも是非お集まりください

そして、ご自身で
田母神 俊雄(たもがみ としお)氏の
都政に対する お考え、
そして熱い思いを直接聴いて下さい !

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韓国問題-現代 第三部「日韓友好」に隠された欺瞞 : 3-6「日本海」が「東海」と書き換えられる日

2014-01-05 12:27:20 | 政治
■■■ Japan On the Globe ■■■ 国際派日本人養成講座 ■■■

韓国問題-現代 第三部「日韓友好」に隠された欺瞞
3-6「日本海」が「東海」と書き換えられる日

 韓国は竹島問題の封印を狙って「日本海」の呼称を「東海」に変えようと画策している。
  
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 ■1.「東海 - 私達の教科書の誤った歴史!」!?

「東海 - 私達の教科書の誤った歴史!」と題して、米国の教科書が「日本海」という呼称を使っている事で、真珠湾を攻撃した侵略者が捏造したウソの歴史を子どもたちに教えている、という誓願を、韓国人が米大統領あてに行い、ネット上での署名を集めている。

 誓願成立には1ヶ月で2万5千人の署名が必要だが、すでに9万5千人以上もの署名を得て、成立している。[1]

 これに憤った一人の日本人が対抗する誓願を行った。題して「日本海 - 私達の教科書の正しい歴史!」。「私達は子供達に正しい歴史を教えているのに、どうして変えるのですか?」と訴えている。発信者は、「ウォールストリートジャーナルを読む! 毎日お届け」などのメルマガを発信している「語学道場」さんである。[2,3]

 4月13日に登録され、28日までに2万7千余名の署名が集まって、成立にこぎつけた。

 国際社会では様々なプロパガンダが発信されるが、それを無視していると、黙認したという事になってしまう。こんな誓願が成立したら、次は「従軍慰安婦」を米国の教科書に載せろ、となどと誓願してくる可能性もある。

 したがって、このような誓願が行われたら、まずは徹底的に論破しなければならない。韓国側の誓願を圧倒する署名数を集めて、日本国民の意思を示さなければならないのである。


 ■2.なぜ韓国は、日本海の呼称を変えようとしているのか?
 
 それにしても、なぜ韓国は、いまさらながら日本海の呼称を変えようと画策しているのか。これに関する明快な解説をしているのが、下條正男・拓殖大学教授だ。

__________
韓国はひとまず「併記」(JOG注: 日本海と東海の併記)を狙っていますが、これに成功したら次は「東海単独表記」を狙ってくるはずです。なぜなら、韓国は竹島を自国の領土と主張しており、「独島(竹島)が日本海の中にあると、日本領海内にあるようで適切でない」と考えているからで、究極的には国際水路機関を舞台に、竹島問題を封印することが目的となっています。[2]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 竹島はもともと日本の領土であり、日本の主権回復を承認したサンフランシスコ平和条約においても、我が国の領土と認められていた。この条約の発効は昭和27(1952)年4月28日だが、その年の1月、すなわち我が国がまだ米軍の占領下にあった時に、韓国の李承晩大統領は、突如「李承晩ライン」を宣言して、竹島を自国領と宣言した。

 日本政府はこれに抗議し、米、英、中華民国もその違法性を指摘したが、韓国は聞かなかった。翌年1月からは、このライン内に出漁した日本漁船を拿捕するよう命じた。

 韓国の日本漁船拿捕は、合計233隻、抑留漁船員2731名、死亡5名に及んだ。日本政府は、これらの人々を人質に取られたまま、日本統治時代の在韓日本資産の請求権などの交渉を続けなければならなかった。いわば、戦後のどさくさの中で、米軍に手足を縛られていた日本から、韓国は竹島を奪ったのである。[a]

 そして韓国は今また、日本海の呼称を東海に変えて、竹島問題の封印を狙っていると、下條教授は指摘する。


 ■3.「『パールハーバー』を襲った侵略者により操作された歴史」 
  
 それでは、今回の誓願の内容を、「語学道場」さんの訳で見てみよう。韓国側の誓願は、以下の通りである。[1]

__________
WE PETITION THE OBAMA ADMINISTRATION TO:
  私達はオバマ政権に請願します。

The East Sea - a FALSE history in our textbooks!
東海 - 私達の教科書の誤った歴史!

We are teaching our children a FALSE history in classrooms:
  私達は学校で、子供達に誤った歴史を教えています。

1. As a result of gruesome military expansionism, Japan changed "East Sea" (the original name of sea bordered by Korea, Russia, and Japan) to "Sea of Japan" in 1928

1. 陰惨な軍拡主義の結果、日本は1928年、「東海」(韓国、ロシア、日本に囲まれた海域の元々の名前)を「日本海」に変えました。

2. Korea was liberated in 1945, but Japan still refuses to return "East Sea" to its original identity.
  2.韓国は1945年に解放されましたが、日本は今でも「東海」を元々のアイデンティティに戻すことを拒否しています。

3. Our veterans were the major force defeating Japan in World War II. We helped Korea to regain its freedom.
  3.私達の軍人は第二次世界大戦で日本を負かした大きな力でした。私達は韓国が自由を取り戻すのを助けたのです。

4. However, we are still teaching our children a FALSE history that was manipulated by the invader who attacked "Pearl Harbor".
4.しかしながら、私達は今でも、子供達に誤った歴史を教えています。「パールハーバー」を襲った侵略者により操作された歴史です。

Please join us and sign this petition to correct a FALSE history in our textbooks. Our children have right to learn a TRUE history!
どうかこの署名にご協力ください。我々の教科書に載っている誤った歴史を正すためです。私達の子供達は、正しい歴史を学ぶ権利を持っています!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


■4.「日本は1928年、『東海』を『日本海』に変えました」?!
 
 この主張のポイントは、「陰惨な軍拡主義の結果、日本は1928年、「東海」(韓国、ロシア、日本に囲まれた海域の元々の名前)を「日本海」に変えました」にあるが、少しでも史実を調べれば、これがとんでもない嘘であることがすぐに分かる。

 日本海の名称に関して、外務省が史実を丹念に調査した結果が、同省のホームページ「日本海呼称問題」で公表されている。またここには「日本海-世界が認める名称」という広報動画シリーズ3部作も掲載されている。

 女性アナウンサーが流暢(りゅうちょう)な英語で、基本的な史実を紹介しており、外国人がこれを見れば、即座に韓国の主張が嘘であることを納得してしまうだろう。

 こうしたホームページや広報動画を作成している外務省担当官の努力を多としつつ、そこで紹介されている事実の一部をここに記しておきたい。こういう広報努力を、民間の立場でも積極的にサポートすべきだと思うからである。

 まず外務省は担当官を大英図書館とケンブリッジ大学に派遣して、1801年から1860年までの古地図での日本海表記を確認した。合計すると以下の結果が得られた。

合計地図枚数・・・・・58枚(100%)
「日本海」と表記・・・50枚( 86%)
「朝鮮海」と表記・・・ 8枚( 14%)
「東海」と表記・・・・ 0枚(  0%)

 1860年までと言えば、日本が明治維新前で鎖国していた時期であるが、欧米社会はその頃から、日本海を「日本海」と呼んでいたのである。そして「東海」などという表記はされていなかった。


 ■5.「これを事実と主張できる根性、性根、精神構造が理解できない」
 同様に、欧米各国の国立図書館などに所蔵されている19世紀までの地図を調査した結果、「日本海」と表記しているものが大半であった。

フランス・・・ 410枚中、 254枚(62%)
アメリカ・・・1728枚中、1110枚(77%)
ロシア・・・・  51枚中、  29枚(73%)
ドイツ・・・・ 841枚中、 481枚(57%)

 こういう事実を知れば、語学道場さんの以下のような思いに共感できるだろう。[3]

__________
 どう思われました? 私は絶句しましたよ。これを事実と主張できる根性、性根、精神構造が理解できない…を通り越して、この厚顔無恥、鉄面皮が正直、羨ましいと感じました。

 大陸にせよ半島にせよ、我々との感覚の乖離に呆然とせざるを得ない瞬間がありますが、これが正にその一機会でした。

 私はね、これを座視することを拒否します。同じ土俵で、正義の声を挙げることにしました。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 ■6.「日本海 - 私達の教科書の正しい歴史!」
 
 そうした思いから、語学道場さんが作成した誓願は、以下の通りである。[4]

__________
WE PETITION THE OBAMA ADMINISTRATION TO:
  私達はオバマ政権に請願します。
 
Sea of Japan -the authentic history in our textbooks!
日本海 - 私達の教科書の正しい歴史!
 
We are teaching our children the authentic history, so why change?
  私達は子供達に正しい歴史を教えているのに、どうして変えるのですか?
 
We should definitely keep the Sea of Japan as it is now.
絶対に、日本海は今のままにしておくべきです。
 
1. Contrary to the Korean claim that Japan changed "East Sea" to "Sea of Japan" in 1928, the Sea of Japan has always been the Sea of Japan, since the beginning of time.
  1.日本が「東海」を1928年に「日本海」に変えた、という韓国の主張とは裏腹に、日本海はずっと日本海でした。歴史始まって以来です。
 
2. South Koreans are under heavy communism influence because of communist North Korea, and have forgotten about the massive American blood spilled to defend them from the North Korean invasion aided by Russians and Communist Chinese during the Korean War in the '50s.
2.韓国は共産主義の強い影響下にあります。共産主義の北朝鮮の為です。彼らは朝鮮戦争でアメリカが流した膨大な血を忘れ去っています。これはソ連、共産中国に支援された北朝鮮が侵略して来た1950年代の朝鮮戦争の時でした。
 
Now they want the American forces out.
  しかし、韓国人は今、米軍に出て行け、と要求しています。
 
Their extreme ethnocentricity blinds them and they want to rewrite history per their stories. That is plain wrong.
彼らの極端な民族心が彼らの目を眩ませる為、彼らは歴史を彼らの都合の良いように書き換えたいのです。これは間違っています。
 
Please join us and sign this petition to stop FALSIFYING history in our textbooks. Our children have right to keep learning a TRUE history!
 どうかこの署名にご協力ください。我々の教科書に載っている歴史の改竄を防ぐためです。私達の子供達は、正しい歴史を学ぶ権利を持っています!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 ■7.「嘘も百回言えば真実となる」
 
 おりしも、4月23日からモナコで国際水路機関(IHO)の総会が開かれた。本来は、海事の安全上の取り決めを行う技術的な機関だが、この機関が発行する地図をもとに世界中の航海図が作成されている。

 IHOはその地図の初版が発行された1929年から「日本海」の名称を使っているが、これに韓国が「東海」の名称を併記するようIHOに求めてきた。

 現在の版は1953年に発行されたもので、南極海などの名称もなく、早期の改訂が必要な状況にあるが、この問題が障害となって改訂が進んでいない。今回の総会でも、決着がつかず、結果的に「日本海」単独表記を続けるということになった。

 しかし、これで安心というわけにはいかない。前述の下條教授は、韓国の国際世論工作を次のように紹介している。

__________
 韓国では「東北アジア歴史財団」という国策機関が組織され、竹島や東海呼称問題だけでなく、慰安婦問題や靖国問題、歴史教科書問題などで日本を非難する対外工作を行っています。

さらに、中高生7万人もの会員を擁する「VANK」という団体は、韓国政府の支援を受けながら、国連機関や世界のマスコミや地図会社などに、「竹島は韓国の領土である」、「東海併記を認めよ」という主張を、英文メールで送りつけたりもしているのです。[2]
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 韓国政府の調査によれば、2000年時点で2.8%にしか過ぎなかった東海併記が、2010年には30%近くまで伸びているという。その中には、アメリカのナショナル・ジオグラフィックなども含まれる。

 まさにナチス・ドイツの宣伝大臣ヨーゼフ・ゲッベルスが言った「嘘も百回言えば真実となる」を韓国は実践しているのである。そのような嘘に立ち向かう気概を持っているのかどうか、今、日本国民は試されている、と言えよう。

 その第一歩は、以下のページから、語学道場さんの請願に署名して、嘘と戦う意思を示すことである。

「どうして米国の教科書?と驚かれるのは当然です」
http://gogakudojo.com/article9/index.html

(文責:伊勢雅臣)

■リンク■

a. JOG(392) 竹島問題 ~ 「日韓友好」に隠された欺瞞
http://www2s.biglobe.ne.jp/%257Enippon/jogbd_h17/jog392.html

b. JOG(261) 韓国製トンデモ日本史
 日本は百済の残党が土着原住民を制圧して作った国?!
http://www2s.biglobe.ne.jp/%257Enippon/jogbd_h14/jog261.html

■参考■(お勧め度、★★★★:必読~★:専門家向け)
  →アドレスをクリックすると、本の紹介画面に飛びます。

1. 「The East Sea - a FALSE history in our textbooks!」 http://wh.gov/Ryk

2. 下條正男、「『日本海』が『東海』になる日 韓国のプロパガンダに無策の日本」、Wedge Infinity H24.04.17

3. 「どうして米国の教科書?と驚かれるのは当然です」
http://gogakudojo.com/article9/index.html

4.「Sea of Japan -the authentic history in our textbooks! We are teaching our children the authentic history, so why change?」
http://wh.gov/UCX