トロールのサロン

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あるドキュメンタリー番組から

2008-08-10 15:02:08 | テレビ・映画

ちょっと真面目な話になりますが。
今日テレビを見ていると、長崎の原爆に関する番組がありました。
「ザ・スクープスペシャル」の「消えた被爆天主堂 追跡…“米国の影”」。


そもそも、原爆は長崎に落とされる予定ではありませんでした。
しかも、次の予定地となった長崎市街地にでもなく、
結局は3.3kmずれた浦上に落下。
爆心地から500mの至近距離にあった浦上天主堂は破壊され、
わずかに周りの壁を残すのみとなりました。

当時の市議会では、浦上天主堂の保存を検討していました。
しかし当初、保存の意向を示していた田川市長(当時)は、
セントポール市との姉妹都市提携のため、
アメリカ視察に行った後に、天主堂の撤去を決定。
1958年 浦上天主堂の廃墟は撤去されました。

なぜか?
キリスト教の歴史があるまち、長崎に原爆を落としたことは、
キリスト教徒の多いアメリカにとって予定外の出来事であり、
その事実を広めたくなかったからです。

アメリカ軍はその事実を巡って、様々な策略をめぐらせたということでした。
アメリカでは、原爆投下の正当化。
日本の書物に検閲をかけ情報統制をし、
日本人の反米感情をコントロールしたということ。
またそのための約束が、アメリカと長崎の間で結ばれたということ。

本当に驚きました。
この事実を知っている人は、長崎にどれくらいいるだろう?

被爆して頭部だけとなったマリア像は、浦上天主堂に保存されています。
また、当時の壁面の一部は原爆爆心地に移築されています。
浦上天主堂 原爆資料室

もし、その時に被爆した天主堂が保存されていたら?
広島の原爆ドームと同じように、
歴史的文化遺産として、負の歴史を物語ってくれていたでしょう。


この天主堂は、私が高校生の時に、父方の祖母の葬儀が行われた教会。
このような歴史があったとは。
今年も8月9日を迎えました。

平和を祈って。