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グルコサミンやコンドロイチンは関節の痛みに効くのか?

2021-07-22 13:30:00 | 日記

下記は日刊ゲンダイヘルスケアオンラインからの借用(コピー)です

グルコサミンやコンドロイチンに関して、変形性膝関節症・股関節症などの痛みの緩和に世界的に用いられているといった研究報告は多数あります。たとえば2000年に海外の有名な医学雑誌「JAMA」に掲載されたボストン大学の研究では「グルコサミンおよびコンドロイチンが変形性関節症の症状を緩和する可能性がある」と結論づけています。01年には雑誌「Lancet」に掲載されたベルギーのリエージュ大学、米ジョージタウン大学、英ロンドン大学などの研究においても、「グルコサミン硫酸を1日当たり1500ミリグラム内服したところ、変形性膝関節症の改善を認めた」としています。

 一方で、効果はない、まだまだ医学的根拠が不足している、と結論づけている報告も少なくありません。

 これまでの報告を総合的に考えると、現時点でのグルコサミンやコンドロイチンの膝関節痛・股関節痛に対する効果およびエビデンスはあまり強くなく、限定的と考えられます。それよりも、エビデンスがはっきりしている大腿四頭筋(太もも前面の筋肉)訓練などの運動療法や、肥満がある方であれば減量などを優先すべきといえるでしょう。

 ただ、補助としてグルコサミンやコンドロイチンのサプリメントを使用したいのであれば、「効果を期待できると考えられる量がしっかり配合されているか」を確認しましょう。たとえば、グルコサミン塩酸なら1日当たり1500~2000ミリグラム、N―アセチルグルコサミンなら500~1000ミリグラム、コンドロイチン硫酸なら1000~1200ミリグラム程度が効果を期待できる量(有効量)と考えられています。せっかくであれば、ちゃんとしたものを飲みたいですよね。一見同じように見えるサプリメントでも、「配合量を確認するとまるで別物」ということも多くありますので、注意しましょう。

▽河合隆志(かわい・たかし)1975年、愛知県出身。医学博士。日本整形外科学会専門医、日本抗加齢医学会専門医。東京医科大学医学部卒業。東京医科歯科大学大学院博士課程修了。愛知医科大学学際的痛みセンター勤務後、米国のペインマネジメント&アンチエイジングセンターほか研修。2016年「フェリシティークリニック名古屋」開院。原因不明の痛み、体調不良に対し、対処法ではなく痛みを根本的に治す治療を試みている。著書に「医者が考案した腰痛がラクになる『酸素たっぷり呼吸法』」など。


英で研究報告 グルコサミンが心臓病を予防する可能性あり

 ドラッグストアや通販サイトなどで手軽に入手できるグルコサミンは、膝の痛みや関節痛に効果があるといわれます。しかし、グルコサミンが健康状態に良い影響を与えるかについて、これまでの研究報告は明確な答えを出していません。

 そんな中、グルコサミンの摂取と心臓病や心臓病による死亡リスクの関連を検討した研究論文が、英国医師会誌電子版に2019年5月14日付で掲載されました。

 この研究では、英国のバイオバンク(生体試料を研究目的で保管する機関)に登録されている約50万人の英国人データから、心臓病を発症しておらず、グルコサミンの使用状況が明確であった46万6039人が対象となりました。なお、研究結果に影響を与えうる年齢、性別、体格指数(BMI)、人種、生活習慣、薬や他のサプリメント使用などの因子について、統計的に補正を行って解析されました。

 中央値で7年にわたる追跡調査の結果、グルコサミンを摂取していた人は、摂取していない人に比べて、心臓病(冠動脈疾患)の発症リスクが18%、心臓病による死亡リスクが22%、脳卒中も含めた心血管疾患全体の発症リスクが15%、統計学的にも有意に低下しました。

 グルコサミンには抗炎症作用があると考えられており、動物実験では動脈硬化を予防する可能性が示されているそうです。こうした働きによってグルコサミンが心臓病を予防したと考えることもできますが、グルコサミンを日常的に摂取している人は、摂取していない人に比べて健康に関心が高く、もともと心臓病の発症リスクが低い人たちかもしれません。グルコサミンの有効性については、さらなる研究報告の蓄積を待ちたいところです。

青島周一
勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰
2004年城西大学薬学部卒。



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