したたか!スペイン国債を
買い続ける、中国
吉井としみつ氏ブログ転載
http://ameblo.jp/toshi-yoshii777/entry-10760747987.html
○前回のブログの続きです
http://ameblo.jp/toshi-yoshii777/entry-10760159635.html
金融不安が懸念されるヨーロッパ諸国への
中国の国債購入支援。
ヨーロッパは中国の輸出先としても大切ですが、
それ以外の意図も見え隠れします。
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スペイン支援「国債の購入続ける」(2011.1.5産経新聞8面)
○記事抜粋○
・中国の李克強副首相はスペインのメディアに
「われわれは既にスペイン国債を購入しており、
今後も購入を続ける」と述べ、
・財政危機の波及を懸念されているスペインの国債を
購入して支援する考えを表明した。
4日付の中国紙、第一財経日報が伝えた。
・中国は、ギリシャやポルトガルなど
財政難に直面する欧州諸国を国債購入などで
支援する考え。
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財政危機のヨーロッパ諸国に対して、
中国が国債を買い支えることによって、
中国・ギリシャ・ポルトガルの
長期金利の抑制につながります。
こうなると、ユーロ通貨の安定にも繋がります。
これによって、中国の国際社会での発言力が強まり、
ヨーロッパ諸国は、
中国をうかつに批判することはできなくなってきます。
なぜなら、財政危機はヨーロッパにとっては、大きな課題で、
頼みの綱は、ドイツという厳しい状況だからです。
中国は、戦略的に、外交カードを築き、アメリカからの牽制に対して、
ヨーロッパを味方につけようともしていると見ることもできます。
しかも、こういう支援をしているにも関わらず、
日本に対しては、ODA(去年は53億円)の
増額を求めています。
したたかです。
対中関係を良くするためにODAは必要だという
意見もありますが、それでは、今までの対中弱腰外交と
なんら変わりません。
日本は、中国の動向にしっかりと目を向けながら、
主張すべきことを主張しつつ、
水面下で仲間を増やしていく、スタンスを持った
戦略的外交の取り組みが不可欠
です!