富岡町の震災日記 「桜里園(オリオン)」

福島県富岡町は原発事故により町民は避難中。一部地域は解除、故郷に戻る町民も。桜の町の復興が叶うまでの日々をお伝えします。

78回目

2015-12-09 09:37:04 | 震災日記
今日は母の78回目のお誕生日。
戦前に生まれ、母が高校生の時に、50代の実父が急に亡くなり、5人姉弟を女で一つで育ててくれた実母も、働き過ぎで糖尿病となって、60歳くらいで亡き人に。母が唯一親孝行出来たことは、私にとっては祖母にあたる実母に、孫の顔を見せられた事だそうです。

私は1歳過ぎくらいから、祖母の家にお泊まりに行ってました。川内村の山奥から、いわき市の小名浜まで約50㎞。決して近い距離ではありません。自宅(川内村の家は11月に取り壊しました…)からバスの停留所まで約4㎞。JR夜ノ森駅までバスで行って、常磐線に乗り換えて、いわき駅(当時は平駅)まで。そこから小名浜の実家まで、バスで移動。大変だったと思います。それでも顔を見たくて、夜ノ森駅まで迎えに来てたそうです。

祖母は昼も夜も働いてました。母の一番下の妹は10歳年下、まだ高校生くらい。泊まりに行くと、朝、枕元に、バナナやパイナップルなど、昨夜の売り物の残りが置いてあって、とっても嬉しかったのを覚えています。

私自身、結婚して子供が生まれ、経済的な事情、子供の健康面などいろんな事があり、孫にあたる我が家の子供達が日々成長していく中で、母には本当に助けてもらいました。ありがとうを何回言っても足りません。78歳を迎えて、足腰も弱ってきた母ですが、少しでも楽しく、心穏やかな生活が送れるよう願ってやみません。
余談ですが、父は、皇太子妃の雅子様と同じお誕生日の母を、「我が家の雅子様」と呼んでます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする