【本日のお題】
国際社会で生きていくためには,自分の行動に責任を持つことが必要だ。
【Generation】
MS① 責任を持つ: take responsibility for / be responsible for
You are responsible for your own actions. (自分の行動に責任を持つ。)
MS② 生きていく: get along
You get along in the international [global] community. (国際社会で生きていく。)
教訓めいた文なので,主語はyouが最適。MS②の「生きていく」はliveでもいいけど,ここでは国際社会で「うまくやっていく」という意味合いだから,get alongの方がいい。
【Check】
You should have responsibility for your own action, in order to live in the international society.
1.have responsibility for(×)→take responsibility for / be responsible for
日本語の「持つ」に引きずられてhaveを使うのは間違い。こういうコロケーションは日本人には難しいけど,「辞書で1つ1つ確認して,よく出るものは覚える」という作業を地道に繰り返すことが大事だ。ただ,この場合は,動作として表現しても状態として表現しても文意に大差はないので,be responsible forとすることでごまかすことができる。入試では,いかに点数がもらえる答案を書けるかよりは,いかに減点されない答案を書けるかが,合否の分かれ目と心得よ!
2.international society(×)→international [global] community
societyとは,ある特定の集団のこと。「国際社会」という特定の集団があるわけではないから,societyを使うのは間違い。ちなみに,communityは同じ利益を共有する集団(group)のこと。
3.action(×)→actions
本日のポイントは名詞の用法。英作文では動詞と並んで毎回必ず使うのに意外に軽視されている。名詞を覚えるときに意味だけ覚えている人は本日の講座は必読です!
ポイント 名詞には数えられる名詞と数えかれない名詞がある!
名詞は数えられる名詞(可算名詞;countable noun)と数えられない名詞(不可算名詞;uncountable noun)の2つに大別される。辞書ではそれぞれ頭文字をとって,[C]や[U]と書かれている。文法問題集ではさらに,数えられる名詞は普通名詞と大部分の集合名詞,数えられない名詞は固有名詞・物質名詞・抽象名詞・一部の集合名詞,にそれぞれ分けている。でも,こんな分類はほとんど意味がないので忘れてもいい。数えられる名詞は,形や限界があって,個数で数えられるもの。数えられない名詞は,個数では数えられないもの。これだけで十分だ。ただ,数えられない名詞は英語と日本語で感覚がずれているものがある。その時に,丸暗記をするんじゃなくて,「日本人の発想だと数えられるのに,どうして英語では数えられない名詞と考えるんだろう?」と少し頭をひねってみることが大事。そうすることで,ネイティブスピーカーの感覚が少しずつ身につくはずだ。
同じ単語でもその意味によって,数えられる名詞になったり数えられない名詞になったりするものが多い。
(1) We have no school today.(今日は授業がない。)[U]
(2) There are three schools in this town.(この町には学校が3つある。)[C]
また,中には,[U][C]のようにどちらでもよいと書かれているものもある。この場合は文脈によって判断するしかないけど,次の(4)のcarefulのように修飾語句がつくと,その名詞は具体的に形があるもと考えて,数えられる名詞として扱うことが多い。
(3) I am interested in climate observation.(気象観察に興味がある。)[U]
(4) Careful observations show that there are many kinds of insects even in the middle of the city.(細かく観察すると,都会の真ん中でさえさまざまな昆虫がいることがわかる。)[C]
さて,「行動」には,action, behavior, conductなどがある。actionは数えられる名詞だけど,behaviorとconductは数えられない名詞。actionはある期間にわたる複数のact(1回1回の行動)を総称的に表したものだから,数えられる名詞と考える。behaviorやconductは,1つ1つの行動をじゃなくて態度やふるまいそのものを大ざっぱに表している。本日のお題の場合,意味的にはどれを使ってもいいけど,actionは複数形にするのをお忘れなく。
【Answer】
(a) You should be responsible for your own actions so that you can get along in the international community.
(b) You should be responsible for what you do in order to get along in the global community.
この文は,国際社会で生きていくための教訓を述べているから,主語をyouにするだけでなく,shouldを入れることでよりその感じが出る。
「~するためには」の一般形はso that S' V'...。これを句で書くと,in order to v~やso as to v~となる。
actionが数えられる名詞か数えられない名詞かに迷うんなら,what you do 「あなたがすること」のように書けばごまかすことができる。
【Points】 名詞の用法
名詞には数えられる名詞と数えかれない名詞がある!
・ 数えられる名詞は,形や限界があって,個数で数えられるもの。
・ 数えられない名詞は,個数では数えられないもの。
・ 同じ単語でもその意味によって,数えられる名詞になったり数えられない名詞になったりするものがある。
英作文で必ずミスするのがこの名詞の数(すう)だ。数えられるのか数えられないのか,数えられるなら単数なのか複数なのか。日本語には「名詞の数」という概念がないから,軽視してしまうのは当たり前。だからミスをする。でもこのミスを単に「ケアレスミス」で終わらせてしまっている人は,ず~っと名詞の数でミスをして減点され続けることになる。ミスにはミスの原因がある。「うっかり」という言葉で済まさないで,なぜミスをするのかをよ~く考えて,ミスをしないように心がけることが大切。