~saito sekai presents~奇妙な漫画&小話ブログ

AI画像生成漫画&短編小説&を日常投稿します。不定期更新です。

サヨナラ先生

2022-10-31 00:39:00 | 超短編小説
私は、深夜リビングで酒を片手に、映画鑑賞をしていた。外は雨が激しく降り、時折雷が落ちた。次の瞬間、停電が起こりに部屋が真っ暗に。暗闇に目がなれた、私の目に信じられない物を確認したのだ!なんと竜がいるではないか!その頭の上に、娘の担任のM先生が乗っている。先生は言う。「F子ちゃんのお父さん、好きでした!」呆気に取られているとその幻は消えた。翌日学校では、M先生が失踪したとの噂で持ちきりだった。私はあの時、モテていたという事実を心しまい、墓場迄持っていくつもりだ。完
 
 
 
 
「光の速さより、早いもの」
 
 
 
 
 
 
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奇妙な太陽

2022-10-30 00:48:48 | 超短編小説
夏なんて、とうに過ぎたはずだ。それなのに、何故かスイカが食べたくなる。私はデパ地下を探し周り、高級フルーツ屋でやっと見つけたのだ。店員は「なかなか入らないんですよ」とニッコリ。その贅沢なデザートを、私は家に帰り、人知れず堪能したのだった。
 
それから、半年が過ぎ、暑い季節がやって来た。スーパーでは、果物コーナーにスイカが並ぶ。私はメロンを籠の中へ入れた。会計を済ませ、エコバッグをぶら下げて私は歩く。するとなにやら、叫び声が聞こえるのだ。それは段々近づいてくる!ビックリして振り返った私の顔に、巨大なスイカが!それが割れると同時に、私はひっくり返った。
 
気が付くと、病院のベッドの上だった。警官がいて、犯人が捕まった事を知らせた。それは、例の高級フルーツ屋の店員だった。警官は説明する。「いやぁ、何でもあなたが、スイカを買わないで、メロンを買ったから、許せなかったそうで…今日の太陽は彼女にとって、眩しすぎたんですかね」 完
 
 
 
「雨の日のサイコパス」
 
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恐怖

2022-10-29 00:31:19 | 超短編小説
私の今日の仕事は外回りだった。少し疲れた。早く家に帰ろう。道端に立ち、タクシーを待つ。すると、後ろから誰かが誰かを呼ぶ声がする。振り返ると、見知らぬ他人が私の肩を叩き「Yさん、どうしたの?仕事帰り?、いつかもこの時間会ったわね…」どんどん話しかけてくる。
……私はYじゃない…この人誰?この人普通じゃない…
タクシーが来た。逃げるように飛び乗る。別れ際その他人は「Yさぁん~またね~!」
バックミラーに映る、手を振る見知らぬ他人が、段々小さくなっていく。動悸が治まらない私に、タクシーの運ちゃんは言う。「あの人はある意味有名人でね、お客さん、逃げられて良かったね」完
~saito sekaiの解説~
これと似たような経験があります。その人は、おかしかったと思いますが、こちらが反応すれば、痴話喧嘩に持っていかれそうだったので、ひたすら無視をしてやりすごしました。
「恋愛怖い、しかし青春でもある」
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私、困ってます

2022-10-28 00:01:21 | 超短編小説
朝起きて、家事を一通り済ませ、後は洗濯物を干すだけ。窓を開けて、スリッパを履いた。足に何か当たったと思ったら、なんと人が寝そべっている。 「すいません、誰ですか?」肩をゆすっても、反応がない。首筋に手を当ててみる。…死んでいる…
 
死体の手にはメモが握られている。
「じゃがいも 人参 玉葱 豚肉 カレールー」
 
私の家は建坪8、狭少住宅だが、何故かスーパーマーケットに見えるらしい。私は、困っている。
 
死体には静かに雪が積もりだした。                 完
 
 
「リアクション芸に頂点はない」
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その時、魂は動いた

2022-10-27 00:33:15 | 超短編小説
私は画家。描くものはいつもカボチャだ。ある時は水彩画タッチ、油絵、アクリル絵の具…様々なカボチャを描く事に拘っているのだ。
今日は私の個展の初日。有名じゃないし、お客はそんなに来ないだろうな…でも個展開く迄いったから、満足だ。 開店から少し経って、ある一人の男が入って来た。私は嬉しくなって、声をかけた。
 
「私が作者です。本日はご来店ありがとうございました」と男の顔を見た。すると絵をじっと見ていた彼は、真っ青になりガタガタ震えて出したのだ…そして一番高い絵を指差して、「あれを下さい」というのだ。絵を包んでいる時も、脂汗がたらたらな男は、今にも死にそうな表情だ。
 
「ありがとうございました!」 男の背中に声をかける。男はふらつきながらも、涙を流しているようだ。 感動の表現は人それぞれにある。私はアーティストとして、自信を持った事はいうまでもない。しかし、あそこまで、魂を震わせることの出来る彼に、嫉妬を感じる事は確かだ      完
 
 
「パラレルワールド」
 
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